カブドットコム証券は、3月16日から取引ツール「kabuステーション3」をリリースした。さらに、注目のバージョンアップポイントであった「新フル板発注」が3月22日から使えるようになった。
「kabuステーション3」は、現物、信用、先物・オプションに対応したトレードツール。同社は2012年2月に現物株の手数料を全面改定(1月6日の記事参照)しており、先物取引の手数料も業界標準より安く(2011年11月29日の記事参照)、コスト面でかなり取引がしやすくなっている。
また、取次速度を保証する「1秒保証」サービスを行っている。昨今、相場が急変する事態がたびたび起きているが、保証があることで安心できるだろう。
気配板からの発注と訂正操作が簡単に
では、「kabuステーション3」について見ていこう。
従来の「kabuステーション」は売買の気配を表示する「板」上で注文数の入力が可能だったが、訂正時や取消時には板の左側にある訂正ボタンなどを使う必要があった。
【図表1】気配上でクリックし、注文数量を入力して発注。拡大画像表示
実際に筆者が使った場合でも、訂正時にはマウスを右に左に操作しなければならないため、急な値動きでは注文ミスや注文遅れにつながることもあった。
注文訂正時は、板上に表示された注文をドラッグ&ドロップで動かすだけ、注文取消は取り消しボタンをクリックするだけ、というのがもっともシンプルで、使い勝手がいい(確認画面を表示する設定もできる)。
【図表1】は新しい「kabuステーション3」の板発注画面、【図表2】は注文訂正画面(「新フル板発注」と呼ばれる機能)だ。
板上の価格の横をクリックすると、注文の種類が表示され、そのまま「注文」をクリックすれば指値注文ができ、逆指値なども選択できる。
【図表2】訂正時は板上に表示された数量をドラッグ&ドロップ。板上の操作で終わる点が使いやすい。拡大画像表示
訂正時は、板上に表示された注文数量をドラッグ&ドロップすれば訂正内容の確認画面が表示される(確認省略設定にしてもこの画面は表示される)。
従来に比べると、マウスを左右に動かす必要がなく、その場ですぐに注文・訂正ができるので、かなり使いやすくなった。
その他、気配板に価格別出来高が表示されるようになった点も新しい。
出来高の大きい価格を節目ととらえて、その価格を「割り込んだら売り」とか「上抜けたら買い」といった使い方も考えられるだろう。
なお、価格別出来高は、岡三オンライン証券の「岡三ネットトレーダー」の板でも見られる。
歩み値情報「T&S」で大口投資家の動きをキャッチ
新機能で注目したいのが「Time&Sales」(T&S)のバージョンアップだ。いわゆる「歩み値情報」のことだが、単なる刻々の約出来(約定した出来高)を表示するだけでなく、フィルタリング機能が追加された。
【図表3】大口はどこで動いたのか。「T&S」で過去にさかのぼり、その時点での約出来をチェックしてみると…。拡大画像表示
フィルタリング機能を使ってみたのが【図表3】。「T&S」は画面右上に表示されている。ここでは「1000株以上」を表示するようにフィルタリングしてみた。
たとえば、大きな注文だけを表示すると、大口投資家の動きが推測できるかもしれない。「T&S」では過去にさかのぼって歩み値をチェックできる。
【図表3】に表示されたチャートでは9時35分に大出来高が出現している。では、この時、大口の売りはいくらだったのか。「T&S」で9時35分に遡ってみると、134円、133円、132円と連続して大きな売りが出ていることがわかる。特に133円では4532株で最大の約出来があった。
こういったことがわかると、大口が売った価格、あるいは、動き始めた価格などが明確になる。その価格を基点に自分の態度を決めることも可能だ。
【図表4】「kabuステーション3」は、通常は月額945円だが、上記にあてはまると無料で使える。その他の新機能として、3日前までさかのぼって見られるランキング情報、見やすさを重視したデザイン変更、最大10枚まで起動でき、連続発注ができる発注パネルなども追加されている。
さらに、今後も4月末と5月末に順次機能が強化される予定だ。
「kabuステーション3」の利用料は月額945円だが、初回申込みから翌々月第1営業日までは無料で利用できる。また、約定1回以上などの条件で、翌月の利用料は無料となる【図表4】。まずは最初の無料期間を利用して、試してみることをおすすめする。



