栄光ゼミナールに子どもを通わせた3人のママ
Aさん:東京23区在住のメーカーの営業職です。長男は早稲田アカデミーから偏差値55ぐらいの中学に進学しました。下の子をいま栄光ゼミナールに通わせています。
Bさん:都下でコンビニを経営しています。娘を栄光ゼミナールに通わせています。
Cさん:医療系専門職のシングルマザーです。栄光ゼミナールに娘を通わせていました。第一志望の女子校に合格しました。
栄光ゼミナールは面倒見がいい
司会:Cさんのお嬢さんは最初別の塾に通っていらして、栄光ゼミナールに転塾されたそうですね。
Cさん:グノーブルに通わせていました。私の父が勉強を見てくれていましたが、頑張ってもクラスが上がらないので、ちょっと鬱っぽくなってしまって……。それで大人が誰もサポートできない状態になったら、娘のクラスが下がってしまいました。父がまた頑張ろうとするので転塾をさせることにしました。
「予習シリーズ」(四谷大塚制作のテキスト。四谷大塚や早稲田アカデミーはこのテキストを使用する)は難しいので、ほかのテキストの塾がいいなあと職場で話していたら、看護師さんから「うちの子は栄光ゼミナールに通って富士見に進学した。中堅校を目指すなら栄光がいい」と言われたんですよ。
それで栄光に相談に行って、テキストを見せてもらってよいと思ったので転塾させました。うちの娘には合ったんでしょうね、偏差値50後半の第一志望に合格したので満足しています。グノーブルの下位クラスのままなら、そうはならなかったかも(笑)。
Bさん:お嬢さんが通ってらっしゃる学校、合格するの難しいですよね。うちの子の校舎からも1人出るか出ないかの学校です。Cさんみたいな成功例を聞くと、つい「うちの子も立教女学院や学習院女子に入れる?」と錯覚してしまうんですよね。うちも最初は少し夢見ていましたが、いまは現実を見て大妻中野(偏差値48)を第一志望にしています。大妻中野も人気が出てきていて困っていますけど。
コンビニを何店舗か経営をしていますが、人手不足で私もお店に出てレジを打っているので、学童代わりに栄光ゼミナールに入れました。
Aさん:うちもそうですよ。上の子の時も、本人はSAPIXに行くと言ったんですが、私自身が無理そうだったので、面倒見がいい早稲田アカデミーに入れました。上の子は割とやる気がある子だったので、どうにか偏差値50真ん中ぐらいの中学に入りましたが、下の子は勉強よりスノーボードというタイプなので、とりあえず近所の栄光ゼミナールでいいかと思って。
テキスト「新演習シリーズ」はレベルが高い
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司会:Cさんは最寄り駅の栄光ゼミナールではなかったんですね。
Cさん:大手塾はどこもそうですが、校舎によっての差がありますよね。電車で15分ほどの大きな街にある校舎は、校舎長がいいって職場で聞いたんですよ。その校舎に相談に行ったら、生徒の人数も比較的多いから算数と国語はクラス分けがあるし、ベテランの校舎長も頼りになる感じだったのでそこに決めました。中堅校の情報が豊富で助かりました。
Aさん:早稲田アカデミーも校舎長で全然違いましたよ。上の子の時に、校舎長が交代したらちょっと微妙になりました。マクドナルドも店舗によってポテトの味が違うってSNSで話題になっていましたから、塾も同じでしょうね。
Bさん:講師にも差がありますよね。授業がうまい先生もいれば、そうではない先生もいます。
Cさん:あと、小学4年からの入塾ではなくて、5年や6年から塾通いを始める子も多いですよね。
Aさん:います、います。小学6年から通って、中堅校の特待生入試を受けまくって、全額免除にしてくれる学校に進学した子もいると聞きました。
Bさん:小学校で急にトラブルに巻き込まれて地元の公立中学に行きたくなくなり、小学6年から栄光ゼミナールに通って地元の中堅校を受験する子もいます。早稲田アカデミーやSAPIXは進度が早くて小学6年からは通えそうもないから、栄光ゼミナールや市進あたりに集まりますね。
