今春、サントリーホールディングスで10年ぶりに創業家出身者がトップに就任する“大政奉還”があった。創業120年超の歴史を誇るサントリーの足跡をダイヤモンドの厳選記事を基にひもといていく。本稿では、「週刊ダイヤモンド」1972年4月29日号の記事『反ガリバー経営学 サントリー純生 180度の意外な変身』を紹介する。サントリーは72年に宣伝畑の杉村正夫取締役をビール営業本部長に起用する異例の人事を実施した。その杉村氏が宣言したのが、積極路線から「ステディー(安定)」な堅実路線への転換だった。

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