テゾス(XTZ)は、イーサリアムなどと同じ、DApps(分散型アプリケーション)やNFTを開発できるブロックチェーンプラットフォームの1つで、かつ、そこで使われる仮想通貨(暗号資産)のこと。
テゾス特有の機能を有することで、他のブロックチェーンプラットフォームとの差別化も図られている。
今回は、そんなテゾスのユニークな特徴、仮想通貨テゾスのこれまでの価格の動向、今後の見通しなどを解説していく。
- テゾスはスマートコントラクトを備えた、DAppsなどの開発ができるブロックチェーンプラットフォーム
- 独自のコンセンサスアルゴリズム、「LPoS」を採用している
- プロトコル自体に約90日周期でアップデートをおこなう仕組みがあらかじめ組み込まれている
- NFT業界での支持が厚く、テゾスを基盤にしたNFTを発行する企業も多い
テゾスは、国内取引所のSBI VCトレードで扱っている。
SBI VCトレードは、セキュリティ水準が高く豊富なサービスの提供が魅力の会社だ。
テゾスに興味がある方は、SBI VCトレードのことも、ぜひチェックしてほしい。
テゾス(XTZ,Tezos)とは?
名称 | Tez、テゾス |
ティッカーシンボル | XTZ |
ローンチ時期 | 2017年7月 |
コンセンサスアルゴリズム | リキッド・プルーフ・オブ・ステーク(LPoS) |
価格 | ¥224.68 |
時価総額ランキング | 79位(*2024年12月中旬) |
取り扱いのある主な仮想通貨取引所 |
SBI VCトレード bitFlyer など |
テゾスは、スマートコントラクトを備えることでDAppsなどの開発ができる、ブロックチェーンプラットフォームの1つだ。
そのプラットフォームの基軸通貨となっているのが「Tez(XTZ)」で、DApps上での取引やネットワーク手数料の支払い、ステーキング報酬などに用いられる。
なお、Tezは一般的に「テゾス」と、ブロックチェーンの名称で呼ばれている。
ただし、本記事ではブロックチェーンと基軸通貨を区別するため、ブロックチェーンのことを「テゾス」、基軸通貨のことは「XTZ」と表記する。
XTZの本記事更新時点(2024年12月中旬)での時価総額ランキングは79位で、メジャーなアルトコインの1つに数えられている。
テゾス(XTZ,Tezos)の特徴
テゾスには、主に次のような特徴がある。
- DAppsやNFTなどの開発ができるプラットフォームである
- 独自のコンセンサスアルゴリズム「LPoS」を採用している
- これまでに幾度もアップデートがおこなわれている
DAppsやNFTなどの開発ができるプラットフォームである
前述のとおり、テゾスはDAppsやNFTなどの開発ができる、パブリックなブロックチェーンプラットフォームとなっている。
同じような開発プラットフォームは、イーサリアムやSolanaなど数多く存在するが、テゾスはそれらの競合プラットフォームに比べ、スマートコントラクトの検証に「形式検証(フォーマル・ベリフィケーション)」が早くから採用されているという特徴がある。
形式検証とは、スマートコントラクトの安全性を数理的な視点から検証する手法であり、テゾスの場合はあらかじめ、この形式検証をおこないやすい設計が採り入れられている。
独自のコンセンサスアルゴリズム「LPoS」を採用している
テゾスでは、コンセンサスアルゴリズムにリキッド・プルーフ・オブ・ステーク(LPoS)を採用している。
派生元であるプルーフ・オブ・ステーク(PoS)は、仮想通貨の保有量によって新しいブロックの生成者が決まる仕様になっているが、この場合は一部の富裕層に権利が集中してしまうという特徴がある。
LPoSでは、自らが多くのXTZを保有することでブロックを生成する権利を得られるだけでなく、XTZの保有者が自身の権利を他者に委任することも可能になっている。
こうした仕組みによって富裕層が寡占する状態にならず、ブロックの生成作業が分散化されて処理スピードもより高速になっている。
また、自身の権利を委任したXTZの保有者は、委任先がブロックの生成者に選ばれると、ステーキング報酬の分配を受けることができるようになっている。
これまでに幾度もアップデートがおこなわれている
