スクールIEの公式サイト
出典: スクールIEの公式サイト

スクールIEはどんな塾?

 完全オーダーメイドの個別指導塾。大手塾は同じクオリティの授業をすべての生徒に提供するためのシステム化が重要だが、同様のことを個別指導塾でやるのはとても難しい。生徒一人ひとりに合わせた指導をする必要があるからだ。その中でスクールIEは徹底的にICTを駆使し、カリキュラムからテキストまでをすべて生徒一人ひとりに合わせたものを作成し、授業の質に差が出ないシステムの構築をしている。

入塾時には性格と学力を知る2個のテスト

 入塾の際に、2個のテストを受ける。

 まずはETS(Environment Test System)という性格や環境、特性、学習習慣、生活習慣、育てられ方を調べるものだ。タブレットに「毎日決まった時間に机に向かうか」「親は自分に関心があると感じるか」「自分の意見を積極的に言うと感じるか」といった質問が出され、これにより育った環境、学習習慣、性格、生活習慣などをAIが診断し、出力される。

「教室長や講師の主観ではなく、客観的な分析でその生徒さんの学力以外の部分、環境や性格も把握します」(教育第1事業本部担当次長 石井雄一さん)

 場合によっては学習習慣や生活習慣も教えていく。引っ込み思案で自己主張が苦手な生徒には自分の主張ができるように導いていくこともあれば、逆に自己主張が強すぎて、ときに攻撃的になる生徒には、おだやかに主張するように変えていくようにもする。半年に一度、このETSを受けることで、適切な指導ができるよう変化を確認し、面談での話し合いのツールにもする。

スクールIEのETSテスト帳票 写真提供:スクールIE
スクールIEのETSテスト帳票 写真提供:スクールIE

 もうひとつは学力診断テストPCS(Personal Curriculum System)。

過去2年を遡ってテストをして、どこが抜け落ちていて、どこがちゃんと身についているかを確認していきます」(石井さん)

 1科目につき50問から60問、2時間かけてテストを受ける。その結果から、学習する系統図(カリキュラム)を作っていく。

 数学は積み重ねていく科目だ。中学3年で二次方程式を学ぶが、そこで苦戦する場合、中学2年の連立方程式や、中学1年の一次方程式が身についていないことが原因であることが大半だ。どこが抜けているか系統図を見れば一目で分かる。

 そして、単元(「平行図面」「連立方程式」といった学習の分野)も細かく分けて学力をチェックする。たとえば「平行図形」という単元も「円とおうぎ形の計算」「作図」「図形の移動」「平面図形の基礎」と細かく分け、それらのどれが抜けているか、ちゃんと身についているかを調べ、足りていない部分を授業でやり直していく。

スクールIEのPCSテスト帳票 写真提供:スクールIE
スクールIEのPCSテスト帳票 写真提供:スクールIE

 こちらのPCSは年に3回行い、系統図にして生徒の学力を“見える化”する。性格や学力を調べることも、人間がやると教室やその担当者によって差が出るが、スクールIEはすべてコンピューターによって行うから全国のすべての教室で同じクオリティの診断やカリキュラムが作成できる。

完全オーダーメイドのテキスト

スクールIEのオーダーメイドテキスト(夢SEED)
スクールIEのオーダーメイドテキスト 写真提供:スクールIE

 入塾時に行う2個のテストや面談で聞き取った情報を基に、その生徒のためだけの完全オーダーメイドのテキストを作成する。PCSで、どの部分が抜け落ちていて、どの部分がちゃんと身についているかを診断する。その結果、抜けている部分や不安がある部分を中心に学べるようにカリキュラムを作り、それに沿ったテキストを作成し、印刷し冊子にして生徒に渡す。

 志望校によって学ぶべき分野や難易度は変化するので、それも調整していく。無駄なことはやらず、必要なことに集中して学習ができる効率性の高いテキストとなる。

性格テストの結果を参考に担任講師を決定

スクールIEの授業の様子
スクールIEの授業の様子 写真提供:スクールIE

 研修もIT化しており、採用された講師はまずEラーニングで研修し、リアルでの模擬授業研修を受けて、デビューする。

 講師もETSテストを受け、性格や生徒との相性を見る。自己主張が強い性格同士だとぶつかり合ったり、引っ込み思案な性格同士でもコミュニケーションがとり辛かったりすることもあろう。教室長がETSやリアルでの面談などを通して、相性を考えて、担任講師を決めていく。

