2014年に誕生したNFT(非代替性トークン)は、2020年から2021年にかけて、特にデジタルアートの分野で一大ブームを巻き起こした。
そのブームの立役者となったコレクションの1つが、イーサリアムチェーンを基盤にしているコレクタブルNFT「CryptoPunks(クリプトパンクス)」だ。
この記事では、CryptoPunksの概要や市場での取引の現況、購入方法を解説していく。
- CryptoPunksは、2017年に発行されたコレクタブルNFT
- 総数は1万点で、その1つ1つが唯一無二の存在である
- 5種類のタイプと87種類の属性の組み合わせで構成されている
- 2022年2月に、アイテムの1つが8,000ETH(当時のレートで約27億円)で取引された
- 本記事執筆時点(2022年9月中旬)で、購入には最低でも1,300万円以上が必要である
CryptoPunksをはじめとする、イーサリアムチェーンを基盤としたNFTを取引する際は、一般的に決済やネットワーク手数料(ガス代)の支払い手段として、イーサリアムが必要になる。
NFT購入のためにイーサリアムを用意するなら、500円から仮想通貨(暗号資産)取引ができる、コインチェックの利用がおすすめだ。
まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会にコインチェックのこともチェックしておくとよいだろう。
CryptoPunks(クリプトパンクス)とは?
名称 | CryptoPunks(クリプトパンクス) |
発行元 | Larva Labs |
リリース時期 | 2017年6月 |
発行総数 | 1万点 |
基盤のブロックチェーン | イーサリアムチェーン |
トークンの規格 | ERC20、ERC721 |
CryptoPunks(クリプトパンクス)は、2017年にNFTプロジェクトなどを手がける企業、Larva Labs社が発行した、デジタルアートのNFTだ。
総発行数は1万点で、その1つ1つが異なる「タイプ」と「属性」の組み合わせを持つ、唯一無二のものとなっている。
2020年から2021年にかけて巻き起こったNFTのブームにおいて、火付け役となったコレクションの1つで、現在も高い人気を誇っており、中には数億円~数十億円の高値で取引されるものもある。
CryptoPunksの最高額はいくら?
それでは、CryptoPunksで過去にもっとも高額で取引されたアイテムと、現在のコレクションの相場をご紹介しよう。
もっとも高額で取引されたアイテム:CryptoPunk 5822
名称 | CryptoPunk 5822 |
タイプ | エイリアン |
属性 | バンダナ |
CryptoPunksで、これまでもっとも高額で取引されたアイテムは「CryptoPunk 5822」であり、2022年2月12日に8,000ETH(取引当時のETH/円レートで約27億円)で取引された。
購入したのは、クラウド・ブロックチェーン・インフラストラクチャ企業である「Chain」のCEO、ディーパック・タプリヤル氏だ。
同氏の購入前に、このアイテムが最後に取引されたのは2017年7月で、そのときの取引価格はわずか8ETH。2017年当時のETH/円レートで約19万円である。
つまり、2017年7月と2022年2月の取引価格を日本円換算で見比べれば、1万4,200倍以上に価値が高騰したことになる。
CryptoPunksの価格・値段の相場は?
前述のとおり、CryptoPunksはタイプと属性の組み合わせで、1万点の作品がつくられている。
タイプには「エイリアン」「エイプ」「男性」などの5種類、属性は「カウボーイハット」「イヤリング」などの87種類がある。
これらはそれぞれ数が異なっていて、希少性が高いものほど高値が付く傾向がある。先ほど紹介したCryptoPunk 5822は、1万点の内わずか9点しか存在しない「エイリアン」タイプの1つである。
CryptoPunksの公式サイトでは、タイプごと・属性ごとの平均販売価格(過去90日分)と、現在販売されているアイテムの最安値を確認できるのだが、属性ごとだと種類が多すぎて紹介しきれないため、ここでは5種類のタイプの価格情報を紹介する。
なお、ここでの日本円表記は、本記事執筆時点(2022年9月中旬)のETH/円のレート(1ETH≒21万円)で換算したものだ。
タイプ | 総数 | 平均販売価格* (日本円換算) *2022年9月16日から過去90日分の平均 |
最安値 (日本円換算) |
---|---|---|---|
エイリアン (Alien) |
9種類 | ― | 9,420ETH (19億7,820万円) |
猿 (Ape) |
24種類 | 2,600ETH (5億4,600万円) |
3,500ETH (7億3,500万円) |
ゾンビ (Zombie) |
88種類 | 825ETH (1億7,325万円) |
1,300ETH (2億7,300万円) |
女性 (Female) |
3,840種類 | 70.63ETH (1,783万円) |
63ETH (1,323万円) |
男性 (Male) |
6,039種類 | 83.93ETH (1,762万円) |
67.40ETH (1,415万円) |
このように、CryptoPunksはいずれも高額で取引されており、本記事執筆時点でもっとも平均販売価格が安い女性(Female)のアイテムでも、日本円に換算して1,300万円以上で取引されている。
CryptoPunks(クリプトパンクス)の買い方
