世の中には話し上手と話し下手がいるように、メール上手とメール下手も存在する。これほどメールが多用される時代において、メール下手であることは、ビジネスチャンスを逃すことにもなりかねない。できればメール上手になりたいものだが、一体どんな人が「メール上手」なのだろう。
まずは、ビジネスメール教育の専門企業・アイ・コミュニケーション(本社:東京都千代田区)が実施した「ビジネスメール実態調査2012」を見てみよう。実施時期は2012年6月1日~6月30日。調査方法はパソコンサイト上のアンケートフォームによる選択回答式。有効回答数は1220人(男性:862人、女性358人)。
メールの返信「24時間以内に返す」が多数
意外と迷いがちなメールのマナー
「送信したメールの返信は、いつまでに欲しいですか?(急ぐ場合を除く)」という問いに、最も多かったのは「24時間以内」(55%)。「48時間以内」(16.31%)、「8時間以内」(8.69%)と続いたが、「1時間以内」は4.67%、「30分以内」という人も0.9%いた。また、「受信したメールの返信は、平均でいつまでにしていますか?」という問いにも、最も多かったのは「24時間以内」(40.98%)。ただし、「1時間以内」(10%)、「30分以内」(5.41%)という人も少なくなかった。どちらの場合も、1日以上経ってからと答えた人は、20.24%、9.83%と少数派だった。
社会人の間では、業種や職種を問わず多くの場合「メールは1日以内に返信する」ことが暗黙の了解となっているようだ。もちろん、「ビジネスメールの返信が遅れてしまうこと」が「よくある」「たまにある」と答えた人は全体の70.74%に上ることからもわかるように、「原則的に1日以内」と思ってはいても、ついうっかりしてしまうことは少なくない。
「すぐに結論が出せないため」(69.99%)、「忙しくて時間がない」(43.45%)、「メールの文章を考えるのに時間がかかる」(23.17%)、「処理するメールの量が多い」(19.81%)、「自分が返信すべきか迷う」(18.08%/以上、複数回答)など、さまざまな理由があるだろうが、これに遅れたときは「お返事が遅くなり申し訳ありません」の一文を書き添えるのが丁寧だろう。