経営×総務
なぜ、「戦略総務」か?
【第14回】 2017年9月29日
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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

「働き方改革に取り組む」が目的化している経営者のナンセンス

「残業禁止」にしただけでは働き方改革にはならない

働き方改革は目的? 手段? それとも?

 仕事柄、ほぼ毎日、総務の方か、有識者と接する機会があり、必ず出てくる話題が、働き方改革。具体的に何をしているか、というより、働き方改革をどのように捉えるか、という議論となる。働き方改革は、手段でもないし、目的でもない。ある目的を実現した「結果」でしかない。

 大手広告代理店の事件から、安倍内閣が本腰を入れて取り組み始めた働き方改革。当初は時短の推進が最大のテーマであった。その結果、長時間労働の削減を目指し、多くの企業がなんらかの時短の取組みを始めた。だが、仕事量が減らないまま時短を進めても、どこかで帳尻合わせをする羽目になる。さらに手取りも減る。

 これではいけない、ということで、時短も進めつつ、効率化により仕事量自体も減らす、生産性の向上をテーマに掲げ始めた。「働き方改革は生産性の向上」という動きにシフトした。これはこれで本質的な課題に踏み込み始めたものの、働き方改革、生産性の向上を目的とする曲解からの脱却には結び付いていない。

 働き方改革、生産性の向上、どのような言葉を使うにしろ、組織の問題として語られる。だが、その組織の「個々の存在目的の達成」という視点が抜け落ちているのではないか。

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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

【経歴】早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長などを経験後、ウィズワークス株式会社入社。現在、日本で唯一の管理部門向け専門誌『月刊総務』の取締役、事業部長兼編集長。一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの理事や、総務育成大学校の主席講師、All Aboutの「総務人事、社内コミュニケーション・ガイド」も務める。著書に『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター刊)『経営を強くする戦略総務』(同)など。

 


なぜ、「戦略総務」か?

総務を単なる「社内の縁の下の力持ち」ではなく、コア業務の担い手、つまり"戦略総務"にすることが、会社を変革するための重要な戦略となる――。なぜ今、戦略総務なのか。その必要性について考える。

「なぜ、「戦略総務」か?」

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