ブロックチェーンの中には、イーサリアムチェーンやSolanaチェーンなど、DApps(分散型アプリ)の開発プラットフォームとなっているものが数多くある。
今回紹介するLisk(リスク)もその1つなのだが、他の多くのプラットフォームにはないユニークな特徴を有している。
ここでは、ブロックチェーンプラットフォームのLisk、およびその基軸通貨であるLSKトークンの特徴や、LSKトークンのこれまでの値動き、今後の見通しなどをわかりやすく解説していく。
- Lisk(リスク)は、DAppsの開発ができるブロックチェーンプラットフォームの1つ
- 他の多くのプラットフォームと違い、メインチェーンではなくサイドチェーン上でDAppsの開発が可能
- DAppsを開発するためのプログラミング言語には、ポピュラーな言語である「JavaScript」が採用されている
- Liskの基軸通貨である「LSKトークン」は、ネットワーク手数料の支払いなどで使用されている
- LSKトークンへの投資には、コインチェックがおすすめ
LSKトークンを取り扱う国内の仮想通貨(暗号資産)取引所はいくつかあるが、その中でもコインチェックは、500円からLSKトークンへの投資を始めることができるので、投資初心者にもおすすめだ。
LSKトークンへの投資を考えている方は、この機会にコインチェックのことも合わせてチェックしておくとよいだろう。
※当記事で紹介しているコインチェックおよびbitFlyerでは、2024年12月時点でLISKの取引を停止中です。最新情報は各取引所公式サイトをご確認ください。
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)とは?
名称 | LSKトークン、LSK |
ティッカーシンボル・通貨単位 | LSK |
価格* | ¥204.09 |
時価総額* | ¥34,281,051,319.35 |
時価総額ランキング* | 308位 |
取り扱いのある主な仮想通貨取引所 |
Coincheck bitFlyer |
Lisk(リスク)は、「ブロックチェーンアプリケーション」を開発できる、パブリックなブロックチェーンプラットフォームだ。
「ブロックチェーンアプリケーション」とは、Liskのサイドチェーンを基盤にしたアプリケーションのことで、ユーザーの視点からは、他のブロックチェーンにおけるDApps(分散型アプリ)とほぼ同じものと認識しておいて差支えないだろう。
また、Liskの基軸通貨となっているのがLSKトークン(LSK)で、Lisk上でのネットワーク手数料の支払いやステーキング報酬などに用いられている。
LSKトークン(LSK)の時価総額は約342億円で、時価総額ランキングでは308位*につけている。*2024年12月4日時点、CoinMarketCap調べ
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)の特徴
ブロックチェーンプラットフォームのLisk、およびその基軸通貨であるLSKトークンには、主に次のような特徴がある。
- サイドチェーン上にブロックチェーンアプリケーションを開発できる
- プログラミング言語にJavaScript を採用している
- コンセンサスアルゴリズムにDPoS(デリゲート・プルーフ・オブ・ステーク)を採用している
サイドチェーン上にブロックチェーンアプリケーションを開発できる
例えば、DAppsの開発プラットフォームの代表格であるイーサリアムでは、メインチェーン上でDAppsの開発ができるようになっている。
一方で、Liskの場合は、メインチェーンではなくサイドチェーン上で、アプリケーションの開発ができるように設計されている。
エンジニアは独自のサイドチェーンを展開して、そこで柔軟なアプリケーションを構築することができ、開発されたアプリケーションがメインチェーンに負荷をかけることもないので、メインチェーンでも高い柔軟性が確保されている。
当然ながら、Liskのメインチェーンとサイドチェーンには相互運用性があり、それらの間で円滑な取引が可能だ。
このように、アプリケーションを開発する仕組みが他のブロックチェーンプラットフォームと異なっていることから、Liskでは、サイドチェーン上のアプリケーションのことをDAppsではなく、「ブロックチェーンアプリケーション」と呼称している。
プログラミング言語にJavaScript を採用している
Liskでは、ブロックチェーンアプリケーション開発のためにSDK(ソフトウェアの開発キットのこと)が用意されており、そのプログラミング言語には「JavaScript」が採用されている。
JavaScriptは、世界中で広く使われている、ポピュラーなブログラミング言語の1つだ。
そのため、Liskでのアプリケーション開発は、エンジニアにとって学習コストが低く、比較的容易に新規参入できるようになっている。
コンセンサスアルゴリズムにDPoSを採用している
Liskのコンセンサスアルゴリズム(取引の情報をブロックへ記録する際に必要な、合意形成の仕組みのこと)は、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)から派生した、DPoSが採用されている。
派生元であるPoSは、対象となる仮想通貨を多く保有するほど、ブロック承認の権利を得やすい仕組みである。
ブロックの承認作業をおこなうと、その対価として報酬を得られるため、PoSでは、資産を多く保有する個人や組織に、権利と富が集中しやすいという難点があった。
一方で、DPoSでは、対象の仮想通貨(Liskの場合はLSKトークン)を保有することで、保有量に応じた投票権を得ることができ、投票によってブロックの承認者が選ばれる仕組みになっている。
投票した相手がブロックの承認者に選ばれた場合は、投票によって自身の権利を委任した者にも報酬が分配されるため、DPoSではブロックの承認作業による報酬が特定の個人や組織に集中しづらい。
また、DPoSは、PoSよりも必要な承認数を減らすことが可能で、取引の処理スピード向上に寄与している。
