仮想通貨(暗号資産)業界では近年、ブロックチェーンを基盤にした「ブロックチェーンゲーム」がトレンドの1つとなっている。
今回取り上げる仮想通貨SAND(The Sandbox)も、ブロックチェーンゲームの1つ「The Sandbox」の基軸通貨であり、投資家からの注目度が高い。
The Sandboxは、メタバース(コンピュータの中に構築された3D仮想空間のこと)を舞台にしたゲームであることから、SANDはメタバース関連銘柄としても注目されている。
そんな仮想通貨SANDだが、2024年11月29日時点で1か月比約140%超もの価格上昇を見せており大きな話題となっている。
この記事では、そんなThe Sandboxや仮想通貨SANDについて、基本情報やSANDのこれまでの値動き、The Sandboxをプレイする方法などを解説していく。
SANDの取り扱いがある国内の仮想通貨取引所中はあまり多くないが、CoincheckとBitbankがおすすめだ。より詳しい情報を知りたい方は仮想通貨取引所おすすめ比較ランキングもチェックして欲しい。
Coincheckは、NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」も手がけており、その中ではThe Sandboxのランド(土地)が取り扱われている。
The SandboxおよびSANDに興味がある方は、Coincheckのことも合わせてチェックしておくとよいだろう。
【リアルタイム】仮想通貨SAND(The Sandbox)の現在の価格動向
2024年11月現在の仮想通貨SANDの価格動向は以下のようになっている。
2024年3月から価格は下落基調にあったが、2024年11月25日には前日比100%超もの価格上昇を見せ話題になっている。
11月24日には$0.33程度だったSANDだが、価格は急騰し一時$0.8ドル台までに価格上昇をみせた。
今後価格動向に注目が集まっている。
仮想通貨SAND(The Sandbox)とは?
名称 | SAND |
ティッカーシンボル・通貨単位 | SAND |
トークン規格 | ERC-20(イーサリアム) |
価格 | ¥91.31 |
時価総額ランキング | 69位 |
取り扱いのある主な仮想通貨取引所 |
Coincheck bitbank |
SAND(サンド)は、ブロックチェーンゲーム「The Sandbox」の基軸通貨となっている仮想通貨だ。
The Sandboxのゲームジャンルは、メタバースを舞台にした“サンドボックスゲーム”であり、プレイヤーはメタバース内を自由に動き回り、キャラクターやアイテムなどを作成しながら遊ぶことができる。
サンドボックスゲームとは、文字どおり“砂場”で遊ぶように、想像力をはたらかせて自由に楽しめる空間を提供してくれるゲームのことだ。
RPGのように明確なストーリーは用意されておらず、目指すべきゴールも設定されていない。
サンドボックスゲームの代表作には、「Minecraft」や「どうぶつの森」がある。
以下のPVを見てみるとわかると思うが、The Sandboxはグラフィックデザインにボクセル(3Dモデリングで用いる立方体のこと)を用いていて、世界観は同じくサンドボックスゲームであるMinecraftに近い部分がある。
Minecraftとの最大の違いは、ゲーム内の構成要素がNFTとなっていること。メタバース内のランド(土地)やキャラクター、アイテムなどのあらゆる要素がNFTとして作成されている。
それらのNFTは公式のNFTマーケットプレイス内で、SANDを決済通貨に売買されているほか、OpenSeaなど外部のNFTマーケットプレイスでも、活発に取引されている。
仮想通貨SAND(The Sandbox)の価格動向
ここで、SANDのこれまでの価格動向を確認しておこう。
長期の価格動向
まずは、2020年12月から2024年11月までの値動きを、SAND/USD(米ドル)チャートで振り返っていこう。
過去の値動きを見るとSANDは、2021年10月末から11月末にかけて大きく高騰していることがわかる。
この高騰のきっかけとなったのは、2021年10月28日にアメリカのFacebook社が、社名を「Meta(メタ)」に変更したことだ。
Meta社のCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、社名の変更と合わせてメタバース事業に注力していくことも表明しており、そうしたMeta社の取り組みやメタバース業界への期待感から、SANDをはじめとしたメタバース関連銘柄も注目されて、急騰が起きた。
ところが、高騰の勢いはわずか1カ月で収まり、2021年12月以降は一転して急落。
急落後も下落基調が続き、2021年10月~11月の高騰が起きる前とほぼ変わらない水準まで逆戻りしている。なお、2021年末から続く下落基調は、マクロ経済の影響を受けて起きたものと見られている。
