雙葉中学校について
女子御三家の一校で、カトリックの精神に基づく全人教育を目指しています。幼稚園、小学校もあり、「徳においては純真に、義務においては堅実に」が校訓です。歴史と伝統を重んじる家庭からの支持が強く、親子二代三代で雙葉のOGというケースも多く見られます。保護者同士が学校行事などで活動する機会があるのも雙葉の特色です。
学習面では、中高一貫の利点を生かし、連続性のある独自カリキュラムで着実な学力を培い、中学では小テストやノートチェックによるきめ細かい指導を行っています。中3からのフランス語学習とともに、質の高い英語学習も魅力です。
学校生活では、全員がクラブ活動に入るほか、淑女たる思いやりを大切にするための節目の行事に加え、募金などボランティア活動にも熱心に取り組んでいます。在学中から先輩と後輩の絆が強いことが雙葉の魅力のひとつで、卒業後も続く良好な関係がOGの特別な誇りだといわれます。(松井誠:TOMAS教務企画局 教務本部)
区分 | 私立 |
---|---|
男女校種別 | 女子校 |
入試日 | 2/1 |
住所 |
〒102-0085 東京都千代田区六番町14-1 |
アクセス |
JR 四ツ谷駅 麴町口 徒歩2分 |
※参照: 雙葉中学校・高等学校のHP
雙葉中学校の入試分析
国語の入試分析
傾向:「国語の総合力」が試される
例年制限時間は50分で長文2題、漢字・語句の知識、作文まで幅広く出題される。長文の内容は様々な分野から出題され、字数制限を示さない「理由の説明」「登場人物・筆者の心情説明」の記述解答が設問の中心。加えて幅広く知識分野が出題され、「国語の総合力」が試される出題傾向である。
出題:「思い」を理解し、言葉にできるか
大問1は約2000文字の小説。文量は多くないが、主人公の「団地生活」という感覚が理解できるか、問4や問9のような「たとえ表現」の説明ができたかで得点差がでる。大問2は約3000文字強の随想的文章。作者の回想をたどり、その「思い」を説明できるかで得点差がつく。漢字・語句の設問は、基本~標準的レベル。
対策:「自分の言葉」で答えられるように
一般的な入試問題に見えるが、設問の端々に「語彙力(言葉による表現力)」が問われている。言い換えや言葉の意味を問う設問はもちろんだが、記述解答や作文で「言葉の豊かさ」が試される。対策としては、日頃から問題を解くごとに、正確な言葉の意味を覚えること。そして、使いこなせるよう心がけること。出題された本文の言葉をつなげる解答だけではなく、本文の言葉を「消化」し、自分の言葉でまとめる演習を重ねることが必要。
読解問題 頻出テーマ ベスト3
1位 文化と学間
2位 その他の人間関係
3位 自然と人間
算数の入試分析
傾向:情報整理と計算速度
ここ数年は大問5題の構成で、出題分野は多岐にわたる。中でも割合と比、速さ、平面図形は頻出分野である。問題文や図の複雑な情報を迅速に整理する必要があり、計算量の多い問題も含まれるため、正確な計算速度も求められる。情報を整理しつつ解法をまとめ、素早く計算できるかどうかが、合否の鍵となる。
出題:昨年度より難化
本年度も出題数はほぼ例年通り。大問1は素早く処理すべき小問集合。大問2は比と倍数がからむあまり見かけない問題。大問3は比と流水算でそう難しくはない。大問4は場合の数と食塩水の温度がからんだ問題でやや戸惑ったかもしれない。大問5は作業量の多い仕事の問題で時間がかかっただろう。昨年度より難化。
対策:情報を図や表を使って整理する習慣
出題される分野が多岐にわたるので、まずは苦手分野を作らないことが肝要である。また複雑な情報を整理する問題も出題されるので、日頃から図や表を作って情報を整理する訓練を積むことが必要である。情報が整理できれば、あとは式を立て計算するというプロセスになるが、そこでは速く正確に計算することが求められる。日常の勉強から計算の訓練をするということは欠かせない。「より速くより正確に」という意識で練習しよう。
算数 頻出テーマ ベスト3
1位 数の性質・規則性
2位 割合と比
3位 速さ
社会の入試分析
傾向:既存知識の総動員
地理・歴史・公民から各1題の出題。リード文や資料を参照し、設問に答えるスタイルに変化はない。断片的な知識の羅列ではなく、諸事項を関連付けた”体系的理解”を要求する問題が多い。基本知識を前提とした知識の活用力が求められる。
出題:基本知識の正確な理解
