「山の神」を生んだ3つの大学
そんな箱根駅伝の最大の見どころの一つが「山登り」の5区である。往路最大の難所といわれるこの20.8km区間は、途中の16.2km地点が標高約874mの最高地点。この800mの標高差を、選び抜かれたエース級のランナーたちが駆け上がる。そんな激しいレース展開が繰り広げられるからこそ、5区で卓越したタイムをたたき出した選手は「山の神」と呼ばれるのだ。
初代「山の神」は、順天堂大学の今井正人選手だった。2005~07年、5区で3年連続区間賞を獲得、この間、累計で20人をごぼう抜きに。05年の往路ゴール時に実況のアナウンサーが「山の神、ここに降臨、その名は今井正人」と絶叫したことがいわれの始まりだった。なお、2代目「山の神」は東洋大学の柏原竜二選手、3代目は青山学院大学の神野大地選手である(コラム参照)。
では、彼らのようなスター選手が所属する大学は、受験生にどれほど認知されているだろうか。さきほどの「大学認知度・イメージ調査2025」では、上位より7位青山学院大学(認知度81.9%)、13位東洋大学(同78.6%)、14位順天堂大学(同77.5%)と、いずれも20位以内にランキングされている。
青山学院大学に関しては、同調査の「イメージランキング」でも、「時代にマッチしている」(2位)、「キャンパスが立派な」(1位)、「イキイキしている」(1位)と高評価だ。
「志望校検討に各イメージ項目がどれぐらい影響するか」という問いには、60%以上が「強く影響する」と答えた「学べる内容が充実している」「就職力が高い」「サポートが手厚い」の3項目に加え、30%以上が「時代にマッチしている」「キャンパスが立派な」「イキイキしている」ことが「強く影響する」と答えている。
高校生の視点で見た大学のイメージは、志望校選びの重要事項であることが分かる。箱根駅伝に関しては、アロー教育総合研究所がある出場大学の複数の学生に「なぜこの大学を選んだのか」を聞いたところ、「大学を知ったきっかけ」「他大学との比較」において「箱根駅伝を見て今の大学を選んだ」という回答がいくつか見られた。
●初代・今井正人氏(順天堂大学)
大学卒業後トヨタ自動車九州所属の長距離選手として、数々の駅伝やマラソンで活躍。24年に引退後は同社や母校で競技を指導する他、母校のスポーツ健康科学部で非常勤講師も務める。
●2代目・柏原竜二氏(東洋大学)
09~12年の箱根駅伝5区で4年連続区間賞、この間、累計で16人をごぼう抜きした。09年度の東洋大初の総合優勝に貢献。翌10年も連覇を達成し、11年は総合2位、12年も総合優勝。卒業後は富士通に所属し活躍(26年3月末退職)。
●3代目・神野大地氏(青山学院大学)
15年に5区を受け持ち区間新記録達成、青山学院大学初の総合優勝に貢献。翌年も5区で2位と好走し2連覇を達成。卒業後はコニカミノルタの所属選手等を経て、現在はM&Aベストパートナーズの選手兼任監督。同チームは26年元日のニューイヤー駅伝に初出場。
