NTT帝国の奇襲#8Photo:NurPhoto/gettyimages

NTTの澤田純会長と島田明社長は、硬直した人事システムを刷新しようと、大掛かりな人事改革に打って出ている。年功序列や長期安定雇用を重要視してきた“究極のメンバーシップ型組織”であるNTTグループに、職務の内容で社員の処遇を決める「ジョブ型人事」は根付くのか。特集『NTT帝国の奇襲』の#8では、NTTグループ主要6社の役員134人の出世ルートがどう変わるのか。データと3つの注目人事に着目して検証した。(ダイヤモンド編集部 村井令二、浅島亮子)

国内18万人組織で繰り広げられる
壮絶な出世競争に「異変」

 NTTグループの国内従業員数は約18万人。この巨大組織では、入社後に管理職、役員の関門を突破し頂点のNTT(持ち株会社)社長として選出されるまで、壮絶な出世競争が繰り広げられる。

 現在、NTTグループの新卒採用者は2150人。これら同期のうち、役員まで勝ち残れるのはほんの一握りだ。しかも、一度出世レースに脱落すると、敗者復活は容易ではない。

 NTTの澤田純会長と、その後継となった島田明社長は、こうした硬直した人事システムを抜本的に刷新するため、大掛かりな人事改革に打って出ている。

 年功序列から実力本位主義へ――。入社年次や過去のキャリアに捉われることなく、専門性を研ぎ澄ませ“市場価値”で評価する人事制度へ変革しようとしているのだ。すでに、21年に全管理職に対し、職務の内容で社員の処遇を決める「ジョブ型」人事を導入し、23年には一般社員に対しても専門性に特化した仕組みを取り入れた。

 年功序列や長期安定雇用を重要視してきた“究極のメンバーシップ型組織”であるNTTグループに、本当にジョブ型人事が根付くのか。

 ダイヤモンド編集部では、今回の人事改革により、NTTグループの主要企業6社(NTT、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTデータグループ)に在籍する役員134人の出世ルートがどのように変わるのか、データで検証した。

 次ページでは、役員人事の全体像をお見せするとともに、NTTグループで注目されている「3つの役員人事」の裏読み解説を実施する。