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顧客満足を考える際の落とし穴
~問題の本質を見極める~

船井総合研究所
【第4回】 2009年9月18日
著者・コラム紹介バックナンバー
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顧客満足の向上を
「社員の意識と頑張り」に頼っていないか

 近年、航空系の企業や鉄道系の企業のいわゆる“安全”に関わる問題がクローズアップされています。過去にもそのような問題がありながら、なかなか表に出てこなかったということなのかどうかは定かではありませんが、これらの問題の背景には【顧客満足度の向上=時間を守る】という目標が大きく関わっているという話を耳にします。航空系の企業で「目的地への到着時刻を守る確率」を重要なKPIとして捉えているケースが多いことからもそのことは窺い知ることができます。

 しかしながら、それを実現するための手段として【オペレーション面の仕掛け】よりも【社員の意識と頑張り】に頼る部分が多ければ多いほど様々なところにひずみが出てくるのは、事例が示している通りだと思います。

 例えば、アメリカで顧客満足度第1位の航空会社であるサウスウエスト航空では【時間を守る】ための仕掛けとして、

(1)乗客の座席指定をしない
(2)使用する航空機は1機種
(3)マルチに動く社員(その他複数ありますが)

といったことを実践しています。

 (1)の座席指定をしないことで、乗客はなるべく早く好みの席に座ろうという行動を促せる、(2)の航空機を限定することで整備などの準備を手早く済ませられる、(3)のパイロットやキャビンアテンダントも機内清掃などを手伝うという動きをすることで出発準備も手際よくできる、といった効果をもたらしているようです。事実として、他社が空港に着陸してから離陸するまでの時間が平均50分程かかっているところを、サウスウエスト航空は平均20分以内という驚異的なスピードで他社を凌駕しています。

 これらが【オペレーション面の仕掛け】としてうまく回っている(社員の頑張りに頼るというよりも普通の動きで十分できる)ため、乗客に対する対応等のサービス面に対しても余裕をもって動くことができ、それが顧客満足度第1位につながっていると考えられます。

不満要因の解消は必ずしも
顧客満足度を向上させない

 今回のテーマは『顧客満足のはき違え』です。

 実は最近、あるサービス業のFCチェーンから相談がありました。「うちが展開しているお店で、待ち時間が長いというクレームが頻発しています。スタッフの業務フローやスキルの平準化ができていないことが要因だと思うので、顧客満足度を高めるためにその辺を改善していきたい」といった内容です。

 ここで考えていただきたいのは、【待ち時間の短縮=顧客満足度の向上】につながるのかどうかということです。このFCチェーンは接客応対の必要なサービス業ですから、仮に待ち時間を0分にしたとしても、時間を気にするスタッフが客を捌いているような状態が良いはずはありません。

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1970年創業の経営コンサルティング会社。創業以来「現場に強い」実践的コンサルティングを展開。独自の経営理論(フナイ理論)を持ち、あらゆる業種・業界から幅広く高い評価を得ている。
1988年に経営コンサルタント業界初の株式上場(大証新2部)を果たし、2005年には東証・大証1部に指定される。名実ともに日本最大級のコンサルタント集団。約400名の専門家が5000社を越す支援先企業のサポートにあたっている。
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