最後に、CryptoPunksの購入方法を紹介したいのだが、その前に、CryptoPunksや後述する仮想通貨ウォレット「MetaMask(メタマスク)」のリスクについて触れておく。
CryptoPunksとMetaMaskはいずれも、海外業者が提供するサービスであり、日本の法律の認可を受けたものではない。なにかのトラブルが発生したとき、日本の法律を頼りにすることはできず、基本的には自分で解決しなければならない。また、日本語表記に対応しておらず、日本語でカスタマーセンターに問い合わせすることもできないなどのリスクもある。そういった点を踏まえたうえで、CryptoPunksやMetaMaskを使ってもいいと判断できるなら、利用に踏み切るとよいだろう。
そして、冒頭から書いているとおり、CryptoPunksは高額であり、なかなか手を出せるアイテムでもないかもしれない。
そんなCryptoPunksを購入したくなったら、どのような手順を踏めばよいのだろうか。
CryptoPunksは、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスでも取引自体は可能だが、あまりそうしたNFTマーケットプレイスには流通しておらず、公式サイト内で取引されることが一般的だ。
したがって、ここではCryptoPunks公式サイトで購入する方法を解説する。
- 仮想通貨取引所でイーサリアムを購入する
- MetaMaskを用意する
- CryptoPunks公式サイトとMetaMaskを接続する
- ほしいアイテムを選んで購入する
仮想通貨取引所でイーサリアムを購入する
CryptoPunksは、イーサリアムチェーンを基盤にしたNFTであるため、取引の際には決済やネットワーク手数料(ガス代)の支払い手段として、イーサリアムが必要になる。
イーサリアムはメジャーな通貨であるため、国内のほとんどの仮想通貨取引所で取り扱いがあるのだが、その中でもおすすめはコインチェックだ。
コインチェックなら、なんと500円という少額から仮想通貨を購入することができる。
そのため、初心者の方でも比較的手軽に仮想通貨を購入できるだろう。
CryptoPunksに限らず、イーサリアムチェーンを基盤にしたNFTに興味がある方は、イーサリアム購入のための選択肢として、コインチェックの公式サイトをチェックしてみるとよいだろう。
MetaMaskを用意する
CryptoPunks公式サイト内で取引をおこないたい場合は、仮想通貨ウォレットのMetaMaskを接続する必要がある。
MetaMaskはイーサリアムを含むマルチチェーンに対応していることから、人気が高いウォレットだ。Webブラウザの拡張機能としてもインストール可能で、例えばGoogle Chromeならば、Chromeウェブストアから無料でダウンロードできる。
また、MetaMaskを用意したらそのウォレットアドレス宛に、イーサリアムを送金しておこう。
CryptoPunks公式サイトとMetaMaskを接続する
MetaMaskを用意したら、CryptoPunks公式サイトにアクセスして、トップ画面右側にある「Allow access to MetaMask」をクリックしよう。
MetaMaskが立ち上がって接続の許可を求められるので、それに応じれば接続の手続きは完了だ。
ほしいアイテムを選んで購入する
サイト内では出品中のアイテムと、入札を受け付けているアイテムがそれぞれ表示されている。
MetaMaskを接続したら、その中からほしいアイテムを選んで、購入もしくは入札しよう。
一覧から気になるアイテムをクリックすると、そのアイテムの詳細が表示される。
購入する場合は「Buy」を選択して、MetaMaskで取引を承認すれば、購入手続きが実行される。
以上、CryptoPunksのアイテムの購入方法を紹介した。
非常に高額であることから、CryptoPunksの購入は難しいかもしれないが、他のイーサリアムチェーンベースのNFTを購入する際にも、基本的にはイーサリアムとウォレットが不可欠だ。
そうしたNFTに興味がある方は、コインチェックなどの仮想通貨取引所で、イーサリアムを調達するところからチャレンジしてみてはどうだろうか。
CryptoPunks(クリプトパンクス)のまとめ
今回は、コレクタブルNFTの1つであるCryptoPunksについて紹介した。
- CryptoPunksは、2017年にLarva Labs社が発行したコレクタブルNFT
- 高い人気を誇るコレクションで、一部のアイテムは数億円~数十億円で取引されている
- 本記事執筆時点で最安値でも1,000万円以上
- CryptoPunksはイーサリアムチェーンを基盤にしたNFTで、購入にはイーサリアムが必要
CryptoPunksは、初期に誕生したコレクタブルNFTの1つであり、現在も高い人気を誇っている。
アイテム1つ1つの希少価値が高いことから、さらに値上がりしていく可能性もあるので、気になる方は今後も市場動向を追ってみるとよいだろう。
なお、CryptoPunksをはじめとするイーサリアムチェーンベースのNFTを取引する際は、一般的に決済通貨としてイーサリアムが必要になる。
NFT購入のためにイーサリアムを調達するなら、500円から仮想通貨取引ができる、コインチェックが打ってつけだ。
口座開設は無料でできるので、この機会にコインチェックの公式サイトにもアクセスしてみてはいかがだろうか。
また、本記事で紹介したコインチェック以外の仮想通貨取引所について知りたいという方は、ぜひ以下の記事をご覧いただきたい。