新型コロナの感染が終息して、世界の経済活動が活発になると、人員や資源の供給不足などの要因から、世界各国が高インフレの状態となった。インフレを抑えるために、各国政府は金融引き締め政策を取るようになり、景気悪化の懸念から、リスク資産である仮想通貨に向けられた投資資金が真っ先に引き揚げられた。
その結果、SANDに限らずあらゆる銘柄で、2021年末頃から長らく低迷が続いていた。
直近の価格動向
次に、2024年に入ってからのSANDの値動きを見ていこう。
2024年に入ってから目立つの3月の大きな価格上昇だろう。ビットコインも大きく反転したタイミングであるため、SANDもその影響を強く受けたと予想できる。
しかし、その後価格は若干の下落傾向にあり、2024年後半まで低迷していた。
なお、2024年後半からは、仮想通貨に友好的な姿勢を示すドナルド・トランプ氏が米大統領としての再選を果たしたことで仮想通貨全体で上昇傾向にあり、SANDも連動した上昇を見せていた。
そして、2024年11月25日には前日比で+100%超もの価格上昇を見せるなどして大きな話題となっている。
SANDを始めとし、MANA(Decentraland)やAXS(アクシーインフィニティ)などのメタバース・ゲームトークンも上昇を見せているため、資金がメタバース・ゲームセクターに投入されパンプを見せた形と言えるだろう。
今後は調整は入る可能性も高いため、価格の動向を注視していきたい。
国内でもcoincheckのみがSANDを取り扱っていた状況からbitbankやOKCoinJapanなど複数の取引所が取り扱うようになっている。今後に期待できる通貨の1つと言えるのではないだろうか。
The Sandboxの始め方
The Sandboxは、PCとネット環境があれば、無料*で始められるブロックチェーンゲームだ。*NFTの購入をはじめとして、課金要素あり
ここでは、どうすればThe Sandboxのプレイを始められるのか、その方法を紹介しよう。
- ゲームアカウントを作成する
- 「ゲームクライアント」をPCにインストールする
- ゲームにログインする
ゲームアカウントを作成する
まずは、The Sandboxの公式サイトにアクセスして、ゲームをプレイするためのアカウントを作成しよう。
サイト上部にある「サインイン」をクリックすると、以下のようなアカウント作成の画面に遷移する。
アカウントを作成するには、仮想通貨ウォレットを接続するか、Googleなどの既存アカウントと同期させる必要がある。いずれかをおこなうと、次のようにユーザーネーム、メール、ログインパスワードを設定する画面が表示される。
これらを登録すれば、アカウントの作成は完了だ。
余談だが、The Sandboxは基本的に無料で遊べるものの、NFTを購入するなどして本格的に遊ぼうとすると、基軸通貨であるSANDと、それを管理するためのウォレットが必要になる。
そのため、ゲームを深く楽しみたいなら、どこかの段階でウォレットとSANDを用意することをおすすめする。
The Sandboxで利用可能なウォレットは、以下のとおりだ。
- MetaMask
- Coinbase Wallet
- Bitski
- WalletConnect
- Venly
これらの内、MetaMaskについては、入手方法などを以下の記事で解説しているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてほしい。
「ゲームクライアント」をPCにインストールする
作成したアカウントでThe Sandboxにログインしたら、次はゲームをプレイするために必要なソフトを、自身のPCにインストールしよう。
The Sandboxでは、以下の3つのソフトが用意されている。
- ゲームクライアント:The Sandboxで遊ぶためのソフト
- Game Maker:The Sandboxのメタバースの中に、ゲームをつくるためのソフト
- VoxEdit:The Sandboxの中で使えるNFTを作成するためのソフト
これら3つの内、The Sandboxで遊ぶために差し当たって必要なのは「ゲームクライアント」だ。
ログインした状態で、サイト上部にある「プレイ」をクリックすると、そこからゲームへと移動できるようになっているのが、まだゲームクライアントをインストールしていないプレイヤーには、次のようにインストーラーのダウンロードを促すメッセージが表示される。
そこで、自身が使用しているPCのOSに合ったインストーラーを選択して、ダウンロードしよう。
インストーラーをダウンロードしたら、それを起動してゲームクライアントを自身のPCにインストールしよう。
ゲームにログインする
インストールが完了したら、ゲームクライアント(PC内でのソフトの表記は「The Sandbox Alpha*」)を起動して、あとは先ほど作成したゲームアカウントでログインするだけだ。*まだ正規版ではなくアルファテスト版であるため
ゲームにログインすると、最初はメタバース内の中央広場のような場所に降り立つことになる。
ここからは実際にプレイをする中で、遊び方を覚えていくとよいだろう。
仮想通貨SAND(The Sandbox)を購入できる取引所
