それは、本シリーズの第2弾で述べた「のれん償却の廃止」だ。
下の図をみてほしい。

これは現在の日本基準でのソフトバンクの営業利益と、仮に国際会計基準に移行した場合の営業利益額を試算したものだ。
国際会計基準では、他の企業を買収した際に発生した「のれん」を、日本基準とは異なり、これを償却すなわち費用として計上する必要はない。(詳しくは本シリーズ第2弾 武田薬品、JT、楽天、キリン、ソフトバンク・・・
のれん償却の廃止で利益急増の会社はココだ!
~IFRS(国際会計基準)の衝撃 第2弾~ を参照)
そのため、営業利益は75億円から、154億円に倍増する。
ディー・エヌ・エー、サイボウズはどうか。

ディー・エヌ・エーは、プロ野球球団の横浜ベイスターズの買収で60億円あまりののれんが発生し、計上しているのれんの総額は325億円の高水準に達している。これが将来の過大な利益圧迫要因になることはまちがいない。
またサイボウズは、営業利益6億円に対してのれんの計上額は44億円。ソフトバンクに至っては、営業利益75億円に対して、のれんの計上額は1224億円の巨額に達する。
これら3社の国際会計基準への移行は、こうしたのれん償却による利益圧迫を事前に回避するための怜悧な策であるわけだ。
花王、横浜ゴム(%%%5101%%%)、アンリツといった大手から、ソフトバンク、ディー・エヌ・エーなどの新興勢力までが国際会計基準への移行を表明、さらにソニー(%%%6758%%%)、パナソニック(%%%6752%%%)
などの米国基準採用企業がのっぴきならない状況に追い込まれつつある、国際会計基準移行の流れが一層加速する日は、そう遠くない。
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