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ワークス研究所の労働市場最前線

新興国市場に遅れをとった日本企業が
すぐに着手すべきことは何か

中重宏基 [Works編集長]
【第24回】 2011年12月22日
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今、この瞬間に全力で取り組むべきは
新興国市場の遅れを取り戻すこと

 近年、新興国の市場で「日本企業が欧米や韓国企業に負けている」とよく言われる。

 実際に日本企業の新興国市場への進出状況を見てみよう。中国に約2万社、タイに7000社、マレーシアやベトナムにも1000社以上、というように、中国とASEAN(東南アジア諸国連合)に対してはかなり積極的に進出し、投資をしている。

 他の地域はどうか。インドはまだ約800社、アフリカ大陸で最も多い南アフリカでも約200社であり、中国やASEANの“向こう側”に進出する企業はまだ多くないことがわかる。

 韓国や中国、欧米企業はすでにその“向こう側”の新興国市場に進出している。日本が中国、ASEAN市場を掘り下げている間に、韓国や中国企業、欧米企業はインド、アフリカで市場をすでに押さえてしまっているのだ。

 新興国市場で成功している海外勢の多くは、現地のニーズに合った商品・サービスの提供によって、現地の市場に深く入り込んでいるといわれる。そこで私たちは、欧米や韓国企業が影響力を発揮するインド市場で、躍進する日系企業の取材を通じて、今、日本企業が新興国市場において喫緊で取り組むべきことを明らかにしようと試みた。

 実際にインドを訪れると、街には欧米や、韓国企業の看板が圧倒的に多い。欧米のブランドショップが軒を連ね、LG、サムスン、フィリップスのテレビCMが間断なく流れている。海外勢は市場を“取ったもの勝ち”とばかりに参入スピードを上げ、積極的に展開している。

 日本企業は欧米や韓国企業に比べて新興国市場において遅れをとっている。今、その遅れを取り戻すことこそ、全力で取り組むべき経営課題である。これがインドに直接触れて感じた、素直な焦りである。

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中重宏基 [Works編集長]

なかしげ ひろき/1999 年 慶應義塾大学経済学部を卒業。同年、日本電気株式会社に入社。モバイルネットワーク事業の欧州営業部に配属。フランス・ポーランドを中心に西欧、東欧各国の営業を経験。2005 年6 月に株式会社リクルートに入社。大手企業向け新卒・中途採用及び育成を支援するコンサルティング営業を担当した後、2009 年4 月より、同部署のゼネラルマネジャー。2011 年4 月より現職。


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