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DOL特別レポート
2015年6月11日
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伊藤慎介 [株式会社rimOnO(リモノ)代表取締役社長]

IoTでは「システム」が価値を生む
日本企業の「ハード重視」は危険
――日の丸IoTの成否(3)

 このシステムを、IT業界は「クラウド」と呼んでいるが、ユーザーがスマートフォンの端末で入力した情報がネットワークを通してサーバーに送られ、そのサーバーにおいて計算などの処理が行われたのちにユーザーの端末に結果が表示されるという仕組みになっている。

 図のように数多くの端末が大きなシステムにつながっており、各ユーザーが小さな端末から巨大なコンピューターを操作できる仕組みなのだ。

 これをシステムの側から見ると、我々が手にしているスマートフォンやパソコンは単なる「入力装置」と「出力装置」にすぎず、システム全体を「製品」と考えると一つの「部品」あるいは「端末」という見方ができる。

 これがIoTにおける「製品が部品になる」ということなのだ。

付加価値は製品そのものの性能から
システムが提供するサービスにシフトする

 システムができたことで、製品は部品となった。そして、システムを通して複数の機器が連動できるようになった。

 例えば、スケジュールをシステム=クラウドと連動させると、パソコンを操作中に新しいスケジュールを追加した場合に、連動させている自分のスマートフォンやタブレットでも最新のスケジュールが確認できるようになる。同様に、仕事のファイルをクラウド上に保存しておけば、出張時に自分のパソコンを持って行かなくても、現地で他のパソコンからファイルにアクセスすることが可能になる。

 このようなことが行われるようになると、手元にある機器は一層「端末化」が進み、単なる入力と出力のための装置と化していく。

 そして、機器そのものの性能よりも、システムが提供するサービスに価値がシフトしていく。

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伊藤慎介 [株式会社rimOnO(リモノ)代表取締役社長]

いとう・しんすけ/株式会社rimOnO(リモノ)代表取締役社長。1973年生まれ。京都大学大学院工学研究科卒業後、1999年に通商産業省(現、経済産業省)に入省。経済産業省では、自動車用蓄電池の技術開発プロジェクト、スマートハウスプロジェクト、スマートコミュニティプロジェクトなどの国家プロジェクトを立ち上げた後、2011~2013年には航空機武器宇宙産業課において航空機産業政策に従事。2014年7月に経済産業省を退官し、超小型電気自動車のベンチャー企業、株式会社rimOnOをznug design根津孝太と共に設立。


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