ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

4人に1人の子どもが「いま会って話したい人」に総理大臣を指名! 自分なりに地域復興を考える小さな被災者たち

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
【第46回】 2011年6月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 前回、仮設住宅の消火器の問題を取り上げたらさまざまな情報が寄せられた。石巻市や仙台市の仮設住宅も事情は同様のようで、1棟に1本しか設置されておらず、しかも住民は設置場所も知らないという。

 仮設住宅については他にも、熱中症の心配が指摘されているし、雨漏りや結露が酷い、スキマだらけで冬の寒さが心配など、さまざまな問題がある。仮設住宅なのだから贅沢をいうべきではないと思うかもしれないが、では、予算は同じなのに、施工業者によって品質に大きなばらつきがあると聞いたらどうだろう? 仮設住宅といってもアパートレベルで暮らせるところもあれば、物置の中に部屋を作ったレベルのものもあるという。これが同じ予算で作られているということで、これはもう、入居者の運不運の問題ではない。

 同じ予算で高い品質の仮設住宅を提供できる業者になぜ、集中的に発注しないのか? 劣悪な業者になぜ、仕事を出すのか? こんなところにも、復興を妨げる行政の問題が潜んでいるのだが、ともあれ、このように被災地には、東京など他の地域からは目に見えにくい問題が山積みだ。

われわれがまだ理解できていない
被災地のニーズ

 そこで、被災地が抱えている問題と支援ニーズを石巻日日新聞に問い合わせてみた。すると詳細な諸問題をレポートいただいたのだが、その数66項目。まだまだ多大な支援が必要であることが理解できる(以下、同レポートを石巻レポートと呼ぶ)。主だった問題、課題や支援ニーズを抜粋してみよう。

*冠水地域以外の冠水箇所の情報発信
*復興の途中経過、結果が圏域外に知られないことによる観光客減少
*避難者(避難所運営者)の心のケア
*バラエティに富んだジャンルの専門家による相談受け付け訪問活動
*環境悪化によるハエや蚊などの害虫の大量発生
*汚泥処理が進まないので、下水に泥が埋まったままで排水が流れない
*冠水被害による地域の建物の腐食の進行
*仮設住宅への消火器の常備化
*避難所の暑さ対策
*土地利用計画の早期公開
*企業立地用地不足
*雇用創出(大手企業と地域が機能分担した産業振興)
*将来の生活設計が見える制度の導入
*「生きる」ための支援から「生活」のための支援へのシフト
*被災地と炊き出し団体とのミスマッチ(開催場所など)
*校庭、体育館、図工室などが使用できなくなった児童、生徒らへの対応
*子どもたちが安心して遊べる(体を動かせる)場所の確保
*震災によるハンター活動の滞りによる鹿被害

 などなど。

 全てをここで紹介するわけにもいかないが、レポートの全文は>「東北ライジング」のウェブサイトに掲載しているのでぜひご覧いただきたい。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]

マーケティング・コンサルタントとしてクルマ、家電、パソコン、飲料、食品などあらゆる業種のトップ企業にて商品開発、業態開発を行なう。近年は領域を社会貢献に特化し、CSRコンサルタント、社会貢献ビジネスの開発プランナーとして活動。多くの企業にてCSR戦略、NGOのコミュニケーション戦略の構築を行なう。「日本を社会貢献でメシが食える社会にする」ことがミッションに、全国各地で講演活動を行なう。ソーシャル系ビジネスコンテストや各種財団の助成金などの審査員多数。また、「日本の女子力が世界を変える」をテーマに、世界の女性、少女をエンパワーメントするための団体「ガール・パワー(一般社団法人日本女子力推進事業団)」を、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美氏、日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカ氏らと共に設立。著書に『社会貢献でメシを食う。』『ジャパニーズスピリッツの開国力』(いずれもダイヤモンド社)がある。

株式会社ソーシャルプランニング
☆竹井氏ブログ 社会貢献でメシを食う〝REAL(リアル)〟
☆Twitterアカウント:takeiyoshiaki


社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

CSRやコーズマーケティングをはじめ、「社会貢献」というテーマがポピュラーとなったいま、「社会貢献のセカンドウェーブ」が来ている。新たなサービスやプロジェクトのみならず、新たな主役たちも登場し始めた。当連載では話題の事例を取り上げながら、社会貢献的視点で世の中のトレンドを紹介していく。
*当連載は、人気連載『社会貢献を買う人たち』のリニューアル版として、2014年1月より連載名を変更しました。

「社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭」

⇒バックナンバー一覧