2024.10.28
日銀アンケートで浮かぶ「新しい物価目標」の水準、正常化後のあるべき金融政策とは
日本銀行は政策金利を中立水準まで徐々に引き上げ、金融政策の正常化を進めている。今や正常化を進めるという基本方針においては政策委員全員で共有されている。これから注目すべきは正常化の有無ではなく、正常化後に日銀が目指すべき姿だ。2%の…
金融・経済ウォッチャー
すずき・あきひこ/1981年早稲田大学政治経済学部経済学科、87年ハーバード大学ケネディー行政大学院卒。
銀行調査部、シンクタンク、内閣府で30年余りのエコノミスト経験。現在は、金融政策を中心に金融・経済情勢についてウォッチしながら、さまざまな気付きを情報発信。青山学院大学大学院他で非常勤講師。著書「デフレ脱却・円高阻止よりも大切こと」中央経済社、「デフレとの20年戦争」金融財政事情研究会。
X(旧ツイッター)@3427asuzuki
2024.10.28
日本銀行は政策金利を中立水準まで徐々に引き上げ、金融政策の正常化を進めている。今や正常化を進めるという基本方針においては政策委員全員で共有されている。これから注目すべきは正常化の有無ではなく、正常化後に日銀が目指すべき姿だ。2%の…
2024.10.2
岸田政権の政策継承を掲げる石破新政権の誕生は日本銀行の金融政策正常化にもグッドニュースといえるが、円安修正で物価の上振れリスクが減って「時間的余裕」が生まれたことや10月には解散総選挙が予定され、利上げ再開は早くて今年12月か来年1月…
2024.9.11
7月末の利上げ決定直後に株価が急落し、日本銀行は事実上追加利上げの中断を余儀なくされた。しかし、日銀保有の長期国債残高の縮小は続き、非伝統的金融政策の出口戦略は前進している。筆者は、金融市場の落ち着きを確認しつつ、今年12月または来…
2024.9.5
日本銀行の7月利上げは円高急伸や株価乱高下などの混乱を招いたが、国債買い入れ減額計画実施を含め金融正常化に本格的に踏み出したことは間違いない。株価下落も実体経済の弱さを反映したものではなく、市場が落ち着くのを見て早ければ12月にも追…
2024.7.31
日本銀行は7月の金融政策決定会合で今後1~2年の国債買い入れの減額計画を決め、実施に踏み出すが、買い入れ額は現在の月6兆円を4兆円程度減らし、月2兆円程度にする可能性が考えられる。同時の追加利上げの予想も市場にはあるが、7月かどうかはと…
2024.7.11
6月13~14日の金融政策決定会合では、長期国債買入れを減額していく方針が決まり、7月30~31日の次回会合では、今後1~2年程度の減額が具体的に決まることになった。しかし長期国債の買入れ減額の決定は、すでに1年半にわたって続いていたことの追…
2024.6.10
日本銀行は2%の物価安定目標の達成には至っていないと判断しているが、消費者物価は2%の上昇を続け、10年続けた異次元金融緩和も終了させた。さすがの日銀もデフレ脱却というスローガンを使いづらくなり、今では「賃金と物価の好循環」という新た…
2024.6.5
歴史的円安局面や電気・ガス料金を抑えてきた物価対策が終わるなどで市場では追加利上げ観測が出るが、植田日銀の政策金利引き上げのシナリオは長期金利の水準上昇が鍵を握る。さらなる円安の進展や物価上昇見通しの上方修正がなくても、長期金利が…
2024.6.5
日本銀行の植田和男総裁は、マイナス金利解除を決定した3月18、19日の金融政策決定会合後の記者会見において、これからは短期金利を主たる政策手段とする「普通の金融政策」を行っていくとの見解を示したが、異次元金融緩和の出口を抜けても、伝統…
2024.5.6
円安が進展する中で開催された4月の金融政策決定会合においても日本銀行は金融政策の現状維持を決定。円安放置との批判が高まったが、うかつに円安との戦いを始めることは日銀にとって最悪のシナリオになるかもしれない。日銀が円安対応のために金…
2024.4.10
日銀は3月金融政策決定会合で異次元緩和の幕引きを決めた。植田総裁は当面は「緩和維持」を強調したが、今回の決定は予想以上に今後の利上げやマネタリーベース縮小を念頭に置いている印象だ。政策金利引き上げはすぐには難しいにしても、4月に短期…
2024.4.8
2024年の春闘・賃上げ率は33年ぶりの5%台に達し、政労使一体となって掲げられた「物価に負けない賃上げ」というスローガンが実現し、日本経済が新たな成長局面に入ろうとしているとの見方も出てきた。しかし、物価上昇が先行してしまっている以上…
