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認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~

婚活パーティー潜入取材で出会った
「世間に認められるための恋愛」に走る男と女

梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]
【第13回】 2014年2月26日
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「強迫観念にとらわれたかのようにメールの返信を急ぐ人」、「せっかく一流企業に入ったのに辞めて、所得を減らしてでも自分らしい職場を探す人」……。一見不可解な行動。こうした行動に駆り立てる原因を探っていくと、「認められたい」という思いに行きつくことが少なくない。現代において私たちを悩ませる最大の問題は、経済的不安ではない。「認められない」という不安なのだ。そこでこの連載では、「“認められない”という名の格差」を考えていこうと思う。

 さて、承認不安を取り上げる当連載の本来の主旨とズレるかもしれないが、今日は筆者が街コン・婚活パーティーなどに潜入した経験を元に記事を展開していきたい。

婚活パーティーがギャンブルのように
射幸心を煽る場所である理由

 ある仕事で、「婚活パーティー潜入調査」をすることになり、僕と、僕の会社の女性社員の2人で婚活パーティーに潜入した。数年前の話である。その際の出来事が、なんというかとても味わい深い経験だったので、改めて記したい。

 私たちが取材をしたのは、安くない入会費と年会費を払って登録する相談所の会員向けのイベントだった。通常はお互いの希望に合わせて、お相手を紹介するというサービスを受けるらしいが、このようなパーティー形式の場合、いっぺんに多くの異性と交流できることから最近人気があるらしい。

 渋谷のクラブのような場所に土曜日の朝から集まってくる人たち。僕が参加したパーティーは、男性が60人、女性が40人ぐらいで、世代は男女ともに20代と30代が中心であるようだった。渋谷という開催地が若者を集めたのか知らないが、通常はもっと上の年齢層が集まるらしい。

 最初に会場のDJブースのような場所で、招かれた恋愛関係のコラムニストによるプレゼンテーションが始まった。プレゼンの内容は、要するに恋愛が成就する確率を上げるためには、できるだけたくさん声をかけること、というような話だったと思う。その後、いきなりフリータイムが始まると、男性と女性は三々五々に散って談笑タイムに入る。女性は数名で参加しているケースが多く、友人とともに行動している。一方、男性は1人で参加しているケースが多い。

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梅田カズヒコ [編集・ライター/プレスラボ代表取締役]

ロスジェネ世代(1981年生)の編集・ライター。フリーライター、編集プロダクション勤務を経て2008年より株式会社プレスラボを起ち上げる。著書に『エレベスト』(戎光祥出版)。web上のニュースサイト「下北沢経済新聞」編集長。「GetNavi」(学研)誌上で『コンビニ研究室』連載中。他に「日経トレンディネット」「COBS ONLINE」「R25」「サイゾー」など主にネット媒体で執筆中。起業したのは旺盛な独立心と言うよりも、むしろサラリーマンの職場における煩わしい人間関係から逃げるため。
ツイッター:@umeda_kazuhiko


認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~

「強迫観念にとらわれたかのようにメールの返信を急ぐ人」、「ランチを一緒に食べる友達がいないと思われるのがイヤで、トイレでご飯を食べる人」……。オジサンには一見不可解な現代の若者に特徴的なこれらの行動。こうした行動を駆り立てる原因を探っていくと、彼らの「認められたい」という思いに行きつく。この連載では、「承認」をキーワードに、特に若者の間で広がる現代社会の生きづらさの正体を考える。

「認められたい私、認めてくれない社会~「承認不安時代」の生き方~」

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