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俺様社員の取扱説明書
【第12回】 2010年8月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
内田和俊 [SYPシステム専属専任講師]

失敗しない育て方
厳しさと優しさのバランスは「6:4」

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部下の育成に対して2つの視点を持つ

 育成に関しては、2つの柱があります(図1)。

 それは、ティーチングとコーチングという柱です。

 ティーチングは「教えること」が中心になります。一般的には、指示・命令型の育成方法と言われています。

 それに対して、コーチングは質問・対話型の育成方法です。

 コーチングでは、上司からの質問や対話(フィードバックを含む)を通じて、部下に気づきを促し、それを自発的行動へとつなげていきます。上司の役割は、部下の自主性や可能性を信じ、彼らの目標達成をサポートしていくことです。その前提として、上司と部下の信頼関係が必要になります。

 コーチングが機能する可能性があるのは、ティーチングによる基礎の習得が完了してからになります。この順番に逆はありません。

 その分野に関して何の知識も持っていない人が「どうしたらいいと思う?」なんて上司に聞かれても困ります。答えようがありません。仮に答えが返ってきたとしても、それは的外れな答えか、もしくは抽象的な答えでしょう。

 このような人たちには、「ああしろ、こうしろ」と的確かつ明確な指示・命令が必要です。そして何よりインプット(これもティーチングです)が必要なのです。

 また、基礎的な知識や経験もない人に、自分で考え自発的に行動することを求めるのは酷な話ですし、そんなことをさせるのは危険です。

 ティーチングとコーチングは、育成の両輪であり、どちらが優れていて、どちらが劣っているという発想ではありません。ただ、特にコーチングに関しては、順番とバランスを間違えて使ってしまうと、効果がなくなるどころか害のほうが多くなります。

こうすれば失敗しないコーチングの流れ

 本連載では、コーチングについてあまり深くは触れませんが、コーチングの基本的な流れはすぐに職場で応用できますので、簡単に説明させていただきます。

 コーチングでは、まず目標を設定します。次に現状把握を行います。

 まず、最大のポイントは、この順番にあります。

 目標設定が先で、その後に現状把握を行います。

 この理由はおわかりでしょうか。

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内田和俊 [SYPシステム専属専任講師]

1968年生まれ。早稲田大学法学部卒。人材育成コンサルタント、PHP認定ビジネスコーチ上級。人材育成を専門とし、多くのクライアントと関わる。 2002年、東京国際フォーラムで開催された日本コーチ協会全国大会では、日本で成功した4人のパイオニア的コーチの1人に選ばれ、講師・パネラーをつとめる。現在、主に一部上場企業の幹部社員を対象にした社員研修やコンサルティングを実施。1年間で約1万人に集合研修、500人に個人セッションを行っている。研修実績は、三菱重工業、明治安田生命、新日本石油、NTT東日本、ライオン、あすか製薬、キャタピラージャパン、大鵬薬品、ソフトバンクテレコム、三菱マーケティング研究会、東京消防庁など100社以上。
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