テゾスでは、2017年のローンチから本記事更新時点(2024年)までに、11回のアップデートがおこなわれている。
これほどの頻度でアップデートできるのは、プロトコル自体に約90日周期でアップデートをおこなう仕組みがあらかじめ組み込まれているほか、アップデートに関わる意思決定プロセスのすべてがオンチェーンでおこなわれるためだ。
一般的なブロックチェーンでアップデートがおこなわれる際は、2017年にビットコインからビットコインキャッシュが分岐したときのように、ブロックチェーンのハードフォークとコミュニティの間で分裂が起きることがある。
また、コミュニティの分裂を可能な限り避けるため、ビットコインなどでハードフォークを伴うアップデートが実施されるときは、より慎重を期しておこなわれる。
一方、テゾスの場合はアップデートに関するプロポーザル(提案の選定)と、実施の可否を問う投票(8割の賛成で有効)がプロトコルの機能として実行されるため、適切な合意形成がなされ、ハードフォークが起きてもコミュニティが分裂しにくくなっている。
テゾス(XTZ,Tezos)の価格動向
次に、XTZのこれまでの価格動向を確認しておこう。
XTZの過去6年の価格動向
まずは、XTZ/USDチャートで本記事執筆時点(2024年12月中旬)から過去5年分の値動きを遡って、価格の推移を時系列で振り返ってみたい。
XTZは、2017年7月のローンチからしばらく経った2017年末から2018年初頭にかけて、大幅に高騰している。
これは、いわゆる“ビットコインバブル”に起因しており、XTZだけでなく、主要な仮想通貨が軒並み高騰した時期だ。
その後、バブルの崩壊でXTZも一気に下落基調となり、ローンチ直後の価格をも下回る水準まで急落する。
そして、2019年から2020年にかけて緩やかな上昇トレンドを形成し、2021年に入ると再び大きく高騰している。
このときは、世界中で新型コロナの感染が拡大、各国が大規模な金融緩和政策や経済支援策を実施したことで、溢れたマネーが仮想通貨市場にも流れ込んできた結果、まずは2020末頃からビットコインやイーサリアムなどのメジャーな銘柄が高騰し、XTZも2021年に入ってから大きく高騰したことが原因だった。
ところが、新型コロナの感染が終息して徐々に経済活動が正常な状態に戻ると、人員やモノの供給が不足して世界中でインフレの傾向があらわれ始め、さらに、ロシア・ウクライナ間の戦争も影響して資源高が生じるとインフレが加速。
各国政府がインフレを抑えるために金融引き締め政策へ転換するようになり、仮想通貨市場が低迷が低迷した結果、XTZの価格も大幅に下落して、本記事更新時点では2021年の急騰前につけていた価格水準さえも下回っているというのが、ここ5年ほどの大まかな流れだ。
直近1カ月の価格動向
次に、本記事更新時点(2024年12月中旬)から直近1カ月程度を遡った、短期的な価格の動向も押さえておこう。
XTZは、現在上昇過程にあることが分かる。
2024年11月には、米大統領選で仮想通貨に友好的な姿勢を示すドナルド・トランプ氏が勝利し、市場全体が上昇相場になった。
XTZも例外ではなく、直近では上昇トレンドが続いている。
11月上旬では0.5ドルであったが、12月現在は1.45ドルと約3倍もの上昇を見せた。
今後の動向から目が離せない。
テゾス(XTZ,Tezos)を購入できる仮想通貨取引所
XTZを取り扱う仮想通貨取引所は国内にいくつかあるが、今回は、その中からおすすめの2社をピックアップして紹介する。
SBI VCトレード
名称 | SBI VCトレード |
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所) |
取り扱う仮想通貨 | 24種類 BTC、ETH、XRP、LTC、 BCH、DOT、LINK、ADA、 DOGE、XLM、XTZ、SOL、 AVAX、MATIC、FLR、OAS、 XDC、SHIB、DAI、ATOM APT、HBAR、ZPG、NEAR |
最小取引数量 (XTZの場合) |
販売所:0.01XTZ |
取引手数料 (XTZの場合) |
販売所:無料※スプレッドあり |
