経営×ソーシャル

ユーザー同士の会話が購買行動へ昇華していく
森永乳業のコミュニティサイト「Newの森」

アイスクリームの「pino(ピノ)」や「PARM(パルム)」、「森永アロエヨーグルト」、ギリシャヨーグルトの「パルテノ」、「おいしい低糖質プリン」、その他牛乳や乳製品を製造・販売している森永乳業は2015年7月にコミュニティサイト「Newの森」をオープン。以来2年弱で約3万人の会員規模までに成長した。特筆すべきはサイト内のコメントが他の会員に波及し実際の購買活動につながっている点。サイト運営における情報発信やイベント、キャンペーンの実施状況について、森永乳業のキーマン3人と運営支援を行うクオンに話を聞いた。

(左から)クオン・山田かおりさん、森永乳業・山川寛子さん、木下孝史さん、山西啓代さん、クオン・吉原和希さん

スタンスは「乳製品に興味関心を持つ顧客への情報提供」

――森永乳業の乳製品コミュニティサイト「Newの森」をオープンした背景から教えてください。

森永乳業株式会社マーケティングコミュニケーション部マネージャーの木下孝史さん

木下 弊社の広告コミュニケーションの原点は、お客さまと弊社の「個と個の対話」です。しかし現実的には、すべてのお客さまと直接お話をさせていただくことは難しい。そこで「Newの森」に期待したことは、デジタルを通じた対話の可能性でした。弊社は乳業会社です。乳製品を通じて「おいしさ」や「健康機能性」といった価値をお届けするという企業理念も含めて、お客さまと対話をしたいと考えました。

――なぜ対話の手段としてコミュニティサイトを選んだのでしょうか。

木下 お客さま目線に立つと、弊社の商品がまずあり、その先に森永乳業という企業が見えているはずです。そこで乳製品をきっかけとしてお客さまと私たちがデジタルの場で対話する場合、コミュニティサイトの形式が最適であるという結論になりました。

 「Newの森」では、森永乳業という企業を前面に出すのではなく、乳製品に興味関心を持ったお客さまに対する情報提供というスタンスを守ることを心がけています。対話の中で、アイスの話題であれば「MOW(モウ)」という商品が語られて、気がつくと森永乳業のことが、これまでよりもさらに深く頭に残る。そうして少しずつ年数を重ねるうちに、弊社のファンが増えればいいというスタンスです。

――MOWといえば「MOW CLUB」という公式のコミュニティサイトがありますね。

木下 「MOW CLUB」はプロダクト・ブランド(商品のブランド)活動を目的としています。2000~2006年くらいまでのSNSが出現する以前は、ウェブサイトのようなオウンドメディア(自社所有の媒体)を通じて、お客さまに商品情報を伝えていました。その後SNSが広く普及して、SNSを通じたコミュニケーション手段を試行錯誤している時、クオンさんのセミナーに参加したメンバーが、コミュニティサイトという新しい手段を使ってお客さまとの関係構築をしたいと提案し、実現しました。

 商品としてMOWを取り上げたのは、MOWのおいしさをわかっているファンと対話してより愛着を持っていただくことで、王道のバニラアイスという激戦カテゴリーの中で戦っているMOWの地位を高めることができるのでは、と考えたためです。クオンさんの分析により、お客さまが「MOW CLUB」に積極的に参加すればするほど商品に対する愛着が高まり、次の購買につながることがわかりました。そこで次は「森永乳業」のファンになっていただくための活動として「Newの森」を立ち上げました。

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事例でみる 企業×ソーシャル

ソーシャルメディアを上手く活用して、お客さまの声を聞きたい、自社のファンを増やしたい。そうしたニーズを持つ企業は少なくない。これまでに、クオンのソリューションを通して、自社や自社ブランドのファンづくりに成功してきた企業の事例を通して、これからの時代のコミュニティの姿を探る。

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