大問1で環境問題をテーマとする公民、大問2で中国・朝鮮との関係をテーマとする歴史、大問3で発電をテーマとする地理の問題(図表の読み取りの記述が出題された)。全体としては、体系的知識を要求するものや、類推を要求するやや難度の高い問題もあるが、いずれも基本的な事項をおさえておけば解答できる。
対策:体系的理解と論理的類推力の養成
第一に、社会の王道である基本知識の習得が重要であることは言うまでもない。その際に、「なぜ?」という意識をもって、背景となる因果関係や関連する出来事を結び付けて体系的に理解することが必要である。そうすることで、記憶力も維持され、かつ「論理性」も身につき、初見の問題であっても、体系的に得た知識から論理で解答を導くことができるようになる。常に「なぜ?」という視点でこの1年間を過ごしてみよう。
社会 頻出テーマ ベスト3
1位 中世・近世(鎌倉~江戸)
2位 水・ごみなど
3位 近代・現代(明治~令和)
理科の入試分析
傾向:科学的視点を十分に試す良問
4分野から大問1題ずつの出題で、リード文から各小問へとスムーズに移行する、本校らしい出題である。実験問題では、実験装置を細部まで正確に図示する力、実験が失敗した際の原因分析と短文での表現の力を試される出題もある。問題文の表現に難解さはなく、各大問にかかる時間はほぼ均等であったと思われる。
出題:若干易化、1問の大切さが際立つ
大問1でデンプンの消化、大問2で海岸段丘と地殻変動、大問3でろ過による分離と溶解度、大問4で温度計の温度を示す原理について出題された。本年度は演習で見慣れた問題が多く、合格者は高得点をマークしたと予想される。海岸段丘に関わる大問2は、能登半島地震を受け、今後、他校でも出題が予想される良問。
対策:一問を深く言語化しつつ解き進めよ
知識そのものを問う問題は受験生にとってミスなく答えられるものであった。実験過程、理由説明の一文での説明問題をどこまで正解出来るかが問われ、記号問題においても、初見のように見える選択肢を既習の原理原則と照らし合わせて消去していく力が問われた。今後の演習の中では、出題意図を言語化し、間違えた問題に対して間違えた理由を探り、どの知識があれば正解を導けたかを常に言語化する訓練を重ねることが肝要である。
理科 頻出テーマ ベスト3
1位 地震・火山
2位 ヒトのからだとつくり
3位 熱力学
雙葉中学校の進路・入試情報
雙葉中学校の進路情報
雙葉中学校は、中高一貫校であるため、ここでは雙葉高等学校の2024年度の大学入試の結果を掲載しています。
大学名 | 総数 | 現役 |
---|---|---|
東京大学 | 8 | 7 |
千葉大学 | 4 | 3 |
一橋大学 | 4 | 4 |
京都大学 | 3 | 2 |
筑波大学 | 3 | 3 |
東京医科歯科大学 | 3 | 2 |
群馬大学 | 2 | 2 |
神戸大学 | 2 | 2 |
東京海洋大学 | 2 | 2 |
東京外国語大学 | 2 | 2 |
東京藝術大学 | 2 | 1 |
東京工業大学 | 2 | 2 |
秋田大学 | 1 | 1 |
大阪大学 | 1 | 0 |
お茶の水女子大学 | 1 | 1 |
金沢大学 | 1 | 0 |
国際教養大学 | 1 | 1 |
信州大学 | 1 | 0 |
徳島大学 | 1 | 1 |
横浜国立大学 | 1 | 0 |
防衛医科大学校 | 1 | 0 |
大学名 | 総数 | 現役 |
---|---|---|
早稲田大学 | 89 | 77 |
上智大学 | 63 | 53 |
慶應義塾大学 | 54 | 47 |
明治大学 | 54 | 46 |
立教大学 | 41 | 37 |
中央大学 | 31 | 27 |
青山学院大学 | 26 | 20 |
法政大学 | 22 | 13 |
東京理科大学 | 21 | 19 |
学習院大学 | 14 | 13 |
北里大学 | 12 | 8 |
武蔵野美術大学 | 12 | 12 |
多摩美術大学 | 11 | 9 |
東洋大学 | 11 | 5 |
杏林大学 | 7 | 3 |
順天堂大学 | 7 | 4 |
津田塾大学 | 7 | 7 |
東京女子大学 | 7 | 6 |
芝浦工業大学 | 6 | 1 |
昭和大学 | 6 | 1 |
東京医科大学 | 6 | 3 |
東京慈恵会医科大学 | 6 | 5 |
日本医科大学 | 6 | 4 |
国際基督教大学 | 5 | 4 |
