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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

組織から何を得るかは自ら投じたもの次第である

上田惇生
【第157回】 2009年8月20日
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断絶の時代
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「今日の組織社会は、まったく新しいことを学ぶべきことを求める。組織を目的意識と責任をもって利用することである。この責任とそこに伴う意思決定から逃げるならば、組織が主人となる。逆にこの責任を引き受けるならば、われわれが主人となる」(『断絶の時代』)

 組織は教育のある人たちをして、知識を働かせ、収入を得る機会をもたらした。しかし、そこには意思決定の重荷が伴う。自分が何でありたいか、何になりたいかについて責任を負わされる。そのうえ自らの組織があるべきもの、なるべきものについても責任を負わされる。

 ドラッカーは、組織が一人ひとりの人間に対し、位置と役割を与えることを当然のこととしなければならないと言う。同時に、組織をして自らの成長と貢献の機会とすることを当然のこととしなければならないと言う。

 若者が人を道具と見なす傾向に抵抗していることは正しい。しかし、組織を責めることはできない。彼ら自身、組織をして自らの目的やニーズの役に立つものにすることを考えていない。組織社会を自由な社会にするには、一人ひとりの人間が自らの責任および組織の責任として、社会への貢献の責任を認めなければならない。

 「人生から何を得るかを問い、得られるものは自らが投じたものによることを知るようになったとき、ようやく成熟したといえる。組織から何を得るかを問い、それが自らが投じたもの次第であることを知るようになったとき、人は自由になる」(『断絶の時代』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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