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)の価格動向
ここで、LSKトークンのこれまでの値動きを、LSK/USD(米ドル)チャートで確認しておこう。
2017年からの価格動向
まずは、2017年1月から本記事執筆時点(2024年12月)までの、長期的な値動きを振り返ってみよう。
チャートを一見してわかるとおり、LSKトークンは2017年中頃から2017年の終わりにかけて、大きく高騰している。
これはいわゆる“ビットコインバブル”によるもので、同時期にビットコインやイーサリアムなどの主要な銘柄でも大きな高騰が見られた。
ただ、バブル崩壊後は、バブルが始まる前とほぼ変わらない価格水準まで急落している。
その後はしばらく目ぼしい動きがなく、2021年に仮想通貨市場が活況になる中でやや高騰したが、2017年のバブル時につけた史上最高値にはまったく届いていない。
ここで、同じくアプリケーション(DApps)の開発プラットフォームで基軸通貨となっているイーサリアム(ETH/USD)と、LSKトークンの値動きを見比べてみよう。
両者を見比べると、LSKトークンは、多額の投資資金が流入してきていた2021年の仮想通貨市場においても、2017年末のバブル時につけた高値にまったく及ばなかったのだが、イーサリアムはそれを大幅に更新していることがわかる。
ここでは、比較対象としてイーサリアムを挙げたが、他にもビットコインなど2021年に大きく飛躍した銘柄は多数存在する。
この結果から、昨今のLSKトークンは、イーサリアムやビットコインなどと比べて、相対的に投資対象としての注目度が低くなっていると言わざるを得ないだろう。
直近の価格動向
次に、本記事執筆時点(2024年12月)から遡って、直近の価格動向もチェックしておこう。
直近の値動きを見ると、LSKトークンは、上昇・下落を繰り返していることがわかる。
2023年10月後半からビットコインの現物ETF承認期待により仮想通貨市場全体での上昇が見られたが、LSKも連動して上昇した形だ。
市場は、仮想通貨に友好的な姿勢を示すドナルド・トランプ氏が米大統領選で勝利した影響で2024年12月現在もなお上昇基調が続いている。しかし、LSKは若干しか上昇していない。
現時点では下降トレンドの過程にあるが、再度仮想通貨市場の過熱やLSK単体でのポジティブニュースが出ることで上昇基調に転換する可能性もあるだろう。
今後のリスクの動きに注目していきたい。
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)を購入できる取引所
LSKトークンを取り扱う国内の仮想通貨取引所はいくつかあるが、今回はその中から以下の2社をピックアップして、その基本情報と特徴を紹介していく。
Coincheck
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 31種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ、 SAND、DOT、PLT、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC |
最小取引数量 (LSKトークンの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 現物取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (LSKトークンの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり(0.1~5.0%) 現物取引(取引所):無料 |
仮想通貨の送金手数料 (LSKトークンの場合) |
0.1 LSK |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckは、マネックス証券を中心とした金融グループ「マネックスグループ」に属している仮想通貨取引所だ。
グループが培ってきた技術によって、堅牢なセキュリティ体制が構築されているため、ユーザーは安心して仮想通貨取引を楽しむことができる。
また、Coincheckのスマホアプリは、シンプルで扱いやすいという定評があり、アプリのダウンロード数でNo.1*を獲得している。*対象:国内の暗号資産取引アプリ、期間:2019年〜2021年、データ協力:AppTweak
取り扱う仮想通貨は、ビットコインやイーサリアム、リップルなど31種類。いずれもワンコイン(500円)から購入することが可能だ。
bitFlyer
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 33種類 |
最小取引数量 (LSKトークンの場合) |
現物取引(販売所):0.00000001 LSK 現物取引(取引所):取り扱いなし レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (LSKトークンの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):取り扱いなし レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 (LSKトークンの場合) |
0.1 LSK |
その他のサービス | ステーキングリワードサービス(一時停止中) かんたん積立 ビットコインをもらう bitFlyerクレカ ビットコイン寄付 友達招待プログラム Tポイント交換サービス bitWire(β) |
公式サイト | bitFlyer公式サイト |
関連記事 | bitFlyerの評判・口コミ |
bitFlyerは、国内屈指の人気を誇る仮想通貨取引所で、ビットコインの取引高では6年連続日本一を獲得*している。*Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016 年 〜 2021 年の年間出来高(差金決済 /先物取引を含む)
bitFlyerが人気を集める要因はいくつかあるが、その中でも大きいのが、1円から仮想通貨取引を始められるだ。
