『経営戦略全史』の考え方を個人のキャリアに応用すると?

 2013年に出版した『経営戦略全史』はこれまで12刷、約7万部に達しました。その後、似たテーマでの執筆を考えていたときに浮かんだのは、企業ではなく、人生の戦略、Strategy of Life、というものでした。つまりは「キャリア(*1)戦略」です。

 『経営戦略全史』での戦略コンセプトを、個人のキャリア形成に応用したらどうなるでしょう?

 過去100年の経営戦略論は大きく2派に分かれます。マイケル・ポーター率いるポジショニング派と、ジェイ・バーニー率いるケイパビリティ派です。

ポジショニング派:有望なターゲット市場(顧客や商品・価値)を定め、そこでの価値提供に必要な能力(ケイパビリティ)を培う
ケイパビリティ派:自分の強い能力(コア・ケイパビリティ)を定め、これで狙える市場を開発・開拓していく

 ニワトリが先だというポジショニング派と、卵が先だというケイパビリティ派の論争に対し、両方の組合せでしょうというコンビネーション派(ヘンリー・ミンツバーグ)もいます。

*1 キャリアは仕事の経歴のみを意味せず、学び・仕事・趣味・家族など人生全体の道筋のことを指す。