本当に優秀なエンジニアや研究者は、難しい内容でも相手にわかるように話をします。それは転職の面接だけではなく、技術バックグラウンドのない管理職や役員とコミュニケーションをとるときに大いに役立ち、好感をもたれます。だからこそ成果を出す優秀なエンジニアなのだ、との見方もできるでしょう。専門的な内容を専門外の人に伝える能力はぜひ身に付けておくべきものです。
難しい内容を相手に理解させるには
「上下」「左右」がポイント
難しい内容をわかりやすく伝えるには、話の「上下」と「左右」を相手にきちんと合わせることが基本です。ここでいう「上下」とは言葉の抽象化のレベル、「左右」とは持っている知識の範囲を指しています。
たとえば自分の専門分野のディティールについて詳しく話をしても、専門外の人にはわかりません。専門外の相手が理解できるように伝えるには抽象度を上げる必要が出てきます。XMP216という製品名ではわからなくても、スーパーコンピューターと一般名詞でいえば多くの人はどのようなものか、おおよそのイメージはつくでしょう。
また、人が持っている知識には幅があります。英会話講座の講師が生徒のレベルに応じて使用する語彙を変えるように、相手が理解できるように伝えるには相手の持っている知識に合わせた話し方が必要になります。
要するにこの業界、この会社、この部署の人だったらこれぐらいの知識の範囲、表現の抽象度なら理解できるだろうと想定し、それに合わせて話をしていけばよいわけです。もし面接でその想定がずれていれば、面接官も「去年までIT事業部にいたので、そのあたりの話はわかります」などと言ってくれるでしょう。
相手に合わせて適切な話し方をしようとしているのが伝わると、「この人はコミュニケーションが取れる人だ」と評価も上がります。相手の「上下」「左右」がどのあたりにあるのか探り、調整し、わかりやすく伝える能力が必要な場面は面接に限ったことではありません。ぜひ日頃から心掛けて、相手が理解できる話し方を身に付けてください。
<お知らせ>
本連載の著者・丸山貴宏さんの新刊『そのひと言で面接官に嫌われます』が好評発売中!
転職面接も、新卒面接も―こんな大事な「NGワード」があった!
面接を受ける際、面接官に対して、どのようにコミュニケーションをとればいいのか ── 面接官として豊富な経験を持ち、かつキャリアコンサルタントとして数多くの人の転職を成功に導いてきた著者が、面接で言ってはいけないNGワードを通して、面接官の心の内を解説しながら、面接ノウハウを伝授。