本記事更新時点(2024年12月)で、bitFlyerでは33種類の仮想通貨が用意されている。それらすべてに対して1円から投資できるので、初心者でも無理のない金額から仮想通貨取引へのチャレンジが可能だ。
また、裁量取引以外の関連サービスが豊富な点も、bitFlyerの魅力になっている。
裁量取引と同じく、1円から自動で積み立てられる「かんたん積立」や、bitFlyer経由でネットショッピングなどをおこなうことで、ビットコインが還元される「ビットコインをもらう」などの関連サービスを目的として、bitFlyerを選ぶユーザーも多くいることだろう。
※当記事で紹介しているコインチェックおよびbitFlyerでは、2024年12月時点でLISKの取引を停止中です。最新情報は各取引所公式サイトをご確認ください。
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)の購入方法
続いては、仮想通貨取引所を使って、LSKトークンを購入する方法を確認しておこう。
ここでは、先ほど取り上げたコインチェックを例にして、その方法を解説していく。
- 仮想通貨取引所(コインチェック)で口座を開設する
- 口座に購入資金を入金する
- 数量などを決めて購入する
仮想通貨取引所(コインチェック)で口座を開設する
まずはコインチェックの公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
コインチェックでの口座開設の手順は以下のとおりだ。
- メールアドレスを登録する(アカウント作成)
- 個人情報を登録する
- 本人確認をおこなう「ハガキによる本人確認」または「かんたん本人確認」
口座に購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にLSKトークンを購入するための資金を入金しよう。
コインチェックでの入金方法は銀行振込、コンビニ入金、クイック入金の3種類だ。
それぞれ手数料などが異なるため、入金手続きをおこなう際はあらかじめ、コインチェック公式サイトで利用しようとしている入金方法の仕様をよく確認しておこう。
数量などを決めて購入する
入金が完了したら、いよいよLSKを購入していこう。チャートを見ながら、ご自身のタイミングでLSKを購入してほしい。
以上、コインチェックを例にして、LSKトークンを購入する方法を紹介した。
すべての取り扱い通貨を500円から購入できるコインチェックなら、初心者でも無理のない金額から、LSKトークンへの投資に挑戦することができる。
口座開設は無料で申し込めるので、気になる方はこの機会に、コインチェックの利用を検討してみてはいかがだろうか。
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)の今後の見通し・将来性
最後に、ブロックチェーンLiskとその基軸通貨であるLSKトークンの将来性について、考察してみよう。
- 助成金プログラムを実施して、アプリの開発を促進している
- DAppsの開発プラットフォームの競合に打ち勝てるか不透明
助成金プログラムを実施して、アプリの開発を促進している
Liskでは、起業家やエンジニアに対してアプリの開発を促すために、助成金プログラムを実施している。
Liskを基盤にしたアプリケーションは、NFTマーケットプレイスの「Colecti」や、メタバースエンジンの「Faet」など9種類があるが、それらはいずれも助成金プログラムを受けて開発されたものだ。
助成金が適切に活用されており、今後もそれを活かしたエコシステムの拡大が期待されている。
DAppsの開発プラットフォームの競合に打ち勝てるか不透明
Liskのエコシステム拡大が順調に進んでいる一方、DAppsの開発プラットフォームには、イーサリアム(時価総額ランキング2位*)やSolana(時価総額ランキング5位*)など、数多くの競合が存在する。*2024年12月4日時点、CoinMarketCap調べ
また、基軸通貨の時価総額ランキングを見比べてみれば、Liskを上回る需要を獲得しているプラットフォームが、イーサリアムやSolanaだけでなく、現状いくつもあることがうかがえる。
さらに、DAppsを開発できるブロックチェーンプラットフォームは、毎年のように新しいものが誕生している。
もしも、これからLSKトークンに投資するなら、そうした過酷な競争がある中で、Liskの相対的な立ち位置がどのように変化していくのか、その変遷にも注目すべきだろう。
仮想通貨リスク(Lisk/LSK)の予想まとめ
今回は、ブロックチェーンプラットフォームのLiskと、その基軸通貨であるLSKトークンについて、その特徴や今後の見通しなどを解説した。
- Liskは、ブロックチェーンアプリケーション(DApps)の開発ができるプラットフォーム
- 基軸通貨であるLSKトークンは、ネットワーク手数料の支払いなどに用いられている
- Liskでは、サイドチェーン上でアプリを開発できるため、スケーラビリティが高い
- LSKトークンは2017年のバブル時につけた高値を、長らく更新できていない
Liskは、アプリケーションの開発者に対する助成金プログラムを実施するなど、エコシステムの拡大に精力的である。
ただ、アプリケーション(DApps)の開発プラットフォームは、イーサリアムをはじめとして競合が多い。もしもこれから、Liskの基軸通貨であるLSKトークンに投資するなら、需要獲得競争の中で、Liskの相対的な立ち位置がどのように変化していくのかを、注視しておく必要があるだろう。
なお、LSKトークンに投資する際に、仮想通貨取引所の選択肢はいくつかあるが、その中でもコインチェックは、500円からLSKトークンに投資することができるので、投資初心者であっても扱いやすい。
LSKトークンに興味がある方は、この機会にコインチェックの公式サイトもチェックしてみてほしい。
※当記事で紹介しているコインチェックおよびbitFlyerでは、2024年8月時点でLISKの取引を停止中です。最新情報は各取引所公式サイトをご確認ください。