科学と実務の二面性を、プロフェッショナルとして楽しむ

安宅 僕は、こういうことをやりながら、データは大事だよね、というある種の啓蒙運動をしているんです。

琴坂 その意味では、実務に戻られてはいますが、サイエンティストとしてのスタンスは崩していませんね。

安宅 ここに関してはね(笑)。

琴坂 私も、研究者になったいまでも、実務もある程度はわかるというスタンスは崩さないようにしています。できるだけ現場に出て、経営者の方とお話しして、時間があれば価値を出せるように努力しています。

 科学と実務のコラボレーション、両方の知見が融合した形がもっとできるといいのかもしれませんね。安宅さんは、実務が主軸にあって、そこにサイエンティストとしてのバックグランドがあり、私はたぶんその逆です。その意味では、安宅さんの活動には学ぶところがたくさんあります。

安宅 ありがとう。こういう、仕事なのか趣味なのかわからないようなこと「も」やっています。それ以外の本業の実務はもっと真面目にやっていますよ(笑)。

琴坂 楽しんでバリューを出すこと、それはプロフェッショナリズムだと思います。私も、科学としての経営学を探究しつつ、実学としての経営学にも貢献するという仕事を、これからも楽しくやっていきたいと思います。

安宅 そうだね。仕事は楽しくやりたいよね。

琴坂 そう思います。お忙しいなか、ありがとうございました。


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