日本ではこれまで、パレットトークン(PLT)・FCRコイン(FCR)、フィナンシェトークン(FNCT)という3つの銘柄で、IEO(仮想通貨(暗号資産)取引所が仲介するプレセール)が実施されている。
今回取り上げる「Nippon Idol Token(以下、NIDT)」は国内IEOの4例目となる銘柄であり、DMM Bitcoin(PR)とcoinbookの2社のIEOで販売&上場を果たした。
この記事ではNIDTの特徴や将来性などを解説していくので、ぜひ最後まで目を通して、今後の参考にしてもらいたい。
- NIDT(Nippon Idol Token)は、株式会社オーバースが発行・運営する仮想通貨
- IEOで調達された資金は、アイドルグループを創造するプロジェクトで使用される
- アイドルの活動が開始されれば、NIDTはユーティリティトークンとして機能するようになる
- 2023年10月にアイドルの最終選考が行われ、12月にはシングルデビューを控えている
- NIDTはステーキングが可能になる見込みである
- DMM Bitcoin(PR)でNIDTを購入することができる
NIDTは、2023年4月26日より、国内取引所のDMM Bitcoinとcoinbookで取扱いが開始された。
まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会にDMM Bitcoinの公式サイト(PR)チェックしてみてほしい。
Nippon Idol Token(NIDT)とは?概要を解説
名称 | Nippon Idol Token |
ティッカーシンボル・通貨単位 | NIDT |
発行元 | 株式会社オーバース |
トークン規格 | ERC20(イーサリアムチェーン) |
発行総数 | 10億NIDT |
価格* | 約26.614円 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | DMM Bitcoin(PR)、coinbook |
公式サイト |
Nippon Idol Token公式サイト 株式会社オーバース公式サイト |
NIDT(Nippon Idol Token)は、株式会社オーバース(以下、オーバース社)が発行・運営する日本発祥の仮想通貨だ。
オーバース社は、世界に向けて発信する新しいアイドルグループを創造するプロジェクト(以下、「新アイドルプロジェクト」と呼ぶ)の展開を進めている。
またこのプロジェクトは、AKB48などの数々のアイドルグループを手がけてきた秋元康氏が総合プロデューサーに就任したことでも、話題を呼んでいる。
NIDTはプロジェクトを展開するための資金調達手段となるほか、アイドルの活動開始後は、グッズ購入や投げ銭に使えるユーティリティトークンとしても用いられる予定だ。
発行総数は10億NIDTで、ローンチ時点でそのすべてが発行済みである。また10億NIDTの内、30%分に当たる3億NIDTがIEOで販売され、その売り上げがプロジェクトの推進費用やオーバース社の運営費などに充てられる。
なお、IEOはDMM Bitcoin(PR)とCoinbookの2社で実施され、2023年4月26日より取引が開始されている。
Nippon Idol Token(NIDT)の特徴
IEOを実施したNIDTは、次のような特徴を有している。
- アイドルの組成・運営にかかる資金の調達手段である
- さまざまなユーティリティ性が付与されている
- ERC20トークンである
- 一部がロックアップされている
- ステーキングが可能になる見込み
特徴①:アイドルの組成・運営にかかる資金の調達手段である
従来のアイドル活動に関わるプロジェクトは、その多くが資金面で大手芸能事務所や広告代理店などに依存し、運営においてそうした資金提供者の意向を反映させざるを得なかった。
また、そのことが業界での既得権益を生む一方で、ファンが望むアイドル活動のプロディースの妨げとなるケースもあった。
そうした問題を解消すべく、オーバース社が手がける新アイドルプロジェクトでは、IEOを皮切りに、NIDTを不特定多数の投資家やアイドルファンに販売することで活動資金を調達し、自由で創造的なファン目線重視のアイドル活動を展開することが目標とされている。
ちなみにIEOでは、1NIDTあたり5円で3億NIDTが販売されており、オーバース社は15億円を調達したこととなる。
特徴②:さまざまなユーティリティ性が付与されている
NIDTはオーバース社の単なる資金調達手段ではなく、もちろんNIDTの購入者側にも、相応のベネフィットがある。
IEOで得た資金を元にアイドルの活動が開始されたのち、NIDTは次のような用途で用いられる予定だ。
- コンサートやイベントなどのチケットの購入手段
- 物販での購入手段
- アバターやNFTといったデジタルなグッズの購入手段
- コンサートやイベントなどでのアイドルへの投げ銭
- アイドル活動の運営の一部に関わる意思決定への参加権(投票権)
