
キリスト教主義の学校の中には、安息日である日曜日の入試を避けて日程をずらす動きが見られる。2026年は東京と神奈川の初日となる2月1日が日曜日となるため「サンデーショック」と言われる動きが起きる。特に女子の難関・上位校で受験生がどのように動くのか、過去の例も参照しながら考えてみたい。(ダイヤモンド社教育情報、森上教育研究所)
「サンデーショック」はどのくらいの衝撃となるのか
「2026年度募集要項」は6月から9月にかけて公表される。26年は2月1日が日曜日となるため、一部のキリスト教主義の学校では入試日程が変更される。それに合わせて、競合校や併願校でも入試内容に変更が見られる。この「サンデーショック」は、主に女子の難関・上位校の受験生を直撃する。今のところ男子校で日程変更は見られないが、共学校では女子受験生の動きが変わる影響を間接的に受ける様子がうかがえる。
現状で1日から2日に移動することになるのは4つの女子校で、早々に表明したのが女子学院。2月1日午前最多の受験生を集める入試回が動くことで、受験生に与える影響は極めて大きい。
25年は2月2日が日曜日となったため、“プチサンデーショック”が起きた。例年2日に実施される青山学院が3日に移動している。一方でカトリック校の白百合学園はそのまま入試を行うなど、プロテスタント系の学校との対応の違いが見られた。26年は1日が日曜日となるが、青山学院大学系属校の青山学院横浜英和[A日程]([ ]は入試名、以下同じ)は2日に移動しない。
1997年も2日が日曜日だった。この時は青山学院と当時は女子校だった横浜英和女学院[A]の他に、女子聖学院[1回]、共学校の明治学院[1回]と関東学院[1次]も入試日程を変更している。
26年のサンデーショックの注目点は主に4点ある。その前に、前回1日が日曜日となった15年の様子を次ページ以降の図1と図2で見ておこう。14年から16年の受験者数と実倍率(受験者数と合格者数の比)を示したが、1日に空いた穴を埋める動きとともに、競合が激しくなる2日、そして影響は3日の入試にまで及んでいる様子がうかがえる。ちなみに、1日が日曜日だった年は他に09年、04年、98年、87年、81年がある。これらの年についても、適宜言及してみたい。