成蹊大学 | 5 | 3 |
東京都市大学 | 5 | 3 |
日本大学 | 5 | 2 |
日本女子大学 | 5 | 5 |
東京農業大学 | 4 | 3 |
東邦大学 | 4 | 2 |
星薬科大学 | 3 | 0 |
武蔵大学 | 3 | 2 |
明治学院大学 | 3 | 2 |
学習院女子大学 | 2 | 2 |
國學院大学 | 2 | 2 |
国際医療福祉大学 | 2 | 0 |
成城大学 | 2 | 2 |
聖心女子大学 | 2 | 1 |
帝京大学 | 2 | 0 |
東海大学 | 2 | 0 |
東京音楽大学 | 2 | 2 |
東京造形大学 | 2 | 2 |
東北医科薬科大学 | 2 | 0 |
岩手医科大学 | 1 | 0 |
桜美林大学 | 1 | 1 |
金沢医科大学 | 1 | 0 |
駒澤大学 | 1 | 0 |
自治医科大学 | 1 | 0 |
昭和女子大学 | 1 | 1 |
白百合女子大学 | 1 | 1 |
聖路加国際大学 | 1 | 1 |
鶴見大学 | 1 | 1 |
東京歯科大学 | 1 | 1 |
東京女子医科大学 | 1 | 0 |
東京電機大学 | 1 | 0 |
東京薬科大学 | 1 | 1 |
獨協医科大学 | 1 | 0 |
日本歯科大学 | 1 | 1 |
藤田医科大学 | 1 | 1 |
明治薬科大学 | 1 | 0 |
立命館大学 | 1 | 1 |
立命館アジア太平洋大学 | 1 | 1 |
海外の大学 | 2 | 2 |
大学名 | 合格者数 |
---|---|
金沢大学 | 1 |
群馬大学 | 2 |
神戸大学 | 1 |
信州大学 | 1 |
千葉大学 | 2 |
筑波大学 | 2 |
東京医科歯科大学 | 1 |
防衛医科大学校 | 1 |
岩手医科大学 | 1 |
金沢医科大学 | 1 |
北里大学 | 7 |
杏林大学 | 6 |
国際医療福祉大学 | 2 |
自治医科大学 | 1 |
順天堂大学 | 5 |
昭和大学 | 4 |
帝京大学 | 2 |
東海大学 | 2 |
東京医科大学 | 6 |
東京慈恵会医科大学 | 6 |
東京女子医科大学 | 1 |
東邦大学 | 4 |
東北医科薬科大学 | 2 |
獨協医科大学 | 1 |
日本医科大学 | 6 |
藤田医科大学 | 1 |
ハンガリー国立大学 | 1 |
大学名 | 合格者数 |
---|---|
京都大学 | 1 |
信州大学 | 1 |
東京医科歯科大学 | 2 |
北里大学 | 4 |
杏林大学 | 1 |
慶應義塾大学 | 7 |
順天堂大学 | 1 |
上智大学 | 2 |
昭和大学 | 1 |
聖路加国際大学 | 1 |
鶴見大学 | 1 |
東京歯科大学 | 1 |
東京理科大学 | 3 |
日本大学 | 1 |
日本歯科大学 | 1 |
日本赤十字看護大学 | 1 |
星薬科大学 | 3 |
明治薬科大学 | 1 |
※参照: 雙葉中学校・高等学校のHP
雙葉中学校の入試情報
雙葉中学校の入試日程・科目
偏差値 |
67 ※参照: 四谷大塚 |
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入試日程 (2025年度) |
<募集人数>
(情報入力は2024年12月20日(金)より可)
<書類提出> 2025年1月11日(土)~1月18日(土)必着
<入試日程>
|
入試科目 (2025年度) |
4教科(合計300点) 国語(50分/100点) 算数(50分/100点) 理科(30分/50点) 社会(30分/50点) |
※参照: 雙葉中学校・高等学校のHP
雙葉中学校の受験者数・合格者数
2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
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募集人員(人) | 100 | 100 | 100 | 100 |
出願者(人) | 385 | 381 | 401 | 399 |
受験者(人) | 357 | 346 | 355 | 359 |
合格者(人) | 115 | 121 | 122 | 124 |
実質倍率(倍) | 3.1 | 2.9 | 2.9 | 2.9 |
※森上教育研究所作成資料より
編集協力=福崎剛・フリーライター