また、NIDTの保有数量または保有期間によってランク付けがおこなわれ、各ユーティリティでランクに応じた優遇措置が設けられる見通しだ。
特徴③:ERC20トークンである
NIDTは、パブリックブロックチェーンであるイーサリアムチェーンを基盤とした、ERC20(イーサリアムチェーンにおける規格の1つ)トークンだ。
今後、UniswapなどのERC20トークンを扱うDEX(分散型取引所)でNIDTが取引されるようになれば、日本だけでなく世界中の投資家やアイドルファンが、NIDTを通して新アイドルプロジェクトに参加できるようになる。
また、海外の投資家などの参入は、NIDTの流動性向上にも寄与するだろう。
特徴④:一部がロックアップされている
NIDTの初期分布は以下のとおりで、IEOの段階では、これらのうち、プロジェクト報酬分の一部とチーム自己所有分はロックアップされている。
- 利用者の保有分(IEOで販売):30%
- 開発チームとプロジェクトメンバーへの報酬:30%
- 開発チームの自己所有分:21%
- エコシステム内での各種報酬およびマーケティング分:19%
IEOの実施以降、ロックアップは次のグラフのように段階的に解除され、IEOでの販売から1,800日後(約5年後)に、すべてのNIDT(10億NIDT)が市場に流通する予定だ。
特徴⑤:ステーキングが可能になる見込み
NIDTのホワイトペーパーでは、ステーキングについて次のように記載されている。
NIDTの保有者は、例えば、暗号資産取引所がNIDTに係るステーキングサービスを提供するような場合、当該サービスを通じてステーキングに参加することにより、当該ステーキングに係る報酬( 以下「ステーキング報酬」といいます。)を受け取ることが可能となります。
出典:Nippon Idol Tokenホワイトペーパー
この記載を見ると今のところはあまり具体性を感じられないが、NIDTでは仮想通貨取引所でのステーキングサービスが展開される可能性もあるようだ。
Nippon Idol Token(NIDT)の将来性
ここで、IEO間近のNIDTの将来性について、次の3つのポイントから考察してみよう。
- 2023年12月にシングルデビューが予定されている
- メタバースを拠点とした活動も展開していく
- アイドルの海外進出を目指している
2023年12月にシングルデビューが予定されている
NIDTの公式サイトでは、次のようなプロジェクトのロードマップが提示されていた。
NIDTのIEOで得た資金を元手として2023年4月から始動している。
2023年8月5日には、IEOの申し込み者向けのお披露目会が行われており、Final Stage進出者総勢114名が選出された。
そして、その後9月24日~30日にかけて行われたNIDT IEOの申込者による投票により、獲得票数上位11名が最終合格者に選出され、10月7日には渋谷ヒカリエで「IDOL3.0 PROJECT 最終合格者発表イベント」が実施されている。
2023年12月7日(木)には、KING RECORDSより配信シングル「眼差しSniper」でデビューが決定しており、これからアイドルとしての本格的な活動を開始していくと見ていいだろう。
活動により知名度や人気の上昇が見られれば、必然的にNIDTへの注目度も増すものと考えられている。
メタバースを拠点とした活動も展開していく
ロードマップにも記載されているが、新アイドルプロジェクトで生まれたアイドルは、従来からある接触型のアイドルの形も踏襲しつつ、メタバース(ネット上の仮想三次元空間)でも拠点を開拓し、活動を展開していく予定だ。
近年はVTuberをはじめとして、アバターを使ったアイドルが国内外で人気を博しているが、メタバース領域はまだまだブルーオーシャンの状態である。
そこでうまく地位を確立できれば、長く安定して事業を展開していけることだろう。
また、メタバース業界での需要を獲得すれば、自ずとその恩恵がNIDTの価格にも表れるはずだ。
アイドルの海外進出を目指している
これまでの日本のアイドルグループでは、一部のグループを除いて、その活動が国内に限定されていた。
しかし少子高齢化の影響もあり、日本で獲得し得るファンの数は、今後確実に減少していくと見られている。
そこで新アイドルプロジェクトでは、メタバースも含めて、アイドルとそれを応援する全世界のファンが参加できるコミュニティ空間の構築を目指す。
また、世界中のファン同士のコミュニケーションをサポートできるように、AIを活用することも検討中だ。
計画どおりに世界中で多くのファンを獲得できれば、ユーティリティトークンとなるNIDTの需要も増えていくだろう。
Nippon Idol Token(NIDT)の購入方法
IEOはDMM Bitcoinとcoinbookの2社で取り扱われているが、購入の流れなどは基本的に変わらないので、ここではDMM Bitcoin(PR)を例に参加方法(NIDTの購入方法)を紹介していく。
- DMM Bitcoinで口座を開設する
- 購入資金をDMM Bitcoinの口座に入金する
- DMM Bitcoinで購入する
