ビール完敗#10Photo by Masato Kato

2022年のビール類シェアで3年ぶりに2位へ転落したキリンビール。しかし、堀口英樹社長は「ボリュームからバリュー発想へ」の転換を強調する。アサヒビールから再び王座を奪い取ることができるのか。特集『ビール完敗』の#10では、堀口社長がバリュー発想での“勝ち筋”を明かした。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本興陽)

ビール類2位転落は「発言が難しい」
シェアを注目する時代ではない

――2022年の国内ビール類販売数量は、キリンビールが1億2100万ケースでした。アサヒビールは情報を開示していないものの、1億2387万ケース程度と判明しており、キリンは3年ぶりにシェアで2位に転落しました(『アサヒがビール首位3年ぶりの奪還、キリンが「2年天下」に終わった理由』参照)。

(アサヒが販売数量の)情報開示をしていない以上、同じテーブルにないので発言はできません。確固たる数字がないため発言が難しいことをご理解いただきたいです。

――シェアは、社員の「士気」にも関わります。

 確かに、昔はシェアが注目された時代がありましたが、今はそうではありません。私はキリンビールの社長に就任する前、キリンビバレッジの社長を務めていましたが、そのときから、「バリュー、金額」ということを言ってきました。

 そして、今言っているのは、「ボリューム発想からバリュー発想へ」。バリューは最終的に金額で評価されることも多いからです。22年10月に値上げをしましたので、23年の販売数量は1.3%程度減る予想ですが、売上高ベースで見ると、おそらく上がっていくでしょう。

ビール類シェアで2位に転落したキリン。それでも、堀口英樹社長は「ボリュームからバリュー発想」への転換を強く主張する。では、具体的に何を実行していくのか。次ページ以降では、バリュー発想での「勝ち筋」を明かした。