植田和男・日本銀行総裁の就任後初となる金融政策決定会合では、デフレが始まった1990年代後半以降の金融政策運営について、1年から1年半程度の時間をかけてレビューを行うことが決まった。一方、異次元金融緩和の副作用も念頭に置いた金融政策の変更は、このレビューとは関係なく行われる。初回の金融政策決定会合でも植田総裁流の政策の見直しが始まっている。今回の金融政策決定会合で発表された声明文の真意を明快に解説するとともに、10月の経済・物価情勢の展望(展望レポート)で物価目標を達成したという判断を示す可能性があることを指摘する。
続きを読む