DMM Bitcoinで口座を開設する
国内取引所でNIDTを購入するには、それが実施される仮想通貨取引所の取引口座が必須だ。
口座開設手順は以下の通りであり、最短で申し込みから1時間で開設が完了する。
- メールアドレスの登録
- 本人情報の入力
- 本人確認(「スマホでスピード本人確認」、または「本人確認書類アップロード」)
- DMM Bitcoinによる審査
また、口座開設の流れをより詳しく知りたい方は、次の記事を参照してもらいたい。
購入資金をDMM Bitcoinの口座に入金する
口座開設が完了したら、その口座にNIDTの購入資金(申し込み口数分の金額+手数料)を入金しよう。
入金方法はネットバンクを利用した「クイック入金」と、銀行窓口やATMから振り込む「振込入金」の2種類があり、それぞれの仕様は以下のようになっている。
クイック入金 | 振込入金 | |
---|---|---|
受付時間 | 24時間365日 | 24時間365日 |
手数料 | 無料 | 無料 (振込手数料は自己負担) |
最低入金額 | 5,000円以上 | 制限なし |
最高入金額 | 1億円未満 | 制限なし |
所要時間 | 即時反映 | 順次反映 |
どちらを選んでも支障はないが、手数料を節約したい方はクイック入金を利用するとよいだろう。
DMM BitcoinでNIDTを購入する
入金して下準備ができたら、いよいよNIDTの購入だ。
チャートなどをみながら、ご自身のタイミングでNIDTを購入していこう。
以上、DMM Bitcoinを例にNIDTの購入方法を紹介した。
NIDTに興味がある方はぜひこの機会に、DMM Bitcoin(PR)での口座開設を検討してみてはいかがだろうか。
Nippon Idol Token(NIDT)のIEOの購入方法
※記事執筆時点(2023年10月12日)では、NIDTのIEOの申し込みは終了している。後学のために、参考にしてほしい。
冒頭に述べたとおりNIDTはDMM Bitcoin(PRとcoinbookのIEOで販売された。
ここではその開催されたIEOの概要とスケジュール、およびIEOでのNIDTの購入方法を確認していこう。
Nippon Idol Token(NIDT)のIEOの概要・スケジュール
まずはIEOの概要を、以下のとおりまとめた。
項目 | |
---|---|
販売総数 | 3億NIDT(発行総数の30%) DMM Bitcoinとcoinbookで、それぞれ1億5,000万NIDTずつ |
販売価格 | 5円/NIDT |
販売総額 | 15億円 DMM Bitcoinとcoinbookでそれぞれ7億5,000万円ずつ |
払い込み通貨 | 日本円 |
申し込み単位(1口) | 1,000NIDT(5,000円) |
申し込み上限口数 | 1万口(1,000万NIDT、5,000万円) |
手数料率 | 8%(税込) |
販売(抽選)方法 | DMM Bitcoinは積み増し方式、coinbookはランダム抽選 |
ミニマムキャップ | なし |
販売成立条件 | なし |
DMM Bitcoinとcoinbookのどちらも、1口(1,000NIDT)から購入を申し込むことができる。
ただ、販売方法には違いがあり、coinbookがランダム抽選である一方、DMM Bitcoinは申し込み日順に 1 口ずつ割り当て、一巡後は再度申込日順に 1 口ずつ割り当てる「積み増し方式」を採用している。
つまりはやや特殊な形の先着順であり、トータルの口数が15万口なので、もしも申し込みが15万人以上となった場合は各々の申し込み口数に関係なく、先着15万人に1口ずつ割り当てられる。
また、今回のIEOにはミニマムキャップと販売成立条件が設定されておらず、仮に申し込み数が販売総数を下回ったとしても、販売が中止されることはない。
続いて、IEOの実施からその後の市場上場までのスケジュールをチェックしていこう。
予定項目 | 日時 |
---|---|
購入申し込み開始 | 2023年3月29日 (DMM Bitcoinは午後7時、coinbookは正午から) |
購入申し込み終了 | 2023年4月19日 (DMM Bitcoinは午後11時59分、coinbookは正午) |
抽選 | 2023年4月20日 |
結果連絡 | 2023年4月24日 |
当選者へのNIDTの受け渡し | 2023年4月24日 |
NIDTの取り扱い開始 | 2023年4月26日 (DMM Bitcoinは午後7時、coinbookは正午から) |
いずれも日程は変わらないが、購入申し込みの開始はDMM Bitcoinが2023年3月29日の午後7時であるのに対し、coinbookは同日正午のスタートとなっている。
coinbookでの販売方法はランダム抽選なので、仮に午後7時と勘違いしてしまったとしても影響はないはずだが、念のためそれぞれ開始時間が違うことを頭に入れておいてほしい。
また、上場のタイミングも2社で異なっており、coinbookの方がDMM Bitcoinよりも7時間早く取り扱いが開始された。
