人の真似(まね)をすることは悪いことでしょうか?
いいえ。人真似こそが、新しいものを生み出す原動力とも言えます。
そもそも英知の源である言語の取得からして真似から始まります。発明や発見も、実は、先達を真似するところから始まっています。
何につけ、最初は、尊敬する先生、憧れの偉人、厳しい先輩のやり方を真似します。教えてくれなければ、盗み見て技法を会得し、色々なことを学びます。苦い失敗だってあるでしょう。そして、自分なりの方法を編み出して行く訳です。さらに精進を重ねて、運が良ければ、前人未到の高みに至ることが出来ます。しかし、また次の世代の誰かが、その真似をして、いずれその高みを超えていきます。そうやって、人類は進歩して来たのです。
ビジネスの現場でも、仕事の仕方や、接遇の方法、クライアントへの説明の仕方、上司の説得など、先輩・同僚から学ぶことは少なくありません。最初は真似してみて、具合が良ければ、自分色に染めていけば良いのです。
音楽の世界でも人真似は日常茶飯事です。ネガティブな意味合いで言えば「パクリ」です。ややポジティブに言えば「模倣」ということでしょう。全ての芸術は、偉大な作品の模倣から始まっているといっても過言ではありません。かのモーツァルトだって、ハイドン先生に作曲の指導を得ていたのですから。
と、いう訳で、今週の音盤はオアシス「モーニング・グローリー」(写真)です。