ここからは、そんな仮想通貨SANDを購入できる取引所を紹介していく。
Coincheck(コインチェック)
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 31種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ SAND、DOT、PLT、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC |
最小取引数量 (SANDの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 現物取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (SANDの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 (SANDの場合) |
21.0 SAND |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckは、マネックス証券を擁する大手金融グループ「マネックスグループ」傘下の仮想通貨取引所だ。
取り扱う仮想通貨はSANDを含む31種類で、いずれもワンコイン(500円)から購入することができる。
また、Coincheckは仮想通貨取引のサービスだけでなく、NFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」も手がけている。
取り扱うNFTのジャンルは、ゲームアセットやコレクタブルNFT、トレーディングカードなど幅広く、その中の1つとしてThe SandboxのLAND(メタバース上の土地)も取り扱われている。
bitbank
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱い銘柄数 | 40種類 |
最小取引数量 (SANDの場合) |
現物取引(販売所):0.00000001 SAND 現物取引(取引所):0.0001 SAND |
取引手数料 (SANDの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):Maker -0.02%、Taker 0.12% |
その他のサービス | 貸して増やす(レンディングサービス) |
公式サイト | bitbank公式サイト |
関連記事 | bitbankの評判・口コミ |
bitbankは、豊富な銘柄を扱う仮想通貨取引所である。
販売所形式だけではなく取引所でもSANDを含む40銘柄の取引が可能だ。
また、ほとんどの銘柄を取引所から売買できるため、取引コストを抑えられる点が魅力となっている。
セキュリティ面に力を入れていることも、bitbankの重要な特徴の1つであり、2018年には第三者機関からセキュリティ性能での日本一*の評価を与えられたこともある。*2018年10月3日 ICORating調べ
仮想通貨SAND(The Sandbox)の購入方法
続いては、先ほど紹介したCoincheckを用いて、SANDを購入する方法を紹介しておく。
- Coincheckで口座を開設する
- 投資資金を入金する
- チャートで値動きを分析する
- 数量を決めて購入する
Coincheckで口座を開設する
まずはCoincheck公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
Coincheckでの口座開設手順は以下のとおりだ。最短で申し込みをしたその日の内に、取引を始めることができる。
- メールアドレスを登録する
- 各種重要事項を確認する
- 電話番号認証をおこなう
- 個人情報を入力する
- 本人確認書類を提出する
口座開設の流れは以下の記事で別途、画像を交えながら詳しく解説しているので、Coincheckの利用を考えている方は参考にしてみてほしい。
投資資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にSANDを購入するための資金を入金しよう。
Coincheckでの入金方法は、「銀行振込」「コンビニ入金」「クイック入金」の3種類がある。
それぞれ手数料などが異なるため、入金手続きをおこなう際はあらかじめ、利用しようとしている入金方法の仕様をCoincheckのサイトで確認しておいた方がよいだろう。
チャートで値動きを分析する
購入資金の入金が完了し次第、取引はいつでも始められる。
しかし、仮想通貨は価格変動による損失リスクが比較的大きい金融商品であるため、取引ツールに搭載されたチャート機能を使い、まずは落ち着いてSANDの値動きをよく分析しよう。
Coincheckの取引ツール(PC版)なら、高性能チャートのTradingViewが搭載されているため、多彩な描画ツールやテクニカル分析指標を活用して、値動きを細かく分析することができる。
数量を決めて購入する
値動きをよく分析して、取引のチャンスが巡ってきたら、いよいよSANDを実際に購入してみよう。