2024.3.11
3月か4月のいずれかの金融政策決定会合で、日銀がマイナス金利の解除など異次元金融緩和の出口を抜けるとの見方が強まっている。今年の賃金改定状況を考えれば、日銀によるマイナス金利解除は既定路線だろう。賃上げだけでなく物価や景気を確認する…
2024.2.14
日銀が目指す「デフレ脱却」は物価下落を解消するだけではなく、賃金を含めた人への投資や研究開発投資で稼ぐ力を強め、新たな価値創造に相応の価格が付いて経済が回る「成長型経済」への転換だ。その環境作りや支援のためゼロ金利政策を軸にした緩…
2024.2.5
1月の金融政策決定会合でのマイナス金利解除は見送り。物価上昇率のピークアウトが見込まれることから、マイナス金利解除は難しいとの見方もある。しかし日銀は、これを承知したうえでマイナス金利解除を目指そうとしている。植田総裁のこれまでの…
2024.1.8
日本銀行の植田和男総裁は、昨年(2023年)12月の金融政策決定会合後の会見で、基調的な物価上昇率が徐々に高まっていく確度は引き続き高まっているとしたうえで、賃金と物価の好循環を今後も見極めていく必要があるが、インフレ率が低下を続けるこ…
2023.12.13
日銀は来年1月の金融政策決定会合で異次元緩和の終了を決める可能性が高く、その後はゼロ金利の下での時間軸政策で市場実勢に委ねながらも緩和策を続ける見通しだ。だがその先、利上げに転じるとなれば日本経済の成長力強化に加え日銀保有国債の圧…
2023.12.5
岸田首相は、インフレの悪影響を防ぐために物価高対策を打ち出しているが、そこでもデフレ脱却というスローガンを使っている。しかし、デフレ脱却という言葉が意味するところは、物価動向の変化に合わせて変わってきている。デフレ脱却の意味の変遷…
2023.11.15
植田和男総裁が率いる日本銀行の出口戦略は、単に「異次元金融緩和」からの脱却だけではない。「非伝統的金融政策」そのものからの脱却を目指している。今年7月以降、イールドカーブ・コントロール(YCC)の運用柔軟化を進めるなど、すでに異次元金…
2023.11.14
日本銀行は10月の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロール(YCC)の運用のさらなる柔軟化に踏み切った。ゼロ%程度という10年金利の誘導目標は維持しているが、今回の政策変更は事実上の長期政策金利の引上げと考えるべきだろう。日銀が短…
アクセスランキング
まさかの斎藤氏再選でテレビは“お通夜”状態…それでもマスコミが「偏向報道」をやめられない“オトナの事情”とは
「保険料を安くしたい人」が真っ先にネット検索すべきワードとは?
孫正義が「つまらんなぁ」と感じる“絶対に仕事ができない人”の特徴
障害者の「性の介助サービス」を無料で提供する意外な理由
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
「保険料を安くしたい人」が真っ先にネット検索すべきワードとは?
「住民税非課税世帯への給付」が経済対策で繰り返される“隠れた”本質問題
「成功する子ども」と「落ちこぼれる子ども」を見抜くたった1つの質問とは?
何でそんなに保険に入るんですか?→「生命保険かけまくり」な20代の答えが衝撃だった!
1日60gでOK!「細胞の老化」と「血圧の上昇」を予防する“今が旬のすごい食材”とは【スーパーで買える】〈再配信〉
生保レディを困らせる「保険になかなか入らない人」の2つの特徴
「細胞の老化」と「高血圧」を予防する“今が旬のすごい野菜”【スーパーで買える】
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
ユニクロ柳井正に学ぶ「仕事ができない人」と「結果を出す人」の決定的な違い
「3年以内に辞めた人」の退職理由ナンバー1に「そりゃ辞めるわ…」しか言葉が出ない
「住民税非課税世帯への給付」が経済対策で繰り返される“隠れた”本質問題
「成功する子ども」と「落ちこぼれる子ども」を見抜くたった1つの質問とは?
「30代で年収3000万円以上の人」が普通の人の「12倍」多くやっていること
姪を妊娠させた超有名作家→パリ逃避→再び「禁断の恋」を繰り返したワケ