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東洋医学に学ぶ 旬な食生活

汗と共に体から出てしまう
「気」を補う食事を心がけて

植木もも子 [料理研究家・管理栄養士・国際薬膳師]
【第5回】 2013年8月8日
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 8月は、暑さのせいで食欲もかなり落ち、体にダメージが出てくる頃です。汗が大量に出るので、小まめに水分補給して体内を潤すことが大事です。

 この季節、トウガン、キュウリ、ナス、トマト、スイカ、メロン、ナシと体を潤す味覚が多く出回ります。しかし、これら「冷たい」ものは体を冷やすばかりでなく、体を疲れさせるので、おいしくても食べ過ぎには注意してください。

 食べ物だけでなく、体をじかに冷やすことも考えもの。暑いからと、湯船に入ってから水を浴びたり、水風呂に入ったりしていませんか。そのときは気持ちがよくても、開いていた毛穴が締まり、体の熱が発散できなくなるため熱がこもってしまいます。のぼせのある人は特に要注意。

 とても疲れを感じるときは、温かくて吸収のよいものを取ることをお勧めします。この季節、特に補いたいものは生命エネルギーともいえる「気」です。気は汗と共に出てしまいますので、この気を補う食材、山芋、鶏肉、干しシイタケなどを取るよう心がけましょう。気を補い体の津液(体液)を生じさせてくれる料理は消化吸収のよいスープで取りましょう。

 お薦めは、韓国料理の「参鶏湯」。鶏を丸ごと使い、気を養う薬用ニンジン、もち米、クコの実などを入れたまさに夏バテ解消スープです。参鶏湯を作るのが面倒なら、簡単に作れる夏バテ解消スープを。

 干しシイタケを戻し汁で煮て、酒、すりおろしたトウガン、鶏肉を入れて塩、こしょうで味を調え、最後にすりおろした山芋を全体に流し入れ、沸騰したらすぐに火を止めて熱いうちにいただきます。

 辛味と酸味の入った「サンラータン」もお薦めです。刻んだトウガンを透き通るまで鶏ガラスープで煮てトマトを加え、豆腐、溶き卵を加えて酒、醤油、塩、こしょうで味を調えオクラなど青みを加えます。おわんに酢と豆板醤を少量入れて熱いスープを注いで。

 酸味は食欲増進効果もありますが、出過ぎる汗を抑える効果もあります。夏バテしたら酸味を意識して取りましょう。

●お料理ヒント
山芋はすりおろしてご飯や麺類にかけて。疲労回復物質が含まれている鶏胸肉を蒸し、野菜と共にごまだれソースをかけバンバンジーに。干しシイタケは戻して甘辛く煮て刻み、そうめんやそばに付け合わせて。
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植木もも子 [料理研究家・管理栄養士・国際薬膳師]

健やか料理研究家、管理栄養士、国際中医師・国際中医薬膳管理師。
遼寧中医薬大学付属日本中医薬学院の薬膳講師を務める。原宿にて薬膳と栄養学双方を取りいれた美味しい季節の料理教室と初心者のための男性料理教室を主宰。企業、レストランなどの健康メニューの提案、開発等を手掛ける。NHKテレビテキスト『きれいの魔法』にて、「きれいになる薬膳レシピ」好評連載中。近著『夜九時ご飯』(新星出版社)『欝に効く、食べ物、食べ方。作りかた』共著(保健同人社)『毎日作らないおかずの手帳』日東書院など
「毎日の食事が人生を作る」「美味しく!楽しく!健康に!」をモットーに活動中
HP  http://www.peachtreekitchen.jp


東洋医学に学ぶ 旬な食生活

食養生は中国の古くから伝承されている、健康を維持するための知恵です。中国の伝統医学は4000年もの歴史を持つともいわれています。その基本となる考えは陰陽学と五行説の考え方です。特に「陰陽」はすべての基本となります。この連載では養生法、特に季節に合った食養生のお話をしていきます。

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