Coincheckの現物取引における取引形式は、Coincheckとユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」の2種類がある。「販売所」より「取引所」のほうが取引コストが安いのだが、残念ながらSANDについては「販売所」のみでの取り扱いとなっている。
販売所の使い方は非常に簡単で、購入したい数量を入力してから、注文を出すだけだ。
以上、Coincheckを使ってSANDを購入する方法を紹介した。
The Sandboxで本格的に遊びたい、もしくはSANDに投資してみたいという方は、ぜひこの機会にCoincheckのこともチェックしておこう。
仮想通貨SAND(The Sandbox)の今後の見通し・将来性
最後に、ブロックチェーンゲームのThe Sandbox、およびその基軸通貨であるSANDの将来性について考察してみよう。
- ブロックチェーンゲームやNFTの市場規模が拡大していくと見られている
- 多くの企業がThe Sandbox内でのコンテンツ開発に参入している
- マクロ経済の動向次第で、復調できる可能性がある
ブロックチェーンゲームやNFTの市場規模が拡大していくと見られている
ブロックチェーンゲームやNFTは、ここ数年で生まれた新しいコンテンツだ。2021年に大きなブームにはなったが、今後もまだ市場は拡大していくものと見られている。
市場調査会社大手のマーケッツアンドマーケッツ社のレポートによると、NFT市場は2022年から2027年にかけて、年平均成長率+35.0%のペースで成長していくと予測されている。
そうした市場の成長は、The Sandboxが需要を拡大していく上で、強い下支えとなるはずだ。
多くの企業がThe Sandbox内でのコンテンツ開発に参入している
The Sandboxでは、メタバース内のランド(土地)の上で街をつくったり、メタバースの中にゲームなどの別のコンテンツをつくったりすることができる。
それらの機能は個人だけでなく、企業も利用することができるため、世界中の多くの企業がThe Sandboxのランドを購入して、街やコンテンツなどの開発をおこなっている。
例えば、仮想通貨取引所のCoincheckは、The Sandboxの中にメタバース都市「Oasis TOKYO」を開発中だ。
また、2024年11月には人気漫画・アニメの「進撃の巨人」がメタバース進出することが発表されており大きな話題になっている。
メタバース内にこうした魅力的なコンテンツが増えていけば、それらがThe Sandboxの新規プレイヤー獲得にも寄与することになるだろう。
マクロ経済の動向次第で、復調できる可能性がある
先ほど価格動向の解説で述べたとおり、SANDは2021年末以降、マクロ経済の影響を大きく受けて下落トレンドが続いている。
しかし、これは見方を変えると、マクロ経済の流れが変われば、SANDも復調していく可能性があると言えるだろう。
各国政府はインフレを抑制するために金融引き締め政策をおこなっているのだが、それは永遠に続くわけではない。
利上げの効果でインフレが収まり、利上げのペースを緩める、もしくは利上げを止める段階になれば、SANDのみならず仮想通貨市場全体に活気が戻っていくかもしれない。
仮想通貨SAND(The Sandbox)に関するよくある質問
- SANDはどこで購入することができますか?
-
SANDを購入できるおすすめ仮想通貨取引所はCoincheckだ。bitbankやOKCoinJapanでも取り扱いがあるがCoincheckではNFTのマーケットプレイスもあるため、SANDの土地も購入可能だ。SADNの通貨やNFTに投資したい両方のニーズを満たすことができるのだ。
- SANDの将来性はありますか?
-
このプロジェクトはメタバースやNFTに関係する銘柄だ。この業界は近年一気に発展した業界であるため、今後長期的に成長が予想される分野と言えるだろう。その業界の中でも、トップレベルで注目されている銘柄であるため、将来性が高い通貨と考えられるのではないだろうか。
仮想通貨SAND(The Sandbox)の予想まとめ
今回はブロックチェーンゲームのThe Sandbox、および基軸通貨であるSANDについて、基本情報やSANDの過去の値動き、今後の見通しなどを解説した。
- SANDは、ブロックチェーンゲーム「The Sandbox」の基軸通貨
- The Sandboxは、メタバースを舞台にしたサンドボックスゲームである
- The SandboxのNFTは、公式NFTマーケットプレイスにて、SANDで取引されている
SANDは、メタバースを舞台にしたブロックチェーンゲーム「The Sandbox」の基軸通貨だ。
ブロックチェーンゲームやNFT、メタバースは、これからまだまだ伸びる可能性が高い業界であり、その一端を担っているSANDにも期待が寄せられている。
この記事を通して興味を持った方は、国内唯一の上場先であるCoincheckを用いて、実際にSANDに触れてみてはいかがだろうか。