Aさん:進度や生徒の学力層は四大塾とは全然違いますよね。のんびりしているのは確かです(笑)。
Cさん:テキスト自体はレベルが高いですよね。難関校は無理でも、娘が通っている学校ぐらいなら十分のはず。テキストはわかりやすいし説明が丁寧なので、うちの娘が読んで理解できるのがよかったですね。わからないことがあっても全部テキストに載っているし、それでわからなければ塾で先生に聞けばいい。
Bさん:一人でテキストを読むのはすごいですよ。そういう子だと難しい学校に合格できるんですね。
Aさん:うちの子には栄光ゼミナールのテキストも十分に難しいです(笑)。あと、不満があるとしたら、自習室がうちの子にはちょっと使いにくいみたいです。ガラス張りで衝立てがついてる立派な自習室よりも、空き教室のほうがうちの子には向いているかも。
楽器を演奏して中学に合格した子も
司会:Cさんは転塾に成功されたと思われているんですね。
Aさん:そんなに難しい学校に入れたのなら、グノーブルを続けて個別指導や家庭教師をつけていれば、もっと上の学校に入れたんじゃないかなってちょっと思っちゃいませんか。雙葉とか吉祥女子とか。
Cさん:個別指導漬けにすると、中学に入ってからも個別指導通いになる可能性があります。そうなるのを私は避けたかったから、無理をしない受験を選択しました。何より前の塾には少し怖い先生もいましたが、栄光ゼミナールは穏やかな先生ばかりなので、娘が塾通いを嫌がらなくなりました。
Aさん:塾も学校も価値は合格実績じゃないですよね。その子に合った塾がいい。長男は早稲田アカデミーの熱血授業が肌に合ったみたいで、ハチマキ巻いていましたからね(笑)。
Bさん:うちは3年間、栄光ゼミナールに通わせて、その延長で面倒見のいい学校に預けたいって感じです。わが家のライフスタイルに合うのが栄光ゼミナールなんです。
Cさん:栄光ゼミナールのママは自分も中学受験をしたから、子どもも私立に入れますっていうケースが多いみたいです。自分が女子聖学院だったから娘も入れたいとか。跡見や実践も人気が高いです。
Aさん:次男は部活動をやりたいと言うので、「勉強優先で部活は制限」みたいな学校は私も避けたいと思っています。うちの子はスポーツの習い事と並行していますが、ほかにも習い事をやっている子が目立ちます。
Cさん:いますね! 習い事を頑張っている子! うちの子の校舎にいた子もフルートか何か、楽器をずっと習っていて、AO入試の面接試験で披露して合格していました。
Aさん:中学入試でAO入試があるんですか!?
Cさん:立教池袋はありますよ!
Aさん:(スマートフォンで検索して)ホントだ。国語、算数と自己アピール面接のみの試験があるんですね。定員が約20人もある。
Cさん:それです! それ!
Bさん:そういった入試の情報を提供してくれるのも栄光ゼミナールならではかも。栄光ゼミナールは1科目から受講できるから、国語と算数だけ勉強して、AO入試を受けてみようって子もいるんでしょうね。ほかにも2教科入試を実施している中学があるから、そこを受けるだけなら助かります。
Aさん:すべての子が小学4年から4教科を頑張るわけじゃないんですよね。中学受験にも多様性があっていいと思います。
司会:興味深いお話、ありがとうございました。
栄光ゼミナールママの座談会を終えて
各種メディアでは子どもをSAPIXに通わせて御三家を目指すといった「ガチ受験」ばかりがクローズアップされるが、実は中学受験の多数派は「ボリュゾ(ボリュームゾーン)」といわれる中堅校を狙う受験生たちであり、その数は増えている。
その「ボリュゾ」に手厚い栄光ゼミナールこそが、現在のトレンドに合った大手塾なのではないか。そう再認識させてくれる座談会であった。
※プライバシー保護のために一部談話をアレンジしています。偏差値は四谷大塚偏差値です