日本においては、企業や労働市場、ビジネスパーソンそれぞれがどんどんフレキシブルになっています。グローバルに事業を展開することは当たり前になっていて、企業もリーダーシップがあり、グローバルに事業を拡大できる人材を内部だけではなく外部からもとってこようと、目を外に向け始めています。これからは外の人材を組織のトップに据えるという事例は、日本でも増えてくるでしょう。

――リクシルグループの社長兼CEOだった藤森義明氏、ベネッセホールディングスの会長兼社長だった原田泳幸氏など、プロ経営者と言われたトップの退任が相次ぎました。それもあって、“日本ではプロ経営者は根付かない”とまで言われ始めています。

 その問題は、実は日本だけの問題ではありません。世界中のどの企業でも、経営トップのバトンタッチには大変な苦労をしています。

 日本にプロ経営者が根付かないということはないと思います。まだまだ日本の企業には外から来た人材が組織を率いる経験が少ないからではないでしょうか。

駐在員を減らし、代わりに
グローバル人材を増やす

――グローバル人材については、おそらくどの経営者もその必要性を感じているのではないかと思いますが、具体的に、どのような人材なのでしょうか。

 今、ビジネスを進める上で国境は消えつつあります。また、人口動態の変化で、ミレニアル世代(2000年以降に成人または社会人になる世代)が労働人口に占める割合が急速に増えています。さらに、テクノロジーの進化のスピードはどんどん加速しています。

 事業を進めるチームの一員あるいは顧客が、異なる文化や習慣、価値観を持つ人であるということは、当たり前にあることです。

 したがって事業を率いるリーダーは、異なる文化を理解し、その違いに敏感でなければなりません。また、はっきりしない曖昧なことに対しても受け入れて対応できる、寛容性も必須です。情熱やポジティブさ、チームを率いることができるだけの経験やスキルがあることは言うまでもありません。私たちは、こうした人材をグローバル人材であると考えています。

 実際に、世界中で事業を展開しているグローバル企業は、駐在員を減らす傾向にあります。その代わりに、その土地で先に言ったようなグローバル人材を探し、その土地のビジネスを任せることが増えていますね。

――グローバル人材には、どうしたらなれるのでしょうか。