「政界最大の黒幕」といわれた辻嘉六は、自由民主党の母体となる日本自由党の結党資金を提供するなどして政治を裏から動かした。だが、自分の功績について多くを語らなかったこともあり、いまだに謎の多い人物である。『昭和の女帝 小説・フィクサーたちの群像』のモデルである女性フィクサー、辻トシ子の謎に迫る本稿では、彼女の父である辻嘉六の生い立ちから、その資金源となっていた児玉誉士夫とのきなくさい関係などを明らかにする。

続きを読む