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【BCG×フロントランナー化学反応スパーク対談】

もしも、あなたが「AKB」のメンバーだったら
どのポジションを狙いますか? 
アスリートソサエティ 代表理事・為末大
×BCG日本代表・水越豊【後編】

為末大 [アスリートソサエティ 代表理事],水越 豊 [ボストン コンサルティング グループ 日本代表]
【第13回】 2014年4月4日
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陸上スプリント種目の世界大会で日本人初のメダルを獲得した為末大さん(右)とBCG日本代表・水越豊さん

人はそれぞれ、「強み」と「弱み」を同時に抱えている。企業も同じだ。みなが100メートル走で金メダルを獲れないように、誰もが、そして、すべての企業が同じような成功を掴めるわけでもない。
「弱み」を矯正することで均質的な人材を大量に育成し、組織を作り上げていくのがこれまでの日本企業の得意なやり方だったとすれば、一人ひとりの「強み」を徹底的に伸ばすことで、強い組織を作り上げていく方法もある。その最もわかりやすく、身近な例がアイドルの世界にあるのかもしれない。

エンターテインメント業界で生き残るために必要なのは、個性的であることだ。誰にも負けない個性が1つあることが今、ビジネスの世界でも大きな価値を持ち始めている。そんな時、次のような質問を自分の心に問いかけてみると、いいかもしれない。
「もしも、あなたが『AKB』のメンバーだったら、どのポジションを狙いますか?」
為末氏×水越氏対談の後編は、個性的な人材、変人を活かすことのできる組織とその育成システムについて意見を交わした。
(構成 曲沼美恵/撮影 宇佐見利昭)

これからの管理職に必要な
「変人マネジメント力」

為末 日本のビジネスパーソンがこれからどう生きていけばいいのかなと考えた時に、「AKB」ってすごく参考になるような気がします。というのは、「かわいいアイドル」は芸能界にたくさんいますよね。それが、AKBという集団になった瞬間に、かわいい子は1人で十分だ、となる。そうすると、かわいい路線で行こうと思っていたけれど、自分はセンターは狙えないなと感じた子が「おもしろ路線でいこう」とか「親しみやすさで勝負しよう」とか、自分が本来持っているかわいさとは違う別の強みに気づいて、それで勝負しようとし始める。そこがすごくおもしろいなと感じているんです。

 均質で似たような人間ばかりが集まっているような集団のなかで、自分はどのポジションをとれば最終的に生き残っていけるのか。そういうことを真剣に考える上で、「AKB」って、すごくいい教材だと思います。

水越 それはおもしろい発想ですね。「弱み」の矯正ばかりに気を取られると、最後はどうしても、コスト競争になる。そうではなくて、これからはもっと尖っているところを伸ばす戦略をとった方がいい。その考え方には私も同感です。

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為末大 [アスリートソサエティ 代表理事]

ためすえ・だい/スプリント競技における日本初の「プロ陸上選手」。男子400mハードル日本記録保持者(47秒89、2013年3月現在)。世界選手権で二度の銅メダルを獲得、五輪はシドニー、アテネ、北京の3大会に連続出場。2012年に現役を引退。 現在、アスリートのセカンドキャリアを支援する、社団法人アスリートソサエティ代表理事、R.project取締役、地元広島でランニングクラブ「CHASKI」を運営。執筆、講演、コメンテーターなど、多方面でスポーツと社会についての活動を広げている。競技に打ち込む独自のスタイルと自分を見つめて思索する姿が感銘を呼び、「侍ハードラー」または「走る哲学者」と言われている。著書には、「走る哲学」(扶桑社)、「走りながら考える」(ダイヤモンド社)、「諦める力」(プレジデント社)がある。

水越 豊 [ボストン コンサルティング グループ 日本代表]

みずこし・ゆたか/東京大学経済学部卒業。スタンフォード大学経営学修士(MBA)。新日本製鐵株式会社を経て現在に至る。BCGテクノロジー・メディア・テレコミュニケーション・プラクティス、ヘルスケア・プラクティス、エネルギー・プラクティスのコアメンバー。なでしこリーグへの無償のコンサルティング支援(プロボノ・プロジェクト)を担当。著書に 『BCGG戦略コンセプト』(ダイヤモンド社)、また監修に『新興国発 超優良企業 GLOBALITY』(講談社)がある。学生時代はラグビー部に所属。幅広い競技に対して解説者並みの知見を持つBCGのスポーツ博士。


【BCG×フロントランナー化学反応スパーク対談】

ボストン コンサルティング グループ(BCG)は世界をリードする戦略系経営コンサルティングファームである。そのパートナーが、ビジネス界とは異なる世界で活躍するフロントランナーへのインタビューを通じて、ビジネスパーソンが直面する課題解決への示唆を紡ぎだす。ビジネス外のプロフェッショナルとビジネスのプロが率直に語り合う異種格闘技戦。思いもかけない化学反応がおき、ビジネスパーソンにとって大きなヒントが導き出せるだろう。

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