辻元よしふみ
「日本人は動物に似ている」日米開戦で暗躍した二重スパイが語った「日本人から信頼を得る方法」
1941年12月8日、日本海軍がハワイ真珠湾に超大規模な航空攻撃を仕掛けた背景には、母国イギリスの航空技術を長期間にわたって日本に売り渡した男「フレデリック・ラトランド」の存在があった。ラトランドは、ロサンゼルスの豪邸を拠点に収集したアメリカ軍の情報を日本に提供しており、彼の危険性に気づいたFBIの監視対象になっていた。いよいよ太平洋に風雲急を告げていた1941年夏、ラトランドは尾行中のFBI捜査官ものけぞる、異常な動きを見せる。本稿は、ロナルド・ドラブキン著、辻元よしふみ訳『ラトランド、お前は誰だ? 日本を真珠湾攻撃に導いた男』(河出書房新社)の一部を抜粋・編集したものです。

「他の日本人より賢く、自由で攻撃的」山本五十六とポーカーをした米海軍要人が「日本脅威論」に傾倒したワケ
日本海軍航空部隊の育ての親として知られる山本五十六。彼が立案した空母機動部隊による1941年12月8日のハワイ真珠湾攻撃の大戦果の陰には、じつは1923年以来の、航空先進国イギリスの英雄的パイロットによるスパイ同然の協力があった。一方、1925~1928年のアメリカ勤務中の山本は、アメリカ海軍の航空戦力の運用に関心を向け、踏み込んだ情報収集に励む。山本の将来の攻撃意図を感じ取ったアメリカ海軍情報局幹部は、日本のスパイ活動を取り締まるようFBIに要請するが……。本稿は、ロナルド・ドラブキン著、辻元よしふみ訳『ラトランド、お前は誰だ? 日本を真珠湾攻撃に導いた男』(河出書房新社)の一部を抜粋・編集したものです。

【新証言】FBIが隠し続けてきた謎のスパイ「シンカワ」とは何者か?真珠湾攻撃で暗躍した男の正体
日本時間の1941年12月8日、空母を主力とする日本海軍機動部隊がハワイ真珠湾を航空攻撃。停泊していたアメリカ太平洋艦隊の戦艦8隻は戦闘能力を失い、2000人以上の将兵が戦死を遂げた。だが、この大被害は、適切な対処があれば防げたかも知れない。なにしろ日本海軍の協力者だった男が、真珠湾攻撃を防ぐべく、アメリカ海軍への協力を申し出ていたのだ。にもかかわらず、FBIは彼を監視し、彼の行動を妨害し、彼についてのファイルを隠匿した。彼のファイルがようやく公開されたのは、2017年のことだ。その男、「エージェント・シンカワ」の意外な正体に迫る。本稿は、ロナルド・ドラブキン著、辻元よしふみ訳『ラトランド、お前は誰だ? 日本を真珠湾攻撃に導いた男』(河出書房新社)の一部を抜粋・編集したものです。
