「冷え」と聞くと、「私は冷え症じゃないから大丈夫」という方もいるでしょう。とくに男性は、「冷えは女性特有のもの」という意識からか、ご自身の体が冷えていることに気づいていない人も少なくありません。しかし「冷えは万病の元」といわれるほど、体が冷えるということは、さまざまな体の不調を招く原因になります。意外に知られていない「冷え」と「健康」の関係とはいったい?

体の不調の9割は
「冷え」を消せば改善できる!?

 「冷え」。

 そう聞くと、ほとんどの方が「手先、足先の冷え」をご想像するのではないでしょうか。だから冒頭でも述べたように、男性の方のほとんどが「自分は冷え症じゃない」と思われるのです(男性は女性に比べて筋肉量が多いので一般的な足先や手先の冷えを感じにくい)。

 ではそんな方に質問です。

 腰痛を感じている皆さん、ご自身の腰を触ってみてください。冷えていませんか?
 肩こりに悩んでいる皆さん、肩に手を置いてみると冷えているな、と感じませんか?
 暑がりだと思っているメタボ気味の皆さん、お腹にそっと手を添えてみると、なんとなく体の中から冷えが伝わってきませんか?

 そう、実は、「体の不調がある=体が冷えている」のです。

 触れてみても、あまり冷たくないから大丈夫という人でも安心できません。実は肌の表面に出てきていなくても、内臓が冷えているということもあります。なかなか疲れが取れない人は、腎臓、肝臓、副腎が、便秘や下痢ぎみの人は胃腸が冷えているのです。

 どうして「冷え」が私たちの体に影響を与えてしまうのでしょうか?