2009.5.28 もはや「ウツ」の人に限らない―「何をやりたいのかわからない」現代人の悩み 人間は本来、好奇心のかたまりのような生き物です。「うつ」が本格的に悪化しますと、人は「何もできない」状態に陥ってしまいます。たとえ療養に入っても、はじめのうちは「動けない」自分を責めながら「身体」だけを休ませるような過ごし方になり…
2009.5.13 間違っていませんか?―「ウツ」の人への接し方 「うつ」で療養中の人に対して、ご家族など周囲の人から「どう接したらよいのでしょうか?」「何か注意すべきことはありますか?」といった質問を受けることがよくあります。周囲の方たちにとってみれば、「うつ」の状態の心理は理解しがたいもので…
2009.4.23 「試し出社」で会社アレルギーは消える?―ウツ休職者の段階的復帰プログラムの問題点 「うつ」で療養されていた方が職場復帰する際に、段階的な復帰プログラムが用いられることが多いようです。しかし実際には、常にこのアプローチがうまくいくとは限らず、挫折してしまうケースも少なくありません。
2009.4.9 病は気から?――「ウツ」は“闘って”治るものなのか? 一般的に現代人は、何らかの病気にかかると、「闘って克服すべきだ」と考える傾向があります。今回は、「病を克服せねば」という考え方が、回復を妨げてしまう側面をもっていることについて考えたいと思います。
2009.3.26 「ウツ」になりやすいタイプに“異変”も――「ウツ」と「性格」の関係とは? 「うつ」の状態が起こる要因の1つとして、もともとの性格がどうであったのかという問題があります。このように病気が生まれる土壌となる性格を専門的には、「病前性格」と呼びます。今回は、「うつ」に陥りやすい性格とはどんなものなのか、また、…
2009.3.12 なぜ、「死にたい」と思うのか?――「ウツ」と「自殺」の関係 自殺は「うつ」における最大のリスクであり、社会問題にもなっています。非常に重いテーマではありますが、「うつ」を考える上で、決して避けて通れないこの問題について、今回は真正面から考えてみたいと思います。
2009.2.26 クスリに頼るのは悪いこと?――「抗うつ薬」の効用と限界 うつ治療において薬物療法が主流の今日ですが、患者さん自身でも「クスリに頼っている」とある種の後ろめたさを感じている方が少なくありません。そこで今回は抗うつ薬の効用と限界について考えてみたいと思います。
2009.2.12 「早く職場に戻りたい」――復職を願う「ウツ」休職者に潜む落とし穴 ウツで休職中の方が、数ヵ月経つと症状が改善し「早く職場復帰したい」と強く思うようになることがよくあります。しかし、実際に復職したとしても長続きせず、再び休まざるを得なくなるケースも少なくありません。
2009.1.29 “イライラ”は、「ウツ」が悪化している兆候なのか? 「うつ」の経過中、単に落ち込むだけでなく、イライラや怒りっぽさが現れてくることがあります。大抵の場合は「情動が不安定になった」として、悪化の兆候と捉えられてしまうことが多いようです。
2009.1.15 「昼夜逆転」現象のナゾ――なぜ「ウツ」の人は朝起きられなくなるのか? 「うつ」状態になると、朝の起床が徐々に困難になってきます。そのため、次第に遅刻や出社不能などの問題も生じやすくなってきます。気づくと、夕方起きて明け方寝るという「昼夜逆転」現象が起こることも珍しくありません。むしろ、そうならないほ…
2008.12.25 「ウツ」で休職中の私が、なぜ遊びには行けるのか――E子さん側の言い分 ウツ病で休職中なのに旅行に行っていることを同僚から「仮病だ」と批判されたE子さん。しかし本当に仮病なのでしょうか――。今回はE子さん側に視点を移し、彼女の中で何が起こっていたのかを考えてみましょう。
2008.12.11 遊びには行けても、会社には行けない――これは本当に「ウツ」なのか? 出版社で課長職にあるTさんの部下E子さんは、「うつ病」で半年前から休職中です。E子さんの休職は「うつ病のため、自宅療養を要す」という医師の診断書が提出されての正式なものではあるのですが、上司であるTさんは内心、「E子さんは本当にう…
2008.11.27 「ウツ」を“心の風邪”と喩えることの落とし穴 「うつは心の風邪」という表現は、うつに対する偏見や恐怖心を払拭し、早期発見と気軽な受診を促すことに役立っています。しかし、「風邪」という喩えには、様々な誤解を生んでしまう一面もあるのです。
2008.11.13 「ウツ」の人が遅刻や無断欠勤を繰り返すのは、責任感が足りないから? 遅刻癖のなかった人が、ある時期から遅刻や無断欠勤を繰り返すようになった場合、その人が「ウツ」状態である可能性が考えられます。いくら気をつけようと思っても、結局遅刻を繰り返してしまう。それは決して責任感が足りないのではなく、むしろそ…
2008.10.30 自分なら「ウツ」は必ず自覚できる、という誤解 「仮面うつ病」という病名があります。どこかで聞いたことがあるかもしれませんが、これはmasked depressionの訳語で、「隠されたうつ病」という意味です。つまり、身体症状だけが前面に現れている状態なので、「うつ」であるとは全然自覚されずに…
2008.10.16 「うつ」は心の弱い人がかかるもの? 今年4月に新聞等でも報道されましたが、ファイザー株式会社が12歳以上対象の調査を行なった結果、8人に1人、つまり12%もの人が「うつ病」か「うつ状態」にあると考えられるという報告がありました。この数字が示していることは、もはや「うつ」と…