日本時間の1941年12月8日、空母を主力とする日本海軍機動部隊がハワイ真珠湾を航空攻撃。停泊していたアメリカ太平洋艦隊の戦艦8隻は戦闘能力を失い、2000人以上の将兵が戦死を遂げた。だが、この大被害は、適切な対処があれば防げたかも知れない。なにしろ日本海軍の協力者だった男が、真珠湾攻撃を防ぐべく、アメリカ海軍への協力を申し出ていたのだ。にもかかわらず、FBIは彼を監視し、彼の行動を妨害し、彼についてのファイルを隠匿した。彼のファイルがようやく公開されたのは、2017年のことだ。その男、「エージェント・シンカワ」の意外な正体に迫る。本稿は、ロナルド・ドラブキン著、辻元よしふみ訳『ラトランド、お前は誰だ? 日本を真珠湾攻撃に導いた男』(河出書房新社)の一部を抜粋・編集したものです。
続きを読む