ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
儲かる会社は人が1割、仕組みが9割
【第6回】 2017年3月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
児島保彦

営業マンに値引きの裁量を与えてはいけない

1
nextpage

営業活動では、シェア確保やノルマ達成のために、安易な値引きをしてしまうことが多い。しかしこれでは、会社に残るはずの利益がこぼれ落ちてしまう。『儲かる会社は人が1割、仕組みが9割』の著者が、値引きをしないで売上げを伸ばす方法を伝授する。

“安易な値引き販売”は
毒まんじゅうだ

 そもそも利益の源泉には、販売価格の設定が大きく影響します。営業マンが勝手に値引き販売をするのは、利益が漏れる以前の問題として、利益を「食っている」状態です。

 たとえばトラックなどの販売では、新車が売れると、メーカーから販売台数に応じた報奨金が出ます。営業マンは報奨金の額を知っているので、それを織り込んで目いっぱい値引きに応じます。業界全体が同じ販売システムですから、シェア確保のために1台でも多く売ろうとしてしのぎを削っているのです。

 そのため、いかに値引きをして、価格で勝負するかが当たり前になっており、結果的には原価はおろか、報奨金まで吐き出してしまい、あとの経費は修理を担うサービス事業部が埋め合わせをしているような状態です。

 営業マンにとって、値引き販売ほど楽なものはありません。顧客との交渉よりむしろ、社内の管理者との価格交渉に汗をかく営業マンがいかに多いことでしょうか。

 営業マンにはノルマがありますし、管理者はシェア競争に勝たなければなりませんから、両者とも会社の損益よりも自分の立場のほうを重視してしまいます。その結果、営業部門が一丸となって、「競合他社に負けないために」という錦の御旗の下に、競って値引きに応じてしまうのです。

 しかしそれは、本来の営業の姿ではありません。このような荒っぽい営業部が社内でいちばん主力の座を占めているのでは、他部門にも影響し、経営も放漫経営になってしまいます。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
  • ダイヤモンド・オンライン 関連記事
    借りたら返すな!

    借りたら返すな!

    大久保 圭太 著

    定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2017年7月

    <内容紹介>
    会社がつぶれないためには、会社に「お金」があればいい。つぶれない会社に変わるための「銀行からの調達力を上げる7つのステップ」や「儲ける会社がやっている6つのこと」、「つぶれそうな会社でも、なんとかる方法」などを紹介。晴れの日に傘を借りまくり、雨になったら返さなければいい、最強の財務戦略を指南する。

    本を購入する
    著者セミナー・予定

    (POSデータ調べ、8/6~8/12)



    児島保彦(こじま・やすひこ)

    経営コンサルタント・中小企業診断士。1937年、長野県千曲市生まれ。1961年、早稲田大学商学部卒業。住友大阪セメント常務取締役、オーシー建材工業社長を歴任し、赤字会社を半年で黒字に転換。退任後65歳で経営コンサルタントとして独立し、有限会社祥を設立。 社長時代の経験から「会社は当たり前のことを当たり前にできれば、必ず利益は出る」ことを確信し、『プラス思考の社長学“当たり前”から始めてみよう!』(同友館)を出版。人材不足の中小企業に特化したコンサルティングで圧倒的な支持を受ける。 多くのクライアントの中には、大阪北新地の老舗ラウンジクラブoggi(オジ)もあり、夜の苛烈なクラブ経営のノウハウを昼間の経営の新しいヒントにしている。『ナイトクラブの経営にみる究極のサービス』(星雲社)、『本当は面白い戦略的出世術』(同友館)を出版。 71歳のとき、小妻清ホールディングスの社長に出会い、人材に頼らなくても今の社員で利益を倍増する仕組みを創り出し、実績を上げる。80歳を前にして、独立時に掲げた「サラリーマン時代の生涯年収を稼げるコンサルタント」を達成する。 三井住友銀行グループSMBCコンサルティング、日本経営合理化協会、大阪商工会議所他講師を歴任。清泉女学院短期大学兼任講師、信越放送「儲かる会社の必勝法」のコメンテーター。

    ウェブサイト:https://www.sho-ltd.com/kojimayasuhiko

     


    儲かる会社は人が1割、仕組みが9割

    「いい人材」は幻想にすぎない。優秀な人なんて、ほとんど存在しないのだ。ならば、「人材に頼らない経営」をするしかない。発想を切り替えれば、気づかぬうちに漏れていた利益が会社に残るようになる。

    「儲かる会社は人が1割、仕組みが9割」

    ⇒バックナンバー一覧