二極化するデジカメ向け画像ソフト
正当な写真マニアにとっては邪道?

Photoshop エレメンツ
「Photoshop エレメンツ7.0」では、2枚の写真を組み合わせて無駄なものをなぞるだけで消せる。

 だが、実際に作業してみると、非常に面倒なことがよくわかる。自動車だけをうまく選択するだけでも大変な手間なのだ。 Photoshop エレメンツの最新バージョン7.0では、そのあたりの操作が一気に簡略化されている。

 たとえば、邪魔な人物写り込んでいたら、簡単になぞるだけで写真から消えてしまうのだ。こんな機能は、さぞ写真マニアが喜ぶかと思いきや、実は状況はまったく違うという。

 デジタル一眼レフの画質にこだわり、作品作りをしているようなユーザーは、デジタルの世界でも頂点と呼べるソフトを使いながら、フィルムの環境でもできたような作業しかしない。 トリミングをしたり明るさやコントラストを微妙に変える程度の作業に留めている。彼らにとって写真は、大前提として、「高い完成度で撮影すること」が大事なのだ。

 一方で、ソフトを駆使して写真を加工するのは、写真を撮ることに心血を注いでいるマニアではない。デジカメから写真を始めた、「新しい写真マニア」の人たちなのである。
 
 もちろん、どちらが良い、悪いということを議論するつもりは毛頭ない。写真の楽しみ方が二極化し、どちらも拡大しつつあることに驚いているのだ。

 カメラの方もしかり。ニコンから新登場した最新の一眼レフ「D90」は、動画撮影機能を持っている。正当な写真マニアから言わせれば邪道かもしれない。だが、一眼レフの豊富な交換レンズを使い、ボケを生かしたハイビジョンクラスの動画まで撮影できるとあっては、これまでにはない新しい画像の楽しみ方が生まれる可能性もある。

 仮に、NHKのハイビジョン放送を超えるようなクォリティの動画が撮影できるようになると、新たな「映像マニア」が生まれるかもしれない。

 デジタルカメラのクォリティがアナログを超えた瞬間、今まさに新たな画像や映像の楽しみ方が生まれようとしているのだ。

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