これからの入試で出てくる問題とは

 大学入試改革の影響はいずれ中学入試にも波及して、設問の仕方が変わっていくだろう。

 最後に、そうした問題を見ておきたい。日常生活の事象を数学的に表現できるかを問うような、次のような数ⅡB(高2レベル)の問題である。

(出典)『キミが学びを深める数学Ⅱ・B』」(監修:竹内英人、発行:ラーンズ)

 古墳がもっともよく見渡せるタワーの高さは?

Q ある市には墳丘の長さが400mある大きな前方後円墳があります。市の担当者のきよしさんは観光客がこの古墳を一望できるようなタワーを建てることができないか試算してみました。以下の仮定のもとでタワーの高さを考えます。

【仮定】
<1> 古墳やタワーの付近は水平とし、古墳とタワーの間に遮るものはないものとします。また、墳丘の長さをABとし、墳丘の高さは無視します。
<2> タワーは図のようにABの延長上に、点Bから200m離れた点Hに垂直に設置します。
<3> タワー上部に設ける展望場所をPとして点Pから古墳を眺めたとき、なるべく視界に大きく入るように点Pの高さを決め、これをタワーの高さとします。

(1) タワーの高さが低すぎるときや高すぎるとき、点Pから古墳はどのように見えるだろうか。イメージして話し合おう。

(2) きよしさんは____の大きさが最大となるようなPHの長さを求めることにしました。どのように求めればよいか考えてみよう。また、このときのPHの長さを求めよう。