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40代からの人生の折り返し方 野田稔

40代、自分がリストラ対象かどうか見極める方法

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第1回】 2015年2月16日
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人生の折り返し地点
あなたは開き直っているか、焦っているか

あなたは今、人生に焦っている?それとも開き直っている? Photo:promolink-Fotolia.com

 私はよく「9の焦り、0の開き直り」という言葉を使う。9とは19歳、29歳、39歳、49歳のことだ。0は当然、20歳、30歳、40歳、50歳を指す。

 私の場合、野村総合研究所の研究員であった20代から30代前半までは、プレイヤーとして順調に気持ちよく仕事をしていた。ヘッドハンティングからの誘いも少なくなかった。ところが、そんな誘いに見向きをせずに働いていたら、気がつけば30代半ばすぎに、そうした誘いはぴったりとなくなり、焦りを感じた。

 後から思えば当たり前のことで、ヘッドハンティングとは言っても、それまではプレイヤー、つまりは一兵卒としての勧誘だった。30代も半ばをすぎれば、特に外資系ではもはやプレイヤーとしての魅力はなくなる。

 次にニーズがあるのはマネジャーだが、それは40代になってある程度マネジメント経験を積んでからのことだ。だから、30代後半はそうした意味での端境期なのだ。

 しかし、当時はそうは考えられず、自分の市場価値が減じてしまったと大変な焦りを感じた。焦りに任せて無謀な起業に挑戦するなど、ドタバタと動いて失敗もした。そこでもし転職をしていたら、きっとそれも失敗に終わっていただろう。

 そんなドタバタを経験した後、40歳を迎え、いわば開き直った。まるで憑きものが落ちたように、「仕方ないな。別に自分はそれほどの逸材なわけではない。普通に努力をしている当たり前の人間なのだ」と気づいたのだ。

 そんな気づきの時期が人生に何度かやってくる。それが区切りの0歳の時であることが多い。この開き直りがないと、人生立ち行かなくなる。しかし、その時の開き直り方が実は重要だと思う。じっくりと自分の実力、そして本当に何がしたいのか、どうなりたいのかということの、つまりは自分のWillとCanの棚卸をしないといけない。

 それもせずに、ただ漫然と過ごしてしまっては、次の焦りが近づくのはすぐだ。そして、だんだんといい開き直りができなくなってしまう。

 私の場合はテレビに出たい、そして大学で教えてみたいと思った。開き直っているから恥も外聞もなくその夢を口に出して回って、そのチャンスを得た。その背景には会社の中での限界を感じたということがあった。

 以前はプレイヤーで勝ち残れば、その先があると思っていた。しかし、ある段階から、別の能力も求められるようになる。その能力、端的に言えば、マネジメント力は自分には欠けていると思った。長けてない能力で戦うのは、利き腕でないほうの手だけでボクシングをするようなものだ。それでは負ける。負けてもしがみつくのだけは嫌だった。

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野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


40代からの人生の折り返し方 野田稔

40代は時計で言えば、ちょうど昼の12時を回った人生の午前中が終わったばかりだ。人生折り返し、1日に例えれば、午後をいかに過ごすか。黄昏が訪れる前に上手に人生を折り返す方法をこの連載では考える。

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