文字にすると
夢は“輪郭”を持つ

――今年の『和田裕美の営業手帳2017』のキャッチコピーは「書けば願いが叶う」ですね。

和田  はい。私は、心の中で思ってることが、いちばん最初に形になる瞬間が文字だと思っているんです。

――「思考」の最初のアウトプットが書くことでしょうか。

和田 書いただけなので、何も現実化されていないんですよ。でも、自分と向き合って文字にすることは、「精神世界で思っていたことがリアルな世界に生み出された瞬間」なんだと思うんです。「私はキレイになりたい」と心の中で思うより、「私はキレイ」って書いたほうが、漠然とした思いが輪郭を持ちますよね。だから書くことは大事だし、書けば願いが叶うと信じています。

――田島さんも同感ですか?

田島 そうですね。私は、書くことで小さな達成感と自己肯定感が芽生える感覚があります。長年取り組んでいるトライアスロンで言うと、まずは「次のレースでは絶対に何時間何分でゴールする」「入賞する」といったゴールを設定して手帳に書きます。その上で、例えば3ヵ月スパンで目標達成するためにどうすればいいかなど、具体案をさらに書いていく。友人はそれらをエクセルに入力しているそうですが、私は手書きにこだわっています。

和田 練習メニューを書いて、実行できたら項目を一つひとつつぶしていくイメージですか?

田島 その通りです。「今日はここまでできた」という小さな達成感と自己肯定感が芽生えるから、明日も頑張れる、1週間頑張れる、1ヵ月続けられるんです。実践できたから結果的に自信になるというよりは、これを積み重ねていけば絶対に大丈夫と、あらかじめ手帳に書いて自信を持つイメージです。

和田 なるほど。手帳に手書きする効果は二つあるのかもしれませんね。まずゴールを書くことで頭に浮かんだイメージが輪郭を持つ。あとは書いてある通りに日々行動を積み重ねていってゴールを現実化させる、と。