日本円の入金手数料 | 無料 |
日本円の出金手数料 | 無料 |
仮想通貨の入金手数料 | 無料 |
仮想通貨の出金手数料 | 無料 |
公式サイト | SBI VCトレード公式サイト |
関連記事 | SBI VCトレードの評判・口コミ |
SBI VCトレードはSBIグループのSBI VCトレード株式会社が運営する国内大手の仮想通貨取引所だ。
ビットコインを始めとしたメジャー通貨だけでなく、国内では珍しいXTZのようなマイナーな通貨も豊富に扱っている。
また、多くの関連サービスが提供されている点も特徴だ。
レバレッジ取引やレンディング(貸暗号資産)、仮想通貨の積み立てと、短期・長期の両方で利用しやすいサービスが多く、取引の選択肢を広げられる。
ぜひこの機会にSBI VCトレード公式サイトをチェックしてみてほしい。
bitFlyer
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 33種類 |
最小取引数量 (XTZの場合) |
現物取引(販売所):0.000001XTZ 現物取引(取引所):取り扱いなし レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (XTZの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):取り扱いなし レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 (XTZの場合) |
0.1XTZ |
その他のサービス | ステーキングリワードサービス(一時停止中) かんたん積立 ビットコインをもらう bitFlyerクレカ ビットコイン寄付 友達招待プログラム Tポイント交換サービス bitWire(β) |
公式サイト | bitFlyer公式サイト |
関連記事 | bitFlyerの評判・口コミ |
bitFlyerは国内で屈指の人気を誇る仮想通貨取引所で、ビットコインの取引高で6年連続の日本一*を獲得している。 *Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016 年 〜 2021 年の年間出来高(差金決済 /先物取引を含む)
その人気の要因の1つが、bitFlyerではすべての取り扱い通貨を1円から売買できるという点だ。
少額から始められるので初心者から支持されるのはもちろん、投資できる資金の状況に合わせて取引量を細かく調整できるので、すべてのユーザーにメリットがあると言えるだろう。
また、bitFlyerでは、利用金額に応じてビットコインが還元される「bitFlyerクレカ」や、Tポイントをビットコインに交換できるサービスなどの、純粋な仮想通貨の取引以外のサービスも充実しており、こうしたユニークなサービスを利用する目的でbitFlyerを選択するユーザーも多い。
テゾス(XTZ,Tezos)の取引方法
ここではSBI VCトレードを例にして、XTZを取引する方法を解説しておこう。
- SBI VCトレードで口座を開設する
- 投資資金を口座に入金する
- 取引ツールで値動きを分析する
- 数量を決めて購入する
SBI VCトレードで口座を開設する
まずは、SBI VCトレード公式サイトにアクセスして口座開設を申し込もう。
- メールアドレス・パスワード登録
- SMS・電話番号認証
- 基本情報の入力
- 本人確認書類の提出
口座開設の手続きは無料でできるので、まだ口座をお持ちでない方はぜひこの機会に、SBI VCトレードの利用を検討してみてはいかがだろうか。
投資資金を口座に入金する
口座開設が完了したら、次は口座へ証拠金(資金)を入金しよう。
SBI VCトレードには、インターネットバンキングを利用した「クイック入金」と、銀行の窓口やATMなどから振り込む「振込入金」の、2種類の入金方法が用意されている。
取引ツールで値動きを分析する
投資資金を口座へ入金したらいつでも取引できるようになるが、まずは落ち着いてXTZの値動きをチェックすることから始めよう。
特に、レバレッジ取引の場合の場合は、現物取引に比べて当貸金に対するリスクの割合が大きくなるため、より慎重に値動きの分析をすることをおすすめする。
