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限りなく透明に凜として生きる――「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光
【第19回】 2015年5月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐藤初女 [福祉活動家、教育者]

陶器は「1300度超」で透明になる!?
「無我夢中」こそ本物になる原点!
――哲学者が語る佐藤初女の生き方

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『森のイスキア』主宰・佐藤初女氏のところへは、女優・大竹しのぶさんや、総理大臣夫人・安倍昭恵さんなど数多くの有名人が「おむすび」を学びにくる。
1995年公開、龍村仁監督『地球交響曲<ガイアシンフォニー>第二番』でその活躍が世界中で注目された初女さん。海外からの講演依頼も多数。現在も精力的に講演活動中だ。
その初女さんが93歳の集大成書籍『限りなく透明に凜として生きる―「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光―』を出版した。
本書の中で“哲学と限りなく透明”について語り合った哲学者の芳村思風氏が、1200名を集めて開催された出版記念講演会でのスピーチを一部ご紹介する。(構成・池田純子)

透明というのは心に濁りがないこと、
私心のないこと

芳村思風
(よしむら・しふう) 1942年、奈良県生まれ。現在は三重県鳥羽市に在住。学習院大学文学部哲学科卒業。学習院大学大学院博士課程を中退し、「思風庵哲学研究所」を設立。「感性論哲学」の創始者。感性を原理とした哲学を世界で初めて体系化し、感性ブームを巻き起こした。全国に芳村思風を囲む会(思風塾)が結成されている。現在、日本哲学会会員、中部哲学会会員、思風庵哲学研究所所長。『感性の時代』(思風庵哲学研究所)、『人間の格』『人間観の覚醒』(致知出版社)、『いまこそ、感性は力』(共著、致知出版社)など著書多数。

 今回、初女先生が書かれた『限りなく透明に凜として生きる』、これはまさに初女先生の信念を言葉にした非常に美しいタイトルだと感動しました。

 初女先生は人間として本物のあり方を“限りなく透明に”と表現しておられますが、透明というのは違った言葉でいえば、濁りがないとかさわやか、私心がないといった意味合いに通ずるのではないかと思っております。

 やはり人間の行動というのは、ついつい自分の気持ちが出てきてしまいますが、私心がない状態で言葉を発する、そういうところに本物としての人間が感じられるわけですね。

 “凜として生きる”、これもわたしも非常に好きで、これはなにかしら信念を貫いて、そしてぶれない生き方そのものですね。

 初女先生は「食材の命が移し変わるときに透明になる」とおっしゃいますが、食材だけでなく、人間もまた生き方によって本物の状態になると、なにかしら透明感を感じさせたり、ほんとうに凜とした感動を人に与えたりということが出てきます。

 そのためには、自分の命が燃えることが大事ですね。
 つまり自分の意識なり私心が消えてしまう、自分ながらに自分の存在を忘れてしまって夢中になる、そういう命が燃えるときには、周りの人に感動を与えることができると思うんです。

 たとえば、仕事に情熱を傾けて、我を忘れて仕事に熱中する、そういう瞬間というのはやはり私心がないし、意識において透き通った、そういった純粋な透明感が出てきます。

 我々がこういう生き方をしようと思ったら、まずはどうしたら命が燃えるかということを考えてみなければいけません。

 この命が燃えるという状態は、自分自身がなにかに意味や価値や値打ち、素晴らしさを感じることが第一歩。

 もうこのことのためなら命もいらない、命をかけてもいいというものに出合ったときに命というものはなにかしら透明で濁りのないという状態になるだろうと思うのです。

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佐藤初女 [福祉活動家、教育者]

1921年青森県生まれ。
青森技芸学院(現・青森明の星中学・高等学校)卒業。
小学校教員を経て、1979年より弘前染色工房を主宰。
老人ホームの後援会や弘前カトリック教会での奉仕活動を母体に、1983年、自宅を開放して『弘前イスキア』を開設。
1992年には岩木山麓に『森のイスキア』を開く。
助けを求めるすべての人を無条件に受け入れ、食事と生活をともにする。
病気や苦しみなど、様々な悩みを抱える人々の心に耳を傾け、「日本のマザー・テレサ」とも呼ばれる。
1995年に公開された龍村仁監督の映画『地球交響曲<ガイアシンフォニー>第二番』で活動が全世界で紹介され、
シンガポール、ベルギーほか国内外でも精力的に講演会を行う。
日本各地で「おむすび講習会」を開くとすぐ満員になる盛況ぶり。
アメリカ国際ソロプチミスト協会賞 国際ソロプチミスト女性ボランティア賞、第48回東奥賞受賞。
2013年11月の「世界の平和を祈る祭典 in 日本平」でキリスト教代表で登壇。
チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ法王と初対面。その際、おむすびをふるまう。
『おむすびの祈り』『いのちの森の台所』(以上、集英社)、『朝一番のおいしいにおい』(女子パウロ会)、『愛蔵版 初女さんのお料理』(主婦の友社)、『「いのち」を養う食』(講談社)など著書多数。


限りなく透明に凜として生きる――「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光

93歳の「日本のマザー・テレサ」がこの20年ずっと温め、最も伝えたかったテーマが「限りなく透明に凜として生きる」。雪深い岩木山麓にある『森のイスキア』の窓外に美しく光る葉は一枚一枚が透明だ。ひと粒、ひと声、ひと手間をていねいに。“今を生きる”と幸福の種が芽吹く。揺れる心をおだやかに整える気づき。年初来続く事件の数々……今こそ「限りなく透明な生き方」を分かち合う必要があるのでは?

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