今回は、厚生労働省は発災当日の10月12日付けで、「令和元年台風19号に伴う災害の被災者に係る被保険者証等の提示等について」という事務連絡を出し、次のような措置が取られることになっている。

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 令和元年台風19号に伴う災害の被災に伴い、保険者が被保険者証等を紛失あるいは家庭に残したまま避難していることにより、保険医療機関等に提示できない場合等も考えられることから、この場合においては、氏名、生年月日、連絡先(電話番号等)、被用者保険の被保険者にあっては事業所名、国民健康保険又は後期高齢者医療制度の被保険者にあっては住所(国民健康保険組合の被保険者については、これらに加えて、組合名)を申し立てることにより、受診できる取扱いとするので、その実施及び関係者に対する周知について、遺漏なきを期されたい。

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 台風の被害にあって保険証を持ち出せなかったり、紛失したりしても、病院や診療所で、名前、生年月日、連絡先(電話番号)、自分が加入している健康保険組合の名称などを伝えれば、必要な医療が受けられる。

 加入している健康保険が分からなくても、会社員なら勤務先の名称、国保や後期高齢者医療制度は住んでいる市区町村名を伝えるだけでいい。保険証を提示できなくても、平常時と同じように一部負担金のみの支払いで医療を受けられるので、体調の悪い人は我慢せずに病院や診療所を受診してほしい。

 今回の災害では、今のところ自己負担分の猶予・減免、免除などの措置は取られていない。だが、過去の大規模災害では、通常なら窓口で支払う自己負担分に対する免除措置が行われた。

東日本大震災では被災者の
医療費無料措置が取られた

 2011年3月11日に発生した東日本大震災では、発災直後から保険証の提示や所持金がなくても、被災者が医療を受けられるようにする措置が取られたが、当初、厚生労働省からの通知には「猶予」といった言葉が使われており、一部負担金の支払いがどうなるのか、はっきりしていなかった。