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面接の達人
【第2回】 2011年12月15日
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中谷彰宏 [作家]

自己紹介で通る人 自己紹介で落ちる人。
自己紹介で言うべきこと 言っては絶対いけないこと

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就活本のロングセラー『面接の達人』。面接対策本として多くの学生に支持されてきた「メンタツ」の本文から構成して連載をお届けします。第2回の今回は、「自己紹介で通る人 自己紹介で落ちる人」から一部を掲載いたします。

自己紹介で言ってはならない
言葉は何か

  自己紹介のない面接はない。
  必ず初めに「それでは自己紹介をしてください」という形式で面接は始まる。

  たとえば、A君の自己紹介はどうだろうか。
  「私は大学時代に、広告研究会の幹事をしてまして、みんなをとりまとめていくリーダー的存在で、人脈が広くて、好奇心が旺盛で、協調性があって、社交的で、友達が多くて、粘りがあります」
  実際、A君のような答えが全体の99%を占めるのだ。この答えではまず間違いなく、1回戦コールド負けだ。99%が1回戦コールド負けということは、君がもしこういうエラーをしなければ、早くも1回戦で、100人のうちの1人に選ばれているわけだ。

  A君の自己紹介のいったいどこがエラーなのだろうか。
  人脈が広くて、好奇心が旺盛で、協調性があって、社交的で、友達が多くて、粘りがあって、とまさに申し分のない人物のように思える。よその会社に採られないうちに今すぐ内定を出すべきだと考えるのは、機嫌よくしゃべっている本人だけだ。

  「協調性がある」とか「社交的」とかいう抽象的な言葉は、志望者の自己紹介を聞いた面接官が、その人間から感じた感想をメモするときの言葉であって、自己紹介をする側から言ってはいけない言葉なのだ。
  面接は自分を売り込まねばならないのだから長所をアピールしたい気持ちはわかる。でも話し手が「自分は協調性がある」と言ったからといって、聞き手は素直に「協調性のある人」と見てくれるだろうか。むしろ逆に、「協調性があると見られたがっている人」で、実は「協調性に自信のない人」と受け取ってしまう。
  「協調性」なんて、強烈な個性があるにもかかわらず、人ともうまくやっていけるということなのだ。反発するような個性もないのに、協調性もなにもないのだ。

  自己紹介をしているつもりで、自分のコンプレックスをとうとうと述べる人が多い。友達が少ない人にかぎって、面接官に弱みを見せまいと、「人脈が広い」と言ってしまうのだ。だいたい「人脈」などという言葉は学生風情で使うべき言葉ではないのだ。現役のサラリーマンにしても「俺の人脈が」なんて言ってる手合いにロクなのはいない。

  面接官は君の精神分析医でもないし、面接会場の席はカウンセリングのソファでもないのだ。君のコンプレックスにつきあうのは、うんざりなのだ。

「社交性」「協調性」「好奇心」「指導力」「企画力」
は使ってはいけない言葉だ。
すべて君のコンプレックスだと見抜かれる

 

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中谷彰宏 [作家]

1959年4月14日、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒。博報堂で8年間CMプランナーの後、株式会社中谷彰宏事務所設立。ベストセラー「面接の達人」シリーズを含め、著書多数。中谷彰宏公式ホームページ
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