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ヘイ・グループのグローバル人事・組織革新

次世代経営者に求められる資質とは(2)
リーダーシップのスタイルが組織の風土を決める

高野研一 [コーン・フェリー・ヘイグループ 代表取締役社長]
【第5回】 2012年11月12日
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強いスポーツのチームが
持つような風土をつくる

 優れたスポーツのチームは優れた風土をもつ。なでしこジャパンのようにオリンピックで勝つチームは、高い士気と一体感、柔軟性に溢れ、選手個々人が高い当事者意識を持っている。これは企業においても同じだ。

 成果をあげる企業は、月並みな業績では満足せず、社員がお互いに切磋琢磨する一方で、一体感や連帯感、会社に対するコミットメントが見られる。こうした競争と協調の両立が、いい組織に共通する風土といえる。

 我々の調査によれば、こうした組織の風土と業績との間には、約3割の相関があることが分かっている。また、組織風土は業績に影響を及ぼす数多くの要因の中で、最も相関の高いものであることもわかっている。実際に、我々が金融機関やチェーン店などの多店舗経営を行う企業で実施した調査でも、店の業績と風土の間には、クリアな関係が見られる。

 成果をあげるのは選手であって監督ではない。このため、選手間の一体感や士気が業績に影響を及ぼすのは、当然といえば当然であろう。

 こうした組織風土に重要な影響を及ぼすのがリーダーシップである。我々の調査によれば、組織の風土はリーダーが発揮するリーダーシップのスタイルによってほぼ決まってしまうことが分かっている。両者の間には5~7割の相関があるのだ。

 つまり、優れた組織風土をつくるのも、それを壊すのも、監督やコーチのリーダーシップ次第ということになる。実際、スポーツの世界を見ていても、監督が変わっただけでチームが急に点を取れるようになることがある。選手が変わったわけではない。組織の規律や一体感、フォーメーションが良くなっているのだ。

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高野研一[コーン・フェリー・ヘイグループ 代表取締役社長]

たかの・けんいち/神戸大学経済学部、ロンドン・スクールズ・オブ・エコノミクス(MSc)、シカゴ大学ビジネススクール(MBA)卒。大手銀行でファンドマネジャーを経験した後、コンサルタントに転じ、マーサー・ジャパン取締役等などを経て現職。『超ロジカル思考』(日本経済新聞社)、『ビジネスリーダーの強化書』(日本経団連出版)、『勝ちグセで企業は強くなる』『グループ経営時代の人材マネジメント』(ともに東洋経済新報社)など著書多数。


ヘイ・グループのグローバル人事・組織革新

経営学者のジェームズ・アベグレンが、著書『日本の経営』の中で、日本企業の特徴として終身雇用、年功序列、企業内組合を挙げたのは1958年のことである。以来50年、功罪の判断はさておくとして、この「日本的経営システム」は今、様々な側面で制度疲労を起こしている。この制度疲労を改革するにはどうしたらよいか。今連載では、人事・組織に特化してコンサルティングを展開するヘイ・グループが、日本企業が共通に抱える人事・組織面での課題を4つ指摘し、具体的な解決へのアプローチを提言する。

「ヘイ・グループのグローバル人事・組織革新」

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