 担任講師以外にも主任講師というポジションの講師もいて、室長を加えて三者が生徒をサポートしていく。

地域密着で内申点を上げるための対策

 授業は完全個別指導の1対1と、講師1人に生徒2人の1対2がある。特別に弱い分野などを集中して学習するときに1対1の方が適していることもあるが、大半は1対2を選択する。

 スクールIEは大手でありながら、地域密着塾でもある。公立中学の生徒の内申点を上げるためには定期テストの対策が必要となる。地元の中学の定期テストの傾向を押さえ、それに合わせて指導をする。テストの点数は取れているのに通知表で「5」が付かない場合、提出物を出していないなどの原因があるはずで、それにもキチンと対処していく。

 もちろん、中学受験生が集団塾のフォローで利用したり、中高一貫校の生徒が学校の宿題のフォローのために利用したりすることもある。

 講師にはコーチングシートが渡され、生徒にどう質問をしたり、会話の中でどう応対をしたりすればいいのかも書かれている。

 「緊張と緊張感は違うと思います。生徒が緊張しないように、それでいて学習をするための緊張感は保つようにコーチングできるようにしています」(石井さん)

 そのコーチングも自己流ではなく、研修やマニュアルで全国のどの校舎でも同じクオリティの授業が受けられるようにシステム化している。

15年前からオンライン授業に対応

 コロナ禍で普及したオンライン授業。いまだに試行錯誤している塾が多いが、スクールIEは15年程前からオンライン授業に対応している。オンラインの場合、講師が生徒の手元を見られないという問題点がある。スマートフォンで手元を映すなどの工夫をしている塾も多いが、スクールIEはその試みをすでに終えており、現在はタブレットで情報の共有をする形をとっている。

 生徒がタブレットをノート代わりにして、問題を書いたり、講師の言うことをメモしたりすれば、スピードも見ることができるし、算数・数学や国語ならば計算の順番や漢字の書き順なども講師はチェックすることができる。

 オンライン授業があれば、全国のどこからでも希望にあう講師の指導が受けられる。たとえば、親の転勤で海外にいる中学生が「早稲田の系列校を受けたい」と希望すれば、早稲田の過去問に精通した東京在籍の講師の授業を受けられる。反対に東京の高校生が大阪大学を受けたいと希望すれば、関西の阪大対策指導に長けた講師の授業が受けられる。

 日本でも最大規模の個別指導塾で、ありとあらゆる講師を揃えているから、どんな要望にも答えられる。

教科によっては小集団授業にも対応

 数学や英語は積み重ねていく科目である。数学でいうと一次関数をマスターしていないと、二次関数は解けない。英語も基礎的な文法が身についていないと、長文読解ができない。こういった科目は「どこが抜け落ちているか」を把握し、そこをやり直すことが重要だから、個別指導が適している。なぜなら、どこが抜け落ちているかは個人によって違うからだ。

 一方で理科や社会、国語は積み重ねだけではない。たとえば、社会の地理で、アジアの地域について抜けがあっても、日本の九州地方の地理を学ぶことは可能だ。そのため、集団授業でも対応ができる。集団授業は費用が安くなることや、仲間と学べるというメリットもある。

どんな評判の塾か

校舎数が多いので、自宅の近くにあり通いやすいのがいいです。定期テスト対策をしっかりやっていただいて成績が上がりました
うちの子になにが足りないのかを視覚化した図で説明していただけるのがありがたかったです。なにを勉強しているかを把握できるので安心して通わせられました
講師が親身になってくださるので、それがモチベーションアップになっていました。ちょっとした声かけが子どもにとっては嬉しいようです

スクールIEの基本データ

校舎数 1,193教室(2023年2月末時点)
生徒数 78,417人(2023年2月時点)
授業料

授業料は地域や学年・コース・週回数により決まります。 
お子さまの学習状況や目標に合わせて、最適なプランをご提案します。

自習室の有無 あり(教室ごとに使用状況・席数が異なります) 
質問対応 教室にて随時相談可能
授業の生徒数

講師1人に対して生徒1人、もしくは講師1人に対して生徒2人の個別指導形式。

中学生の理科、社会など一部科目は小集団形式の授業設定あり。 

専任講師の比率 非公表
生徒の男女比 非公表