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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

経験を積んだあとこそよく身につく学問がある人には学ぶべき時期があるのだ

上田惇生
【第162回】 2009年9月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
断絶の時代
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「社会人教育の発展が意味することの一つは、科目のそれぞれに学ぶに適した時期があるとの認識である」(『断絶の時代』)

 ドラッカーは、実社会において経験を積んだあとのほうが効果的に学ぶことのできる学科は、やがて学校に戻ってくるまで勉強を延ばしておくべきだと言う。学校に戻ってくることが確実な世の中になりつつあるからである。

 経験を積んだあとのほうがはるかに勉強できるという科目は多い。
マネジメントがその一つである。

 法律、医学、教育学、建築学、その他あらゆる学問に、経験のない若者では学び取ることのできない科目、あるいは初心者には不要な科目というものがある。

 目標管理、事業の分析、さらには目標の設定とそのバランス、目前のニーズと遠い将来のニーズの調和について学ぶには、人間としての成熟に加え、組織で働くという実際の経験が必要である。

 仕事の意味を真に理解できるのは、目標を設定し、人を組織し、コミュニケーションを図り、動機づけを行ない、仕事を評価し、人を育成したことのある者だけだ。

 そのような経験がなければ、マネジメントに特有の仕事として提示されるものも、理解することはできない。水に入ったことのない者に泳ぎを教えることは至難である。水圧を体感できなければ、泳ぎのなんたるかは理解できない。

 「重要な科目ほど経験を積んだ後のほうが学びやすい。しかも、それらの科目の多くは、まさに経験を積んだ者が必要とする知識でもある」(『断絶の時代』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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