SBI VCトレードの取引ツールには、アプリ版・PC版ともに多彩な描画ツールやテクニカル分析指標が揃っているので、細かな値動きの分析が可能だ。
数量を決めて購入する
値動きをよく分析して取引のチャンスを見極めたら、いよいよXTZを取引してみよう。
SBI VCトレードでは成行(ストリーミング)注文以外にも豊富な注文方法も用意されているので、それらを活用してより有利な価格での約定を狙ってみてもよいだろう。
以上、SBI VCトレードを例に、XTZへ投資する方法を紹介した。
XTZの取引に興味がある方は、この機にSBI VCトレード公式サイトをチェックしてほしい。
テゾス(XTZ,Tezos)の今後の見通し・将来性
最後に、テゾスの将来性について考察してみよう。
- 今後も着実にアップデートがおこなわれていく
- NFT関連を中心に企業との提携が進んでいる
- DAppsの開発プラットフォーム同士による競争の行方が不透明
今後も着実にアップデートがおこなわれていく
前述のとおり、テゾスには約90日周期でアップデートがおこなわれる仕組みがプロトコルに組み込まれているため、今後も着実にアップデートが繰り返されていく見込みだ。
本記事更新時点(2024年12月中旬)では、すでにテゾスの運営側から12回目のアップデートとなる「Lima(リマ)」の告知がなされている。
必ずではないが、一般的にこうしたアップデートは短期的な値動きに強い影響を与えることがあるため、XTZに投資するなら今後のアップデート情報を常に確認しておきたい。
NFT関連を中心に企業との提携が進んでいる
テゾスはDAppsやNFTなどの開発ができるプラットフォームだが、テゾスを基盤にしたNFTは、特に人気を博している。
DAppsのデータアグリゲーターであるDappRadarでは、テゾスのDAppsにおけるアクティブウォレットが豊富だ。
また、テゾスのNFTには多くの企業も関心を寄せており、アパレル大手の「GAP」、イングランドのサッカークラブ「マンチェスター・ユナイテッド」などがテゾスと提携し、テゾスを基盤にしたNFTコレクションを手がけている。
今後もテゾスを基盤としたNFTが普及していけば、それを取引するために必要なXTZの需要も拡大していくことだろう。
DAppsの開発プラットフォーム同士による競争の行方が不透明
テゾスはNFTの分野で高い人気があるが、他のDAppsのカテゴリーでは競合に後れを取っているものもある。
例えば、DeFiプロトコルを見てみると、DAppsを開発できる主要なブロックチェーンの中で、テゾス上のDeFiのTVL(預かり資産)シェア率はわずか0.076%*ほどと、0.1%にも達していない。
また、DAppsの開発プラットフォームは、従来のものの欠点を克服した新しいプラットフォーム次から次へとが登場してくる、競争の激しい世界だ。
テゾスに関心があるなら、テゾスの開発プラットフォームとしての立ち位置や需要が今後、相対的にどのように移り変わっていくのかも、注視しておいた方がよいだろう。
テゾス(XTZ,Tezos)の予想まとめ
今回は、テゾスの特徴や今後の見通しなどを解説した。
- テゾスは、DAppsやNFTなどの開発ができるブロックチェーンプラットフォーム
- NFTの開発プラットフォームとして人気が高く、NFTの発行基盤にテゾスを採用する企業も多くある
- アップデートの仕組みがあらかじめ仕込まれていて、約90日周期でアップデートが繰り返されている
- 2021年末頃からの仮想通貨市場全体の低迷に合わせ、XTZも下落基調が続いている
テゾスは、DAppsやNFTなどの開発ができるブロックチェーンプラットフォームであり、特にNFTの業界で支持を得ている。
また、一定周期でアップデートがおこなわれるように設計されていることから、将来性も十分に感じられる。
現在は、仮想通貨市場全体が低迷する中でXTZも下落基調を続けているが、将来性を期待して割安な状態のときにXTZへ投資してみるのも、有効な戦略と言えるだろう。
テゾスの取引にチャレンジしてみたい方は、ぜひ一度、SBI VCトレード公式サイトにアクセスしてみよう。