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閉塞感で燃え尽きる前に
歩くことでうつ症状を改善

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第93回】

 新社会人に限らず、新しい環境での緊張がほっと緩む季節。緩む程度なら問題ないが、最近はそのまま反応性(心因性)うつ病を発症するケースもある。

 先日、行動科学の専門誌「Human Relations」に掲載された論文によると、社員の意欲が失われるのは「他に行くところがない」と思い詰めながら職場にとどまっているときだ。こうした閉塞感は心身を消耗し反応性うつ病の一種ともいえる「燃え尽き症候群」を誘発する。興味深いことに、自尊心の高い社員ほど、この「罠にはまった」感覚に陥りやすい。自分のビジョンや職業モラルと現状の折り合いがつかないのだ。ギャップに悩んだあげく、結果的に離職してしまう。

 こうしたリスクを避けるには経営者側が「積極的に従業員の能力開発を行い、閉塞感を解消する必要がある」と研究者は言う。逆説的だが、可能性を広げられる安堵感や解放感がかえって「この職場にとどまりたい」という自発的な意欲を支えるらしい。ちなみに、研究の対象者は平均年齢34歳、IT関連や製造業など多職種の260人で、3割が管理職、半数が公共部門に所属している。

 反応性うつ病は、人間関係や職場環境など「外的要因」のストレスが引き金で発症する。抑うつ気分だけでなく、頭痛や食欲不振、睡眠障害など身体にも症状が生じる。抗うつ薬が効きにくい半面、配置換えなど原因を調整することで改善しやすい。したがって管理側の努力も必要だが、本人も心身症状が現れた時点で周囲に相談することが肝心だ。

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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