Nippon Idol Token(NIDT)の価格動向
NIDTに興味がある方は、上場後の価格動向も気になっていることだろう。
ここでは、NIDTの上場開始後の価格動向、現在の価格動向を解説していきたい。
NIDTの上場後の価格動向
NIDTの価格動向は、このようになっている。
NIDTは、coinbookにまずIEO価格の5円で上場したが、直後に一時期1.2円まで暴落するなどし大きな話題となった。
その後、DMM Bitcoinでも取り扱いが開始され、2023年10月時点では上記のような値動きになっている。
NIDTの現在の価格動向
続いて、NIDTの直近1ヶ月の価格動向を見ていこう。
チャートから見てわかるように、NIDTの価格は9月に入ってから停滞している。
9月上旬にはNIDTプロジェクトが本格始動し始めたことによる期待感の表れから上昇したが、現在は投資熱も落ち着いていると言えるだろう。
2023年12月にはシングルデビューも決定しているので、今後はアイドルの知名度上昇や話題性次第で価格に大きな影響を与えそうだ。
そんなNIDTは、国内大手取引所のDMM Bitcoinで購入することができるので、まだ口座をお持ちでないという方はぜひこの機会にDMM Bitcoinの公式サイト(PR)をチェックしてみよう。
Nippon Idol Token(NIDT)のリスクや注意点
さて、IEOへの参加も含めてこれからNIDTに投資してみたいと考えている方は、次のようなリスクや注意点も頭に入れておいてほしい。
- 取引時のスプレッドが広い
- ボラティリティが高い銘柄となる可能性がある
- ロックアップ解除に対する市場の反応に要注意
取引時のスプレッドが広い
NIDTの取引を検討している方はスプレッドの面で注意する必要がある。
2023年10月12日時点でのDMM Bitcoinでの価格を見ると、売り値が27円に対して買い値が62円ほどと35円ほどの乖離(スプレッド差)があることがわかる。
NIDTはまだ知名度・流動性が共に低い通貨であることから、このようにスプレッドが大きく開いている状態だ。
今後、取引が活発になればスプレッドが狭まる可能性もあるが、現時点で取引するのであれば、短期でなく長期での保有が望ましいだろう。
ボラティリティが高い銘柄となる可能性がある
NIDTはIEO後、差し当たってDMM Bitcoinとcoinbookの国内2社のみでの取り扱いとなり、ビットコインなどの主要銘柄と比べると、日々の取引高で大きく劣ることになるだろう。
取引高が少ない銘柄は、取引高が多いものと比べてボラティリティがより高くなりやすい。
資金管理の仕方次第ではあるが、ボラティリティが高い銘柄への投資は、ハイリスク・ハイリターンな状態に陥りやすいので注意が必要だ。
ロックアップ解除に対する市場の反応に要注意
先ほど紹介したように、NIDTはその一部がロックアップされており、それが段階的に解除されていくように設定されている。
ロックアップが解除されて市場への供給が増えれば、理論上は価値が希釈されていくことになる。
長い期間をかけて徐々に解除されていくため、その影響は限定的かもしれないが、注意しておいて損はないだろう。
Nippon Idol Token(NIDT)のよくある質問
最後に、NIDTに関してよくある質問を2つ紹介しておこう。
- Nippon Idol Tokenの価格はどうなると思いますか?
-
先ほども述べたが、未来を予知することはできないので、NIDTの価格がどのように推移するのかはわからない。
この記事で解説してきたように、発足したアイドルの活動状況や人気を見ながら、NIDTの取引をするか否かは決めてほしい。
- Nippon Idol Token(NIDT)はどこで買えますか?
-
NIDTは、2023年4月26日より国内取引所のDMM Bitcoinとcoinbookで取り扱いが開始されている。
NIDTを購入してみたいという方は、上記2つの口座開設を検討するといいだろう。
Nippon Idol Token(NIDT)の仕組みや特徴まとめ
今回は、IEOで販売されたNIDT(Nippon Idol Token)について、その特徴や将来性、IEOでの購入方法などを紹介した。
- NIDTは、オーバース社が発行・運営する日本発祥の仮想通貨
- オーバース社がアイドルのプロジェクトを展開するための資金調達手段である
- アイドルの活動が開始されたのち、NIDTはグッズの購入などに使用することができる
NIDT(Nippon Idol Token)のIEOは、オーバース社がアイドルグループを創造するプロジェクトを展開するための資金調達手段である。
ただし、投資家からお金を集めて終わりというわけではなく、アイドルの活動が開始されればNIDTはユーティリティトークンとなって、グッズの購入や投げ銭などに用いられるようになる予定だ。
この記事を通してNIDTに魅力を感じた方は、ぜひDMM Bitcoin(PR)でNIDTの取引を検討してみてはいかがだろうか。